FC2ブログ
プロフィール

yuccalina

Author:yuccalina
自閉症の息子(16才)と、エンジニアの夫との3人暮らしのアラフィー主婦です。45才でヨガ指導者スクールを卒業し、現在地元で極々細やかな教室を開催。

一方、トランシルヴァニア(カロタセグ地方)の伝統刺繍、イーラーショシュのステッチを用いた雑貨『Yuccalina Erdő=ユッカリーナ・エルドゥ』の制作も行っています。

ミンネ・ギャラリーにて作品展示中。

ブログでは主にハンドメイド、ガーデニングに加え、10代から親しんできたロック音楽に、映画、本等について綴っています。

月別アーカイブ
リンク

ユッカリーナのヨガ的雑記帳


2014/11/14 09:15 yuccalina

タップダンスと私(1)~グレゴリー・ハインズのCMとジーン・ケリーをバカにしてスマンかった話

以前からタップダンスのことはちょこちょこ書いてきたんですが、ここらでちょっとシリーズ化しちゃおうかと思います。自分とタップの関わり合いを語りつつ、大好きなパフォーマンスを紹介していきたいな、と。

私がタップダンスを習い始めたのは20年以上前、25才の秋でした。それまでその他の踊りも全く経験なかったのですが、キッカケは24才の夏に見た、ブレイヴ・コンボのコンサートです。ブレイヴ・コンボの詳細については、また別の機会に書こうと思ってますが、世界各国のダンスミュージックを独自のアレンジで聴かせるバンドです。そのライヴで踊りまくった私は、ふと「私は何かダンスを習うべきだ!」と思い込んじゃった。そして、その時何故タップを選んだのかに関係してるのが、このCM。



グレゴリー・ハインズ(1946 ~2003)が出演した宝焼酎の「Shot You!」、正に撃ち抜かれたと言って良いでしょう。

とは、言うものの、最初に入ったのはカルチャースクールの緩~いクラスだったので、グレゴリー・ハインズの世界からはほど遠かったですけどね。それでも踊ることの楽しさは十分にありました。

カルチャースクールを3年続けた後、そこで知り合ったH子さんと一緒に、代々木の本格的なダンススクールにあったHIDEBOH先生のクラスに通うようになりました。それは、腕の振りは殆ど使わずに、音を重視するリズムタップで、使用する音楽もファンキーなものが多かった。そのハイレベルなレッスンに着いていくのはとても大変でしたが、実り多く充実した日々でした。

時を同じくして、ニコラス・ブラザーズのドキュメンタリーがTV放送され、どうやらそれがリズムタップの源流であると知った私は、私は益々タップにのめり込んで行きました。ちなみにリズムタップの第一人者、セヴィアン・グローヴァ―のパフォーマンスはこちら。



ヒップホップやブレイクダンスに近いのは一目瞭然。黒人音楽への傾倒が深まったのも、丁度この頃だったワタクシは、そこで、若気の到りとでも申しましょうか、いわゆるブロードウェイミュージカル的なものは、型通り踊ってるだけのつまんないタップダンスだと、差別的に見るようになりました。つまりそれは、ジーン・ケリーやフレッド・アステアのことですね。

特にジーン・ケリーはニコラス・ブラザーズと共演した『踊る海賊』のダンスを見て、ダサいと思ってましたし、弟のハロルドがケリーと喧嘩した話を、先のドキュメンタリーで見たりして、何か勝手にケリーに反感を抱いていたのもありましたし。

しかし、その後私も様々な価値観を受け入れられるようになり、この歳になって改めて見直してみたんです。ブロードウェー系とリズムタップ系、パッと見は違っていても、根っこは同じ筈。ケリーは華のあるタップダンサーですし、その歴史においての偉大さを認めなくてはいかんと思ったのです。



実は『踊る海賊』での共演は、ケリーが望んで実現したそうです。同じタップダンサーとして彼等を認めていたってことですよね。まあ、それが黒人差別のジム・クロウ法に触れて、その後ニコラス兄弟はヨーロッパに渡るのですが。

それと、後のダンサーに与えた影響として、元ロイヤルバレエのプリンシパル、アダム・クーパーの存在が私にとっては大きいのかもしれません。クーパーが尊敬するケリーを下げる訳にはいかん?という、とても単純な理由ですけど。

クーパーがタップをするのを知ったのは『On Your Toes』という舞台でだったのですが、タップは元々バレエと同時に始めていて、ケリーは彼のヒーローだったんですね。



で、あの有名な『Singin’ In The Rain』に繋がって行くと。この舞台は現在来日中だそうですが、残念ながら見には行けませんでした。



しかし、クーパーは何て品の良い、美しいタップを踏むのでしょうか。これはやはりジーン・ケリーから受け継がれたものなんでしょうかね。私も若い頃はセヴィアンのパワフルで荒々しいタップーそれはアフロ・アメリカンの歴史と繋がるメッセージでもあったのですがー以外の価値を排除しようとしていたのですが、こう言った美しさも認められるようになったのです。

とか言いつつも、やっぱYouTubeで漁ってる動画は、圧倒的にアフロ・アメリカン物が多かったりするんですが。先のドキュメンタリーでも紹介されていたニコラス兄弟の『Lucky Number』は、まだ幼い2人、弟ハロルドの歌が可愛いです。



う~ん、結局ニコラス兄弟の方が好き、って話に収まっちゃってスミマセン。時代的には、ニコラス兄弟もまだリズムタップの領域ではないんでしょうけど、やっぱ、根本的にノリが違うんでしょうねえ。


お読み頂きありがとうございました。
↓良ろしかったらポチお願い致しますm(__)m

blogram投票ボタン

タグ: タップダンス HIDEBOH

テーマ:タップダンス - ジャンル:学問・文化・芸術

2014/09/13 12:48 yuccalina

始まりはタップダンスと音楽を奏でる踊り~私の細やかなダンス遍歴

私がルーマニアのトランシルヴァニア地方の文化に魅了されたのは、20年ほど前のことでした。その経緯をざっと並べてみると、

1991年12月 みやこうせい写真集「ルーマニアの赤い薔薇」購入。その後「羊の地平線」「ルーマニアの小さな村から」「羊と樅の木の歌」も
erdely21.jpg

1992年1月 ルーマニア国立トランシルヴァニア民族舞踊団の来日公演を見る。
1992年7月 民族舞踊公演の主催者が催行した「ルーマニア フォルクロールツアー」に参加


と言った感じです。みやさんの写真集を手に取ったきっかけは、中沢新一が帯を書いてたからかもしれませんが、兎に角その存在を知って、実際に足を踏み入れるまで8ヶ月ほどでした。きっとそう言う巡り合わせだっのでしょう。その最初のツアーが兎に角楽しかったので、その後1994、1995年と2回訪れることになりました。

みやさんの著書の大半はマラムレシュ地方のことでルーマニア人文化なのですが、写真集「ルーマニアの赤い薔薇」には、カロタセグ地方のメーラとセークと言うのハンガリー人の村が紹介されていました。ちなみに表紙の赤い民族衣装を着た女の子は、セーク村のハンガリー人です。最初のフォークロールツアーではハンガリー人の多い地方を沢山周った為、それ以降私の興味の中心はトランシルヴァニアのハンガリー文化に向かって行きます。

何に惹かれたのかと言えば、勿論、写真集にあるような美しい民族衣装やお部屋の調度品、雑貨などもありますが、当時の私は手芸なんて殆どやっていませんでした。今でこそイーラーショシュ(刺繍)なぞたしなんでいるワタクシですが、あの頃もっとも興味があったのは音楽とダンス。ツアーでは様々な町や村でフォークダンスを習ったり、タンツハーズ(ダンスパーティー)に参加したりしたのですが、一番強烈な印象を残したのが、男性の踊りであるレゲニエシュ。その中でもカロタセグ地方の音楽が一番好きなんです。



上の動画は2013年にカロタセントキラーイ行われた「レゲニエシュ・コンテスト」(Versenyとはコンテストの事)ですが、日本人男性が複数参加してますね。この踊りに魅了された日本人は決して少なくないと思います。

私にとってレゲニエシュの一番の魅力は、「ダンスしながら自ら音を出して、音楽を作ることが出来る」ところ。繰り返されるメロディの中で、指鳴らし、手拍子、足裏全体で踏むスタンプと太股や踝あたりを叩く音をどのように入れていくか、踊り手の創造性が色濃く出る踊りなのです。曲自体がスウィングしてますので、当然踊りのリズムもイーブンにならないように、常に「タメ」を作って刻みます。きっとそこにセンスが表れるんでしょうね。勿論、音的な部分だけでなく、見た目のカッコ良さも踏まえた上で、技の組合せを決めていくのでしょう。そして、私があの頃既にタップダンスを習っていたことは、レゲニエシュに惹かれる、大きな要因だったかもしれません。

ダンスとは全く無縁の生活から、20代半ばにしてふと思い立って習い始めたタップダンス、その経緯についてはまた別の機会に書こうと思っていますが、その20年後にバレエを習い始めたのも、タップダンスとは無関係ではありません。私の場合、バレエに興味を持ったキッカケは、タップダンサーのグレゴリー・ハインズ目当てで見た映画「ホワイトナイツ」。そこで、ミハイル・バリシニコフの「若者と死」に出会ったのは既に書きました(コチラ)。

タップダンスの魅力は、自ら音楽を作り出せることです。見た目だけでなく、物理的に音を出せる為、踊り手の創造性が出しやすい。音楽に合わせて踊るだけでなく、自ら演奏に参加出来るのです。ですから、民族舞踊団の公演でレゲニエシュを見た時には、既に私のアンテナが何かキャッチしてたんでしょうね。そして、実際目の前で村人達が自由に踊る姿を見た時に、どれだけ感動したことか。

トランシルヴァニアの踊りでもう一つ印象深かったものに、Csik(チーク)という地域の踊りがあります。Csikとはオーストリア・ハンガリー帝国時代にあった県の一つで、現在のルーマニア、ハルギタ県にあります。そうそう、フィギュアのケレメン・ゾルタン選手の出身地ミエルクレア=チュクのハンガリー名がCsikszereda(チークセレダ)ですが、私がこの踊りを見たのはCsikszentdomokos(チークセンドモコシュ)村という場所でした。



こちらは以前紹介したことのある動画ですが、マイナー調のちょっとエキゾチックな旋律にのって、最初は男性だけ、途中から女性とカップルになって激しく床を叩きます。その後はサークルになったり、ラインになったり、またペアに戻ったりとフォーメーションを変えていきます。レゲニエシュもそうですが、シンコペーションで踏まれるリズムに、何だかゾクゾクするんですよね。

という訳で、こう言った床を叩いたり、体で音を出すダンスをあと2つ少し紹介しようかと思います。

まずは、タップの源流にあると言われているアイリッシュダンスについて。床を叩くアイリッシュダンスをアフリカ系アメリカ人が取り入れて、独自のリズムを刻むようになったとも言われています。アイリッシュと黒人文化が結びついたと言えば、ブルーズやロックの世界でも非常に密な関係にありますので、踊りにおいてもそうであって全く不思議はないです。

アイリッシュダンスと言えば「リヴァ-ダンス」がかなり有名で、勿論大好きなんですが、余りにも舞台芸術過ぎると言うか、もっとフォークダンスっぽい、素朴な映像がないかしら、と今回YouTubeを探してみました。古いモノクロの動画も沢山ありましたが、こちらは1973年の映像、男女カップルが2組にバンドの生演奏です。



アイリッシュダンスにも色々と種類があるみたいですね。地方による違いもあるんでしょう。西クレア州、ミルタウンマルベイ周辺の村Mullaghとの記述があります。詳しいことは分かりませんが、これは中々楽しそうですね。

もう1つ有名なのがフラメンコ。根っこにロマ(ジプシー)の音楽と踊りがあると思えば、トランシルヴァニアの踊りとは近しい関係かもしれませんが、余りにベタなチョイスですし、こちらもフォークロア色が薄いかなと思いまして、同系であるメキシコのソン・ハローチョを紹介しようと思います。

ソン・ハローチョは、男女が集うパーティーで演奏される音楽と踊りです。女性の衣装や髪型がフリーダ・カーロみたいで素敵ですね。民族の移動を考えれば明らかにスペインのフラメンコの影響下になる訳で、ソン・ハローチョの起源もファンダンゴ。そして、この曲は映画にもなった有名な「ラ・バンバ」です。以前、BS-TBSの「SONG TO SOUL」でロス・ロボスの「ラ・バンバ」が取り上げらて知ったのですが、元々はメキシコのベラクルス地方の民謡だったと初めて知りました。私はずっとリッチー・バレンスの作品だと思ってましたので。



踊りは赤いリボンを使って、男女の運命的な出会いなぞを表現しているのでしょうかね。また、音楽の方は先日紹介したメキシコのハープ、アルパの音も爽やかです。音楽もダンスも、フラメンコに比べると明るくて可愛らしい印象。

という訳で、同じ床を叩くという表現でも、お国柄というか民族色?が出ているのが面白いです。そして、一見踊りの雰囲気も違うし、曲調に差はあっても、根底に同じビートが感じられるのが不思議。今後もこう言う音を作り出すダンスに色々出会えたら良いなと思います。


お読み頂きありがとうございました。
↓良ろしかったらポチお願い致しますm(__)m

blogram投票ボタン

タグ: タップダンス トランシルヴァニア

テーマ:ダンス - ジャンル:学問・文化・芸術

2014/07/20 09:20 yuccalina

民族音楽とクラッシック、フォークダンスとバレエの繋がりについて

浅田真央ちゃんの「世界ふしぎ発見」での民族衣装姿を見て以来、フォークロア熱が再発しているブログ主ですが、今回は民族音楽とクラッシック音楽、及び民族舞踊とバレエの関係について書いてみたいと思います。実は先日民族衣装の話をした時(記事はコチラ)、一緒に書こうかと思ってたんですが、余りにも話が広がりすぎて纏まらないと思ったので、別にすることにしたのです。

「ふしぎ発見」では、フランツ・リストが活躍した時代、民族舞踊の音楽を取り入れるのが流行りだった、と言う話題が出ました。ワルツもチャルダシュもマズルカやポルカも、民族舞踊の為の大衆音楽であったと。

私にはクラッシックを毛嫌いして殆ど聴かなかった時代があり、ロックからワールドミュージックの流れで民族音楽及び舞踊に興味を持ったので、この事を知ったのは大分後でした。そして、クラッシック音楽同様にバレエも全然興味がなかったので、白鳥の湖の中にハンガリーの踊りがあったり、くるみ割り人形にジプシーの踊り等々があると知ったときはとても驚いたものです。

そこで思い出したのですが、私がトランシルヴァニアに足を運んでいた頃、職場のFさんに頼まれて、刺繍のブラウスを買ったことがあります。その理由は、彼女の母親がバレエの衣装を作る仕事をしていて、村娘の衣装の参考になりそうだからプレゼントしたい、ってことだったのです。当時はバレエを知らなかった私には、全くピンとこなかったのですが、確かに、ハンガリーの踊り(白鳥の湖)を見ると、確かに民族衣装に倣って作ってるんだろうな、って思います。赤黒、又は緑黒の組み合わせは、ハンガリー系ではとてもポピュラーなカラーコーディネイトですから。




で、その10数年の後、私は縁があってバレエエクササイズなぞを習うようになるのですが、確かに踊りのステップにしても、例えば3連続で踏むパドブレなんかは、いかにも民族舞踊っぽいです。爪先立ちであることが多いため、バレエにはとても特殊なイメージを持っていたのですが、ダンスとしては民族舞踊と結構密接なのかもしれません。

「コッペリア」ではマズルカとチャルダッシュが踊られてますが、衣装で区別はしてなくてどちらもポーランド寄りのイメージでしょうかね。




ところで、ハンガリー物クラッシックでは、リストとブラームスが有名なんでしょうが、私的により民族音楽性を感じるのは、ゴダーイ・ゾルタンとバルトーク・ベラです。どちらも、村を回って民族音楽の収集してたそうです。クラッシック好きな方には常識的なことかもしれませんが。



それともう一つオマケ。マズルカで思い出したんですが、私がこのポーランドの舞踊曲スタイルを知ったのは、ロックを通じてでした。今は亡きミンク・デヴィルの「マズルカ」。



フロントマンだったウィリー・デヴィル(1950~2009)はバスク人とアイリッシュの血を引く方だったそうですが、様々な音楽スタイルを取り入れていたようです。デビューの頃はニューヨークパンクのカテゴリーだったのも興味深いところ。

まあ、ロックと民族音楽の話はまた別の機会にするとして、そろそろまとめ。前回、民族衣装のことを書いた時にもしみじみ思ったのですが、元々は自分達と多民族を区別するために生まれた民族衣装。さらに、子供か大人か、男か女か、未婚か既婚か等々を区別する為のディテイルを作りました。しかし、それらの中には多民族も共感出来る美意識が沢山あって、伝わって行ったので、どこか似ていたり影響を感じる部分が多い。元々区別する為のものが、結果として色んな民族の繋がりを作っているようにも見えたのです。だからこそ、芸術家達にインスピレーションを与えるのでしょう。クラッシック音楽もバレエも、バレエリュスにしろ、パラジャーノフの映画にしろ、その源泉に民族的なものがあっても、民族を区別するためではなく、美を共有するためなのではないかと。

そんな訳で、ワタクシのフォークロアブームはもう少し続きそうでして、次回はパラジャーノフ映画について、再び書こうかと思っております。



お読み頂きありがとうございました。
↓良ろしかったらポチお願い致しますm(__)m

blogram投票ボタン

タグ: トランシルヴァニア 東欧

テーマ:バレエ - ジャンル:学問・文化・芸術

2014/07/11 08:16 yuccalina

浅田真央ちゃんのミステリーハンターから東欧の民族衣装話

浅田真央ちゃんがミステリーハンターに挑戦した「世界ふしぎ発見」は、スポンサーの日立の株価上昇とゆー経済効果もあったそうですが、お茶の間には微笑みをもたらしてくれました。特にフォークロア好きで踊り好きなブログ主にとって、スロヴァキア編がどストライクでしたが、民族衣装着てダンスする真央ちゃんが可愛すぎて、気が狂いそうなったのは、私だけではないでせう。

で、今回は民族衣装の話をしようかと思います。実はこのミステリーハンターは放送前から情報がネット上で話題になってまして、そこには「スロヴァキアでダンスしてる写真」も含まれておりました。ところが、TBSの番組サイトには「ハンガリーで流行した民族舞踊」とのキャプションがあり、え?スロヴァキアの踊りじゃないの?ハンガリーなの?と混乱してしまった私。まあ、大抵の日本人にとってはどーでも良い問題でしょうが、ルーマニアのハンガリー人の踊りを習っていたことがある私には、ちょっと気になったんです。スロヴァキアで取材してるのにスロヴァキアの民族舞踊と紹介しないのには、何か理由があるのか?と、勝手に深読みしてしまったと。そこで、スロヴァキアとハンガリーの関係を色々と調べて行ったところ、歴史的に複雑で、現在も問題を抱えてることが分かりました。私の様なライトなフォークロアオタクには、手に負えなさそうなので、取りあえずそこには触れないでおきます。まあ、衣装にしろ音楽&ダンスにしろ、何々民族だからどーのこーの言うよりも、国は違えど何か似てるとこはあるし、素敵なものを共有してる楽しさを味わおう!と言う目線で書いていこうと思います。どっちがオリジナルなのか云々するよりも、どちらも魅力的であるという感覚を大事にしていきたいなと。

そんな訳で、今回浅田真央ちゃんが発端で、東欧の民族衣装を色々調べてるうちに、ネットで拾ってきた美しい写真や、興味深く思ったことを取りあえず記録しておこうかと思います。そして、今後新しい情報があれば追加したり、記述に間違いがあれば訂正しながら、記事を広げていけたら良いなと思っております。

それでは、早速真央ちゃん達が着ていた衣装から。

maoasada37.jpg

この衣装はスロバキア中部で見られる衣装だそうです。取材してたドブシンスカ洞窟も国の中央に位置してますので、近くの村でしょうか。

maoasada38.jpg

男性のベストとシャツの丈がチョー短くてお腹が出てるのが、ちょっと変わってますねえ。何故なんでしょうか?どんな意味があるのか知りたいところです。

一方の女性はレースのつけ襟らしきものを、胸の前でクロスして腰で結んでいるところが特徴的です。KROJE A TAKというサイトで画像を発見しました。

KROJE A TAK
folkcostume8.jpg
folkcostume9.jpg



こちらはどこで拾ったか分からなくなってしまったのですが、Slovakia Folk Costumeで検索してヒットしました。

folkcostume3.jpg

黒い生地に色鮮やかなお花の刺繍をしたギャザースカートとエプロン。お花の感じはチェコでよく見られる刺繍のリボンを模したように見えなくもないですね。

folkcostume4.jpg

追記(7月25日)

真央ちゃんが踊ってたフォークダンスの地域が特定されました。
Podpoľanieという地域のOčová村だそうですが、どちらも発音は分かりません。手持ちの地図に載ってる地名でZvolen(ズボレンという所が近いみたいです。



実はYouTubeで真央ちゃん及び舞踊団の皆さんとほとんど同じ衣装を着た動画があったので、どこの踊りなのかコメントを入れておいたところ、先日返信が来たのです。Očová村のホームページ(コチラ)も教えて頂きましたが、残念ながら英語版はないみたいで、自動翻訳でもイマイチ分かりません。ただ、場所はスロバキア中部の山岳地帯であり、山岳民族の踊りであることは間違いなさそうです。


さて、ヘソだしショート丈のシャツ&ベストは別にしても、男性のゆったりしたズボンって、結構広く分布してそうです。実は私が真央ちゃんの写真を見て、真っ先に思い浮かんだのはルーマニア北部マラムレシュ地方の男性衣装なんです。写真は“みやこうせい”さんの写真集より。

folkcostume6.jpg

みやさんの写真は私をトランシルヴァニアへと導いきました。ついでと言ってはなんですが、マラムレシュの踊りの動画もどうぞ。女性の衣装は勿論、男性の帽子も可愛いですよ。



で、マラムレシュ女性のブラウスは襟や袖がフリルっぽくて可愛いんです。ボーダーのエプロンも素敵。同じく、みやさんの写真集より。

folkcostume7.jpg

ルーマニアの赤い薔薇ルーマニアの赤い薔薇
(1991/11/01)
みや こうせい

商品詳細を見る


でも、男性のゆったりパンツルックはハンガリーにもありまして、

KROJE A TAK - DIFFERENCE BW HUNGARIAN & SLOVAK
folkcostume10.jpg



まるで、カラフルな鳥みたいなフォルムですね~。シャツの刺繍もパンツのギャザーにしても、こっちの方がかなり豪華ですが、普段着るには邪魔くさそうなんで、特別な衣装かもしれませんね。多分マチョー刺繍と呼ばれるものだと思います。

それともう一つ気になっていたのが、浅田真央ちゃんが髪に巻いていたリボン。

お花の刺繍がされたリボンはやはりチェコ製なんでしょうかね?トランシルヴァニアでも広く用いられているようですが、以前紹介したカロタセグ地方の衣装でも、髪飾りやエプロン等にふんだんに使われています。(ちなみに左が私)

erdely3.jpg

んで、チェコの衣装にこんなのがありましたわ。

KROJE A TAK DIFFERENCE BW CZECH & SLOVAK
folkcostume5.jpg



これは、どちらかがどちらかに伝わったのか?それとも同時多発的なのか?リボンがチェコ製ならば、チェコ→トランシルヴァニアの流れが自然かもしれませんが、、どうしたら綺麗に見えるか、可愛いかなぞを追求していったら、同時多発もありうるのかな?なんて思いますね。

とか何とか、色々と想像したりするだけで、私はとっても楽しくなってしまうんです。だからオリジナルがどっちかなんて言いっこなしですよ。

同様に、このリボンを用いたカロタセグの刺繍エプロンについて。下の写真は谷崎聖子さんの展示会で撮ったものと、著書にあったものです。エプロンの縁取りにリボンが使われてるのが分かり、全体として縦縞模様になっています。

kalotaszeg2.jpg

<「カロタセグのきらめく伝統刺繍」より女性のエプロン>
erdely4.jpg

カロタセグのきらめく伝統刺繍: 受け継がれる、ハンガリー民族のきらびやかな手仕事カロタセグのきらめく伝統刺繍: 受け継がれる、ハンガリー民族のきらびやかな手仕事
(2013/09/23)
谷崎 聖子

商品詳細を見る


この縦に柄を配置したエプロンですが、ルーマニア人の衣装に似たものを発見しました。

サラジ地方の踊りの動画ですが、女性のエプロンが何となくカロタセグのに似てるんです。リボンの縁どりは無くて、刺繍の縦ラインが2本です。エプロン自体もかなりシンプルな作りの上に、無地のスカートに合わせてるので、豪華ではないですけど、これはこれで中々可愛いんじゃないでしょうか。



で、私はこの音楽と踊りがとっても好きでして、男女がコーラスしながら、ゆったり踊る姿にちょっとほんわかしますわ。ルーマニアは国土が広いせいもあるんでしょうけど、地域によって衣装も音楽も感じがかなり違うのが面白いんです。ハンガリー、ブルガリア、ウクライナ、ユーゴスラビア等、隣接してる国の影響を受けるんでしょうね。

サラジとカロタセグは距離的に結構近いですし、よーく聴いてみると、何か音楽も似てなくないです。上のルーマニア人の踊りはテンポがゆったりで長調ですが、下のカロタセグの曲とどことなく似てるような、、。



上の動画はレゲニエシュという男性の踊りからスタートして、3:40あたりから女性とペアのチャルダシュに変わります。そこでまた浮かんできたのは、今回色々と見てみたスロバキアのフォースダンス動画の中に、似た曲がありました。



ってな具合に、衣装だけでなく音楽も踊りもセットで影響を与え合ってる?と言うか、良い物は共有する結果になるんですよ、きっと。

と考えることにしました。

最後にオマケ。インド映画「Hum Dil De Chuke Sanam」の中のハンガリアンダンス(カロタセギ・レゲニエシュ)。民族舞踊団と一緒に踊ってるインド人俳優の名はアジャイ・デヴガン。共演の美女は元ミスユニバースのアイシュワリヤ・ラーイ。



実はこれ、ブダペシュトでロケしてるのに、映画の中で舞台はイタリアの設定だったんですよね。名所が映ってたり、エキストラが普通にハンガリー語喋ってるし、ハンガリーダンスを踊っても尚、あくまでもここはイタリアで通してました。私はこれをマレーシアの映画館で見ながらズッコケたものの、逆に、インド人凄くない?と感心もしました。

流石、インドの俳優はダンスを踊れないと主役は張れませんので、中々サマになっております。それに、ハンガリーやルーマニアのロマが同じような踊りをしてることを考えれば、インド人が踊っても全然可笑しくないんですよね。

追記)
凄いタイミングで今判明したのですが、今晩9時テレビ朝日の「こんなところに日本人」に、ルーマニア在住の手芸研究家、谷崎聖子さんが出演されるそうです。先に紹介した本の著者でもあります。テレビ欄を見たところでは、「東欧の少数民族の妻」とありますので、きっとルーマニアのハンガリー人にも言及することになると思います。素敵な民族衣装などを見られると思いますので、興味のある方は是非ご覧ください。



お読み頂きありがとうございました。
↓良ろしかったらポチお願い致しますm(__)m

blogram投票ボタン

タグ: 浅田真央 トランシルヴァニア 刺繍 東欧

テーマ:東欧 - ジャンル:海外情報

2014/07/05 10:50 yuccalina

フィギュアとタップダンスを楽しむ「銀嶺セレナーデ」とニコラス・ブラザーズからブルース・ブラザーズまで

私的には怒濤の6日連続更新です。久し振りに書きたい事が渋滞してまして、トモローが寝静まった頃にスマホをいじり、更新の頻度を上げております。

もう20年近く前のことですが、代々木のダンススクールでHIDEBOH先生のタップダンスクラスを受けに通っていた私は、丁度良いタイミングでニコラス・ブラザーズと出会いました。NHK教育で、BBCによるドキュメンタリーが放送されたのです。

その時のビデオは今も大切にDVDに保管して、時々見ていますが、ネットで調べていくうちに、彼等が出演した映画のDVDも入手出来ると知って、Amazonで購入したのが「遥かなるアルゼンチン」と「銀嶺セレナーデ」の2枚です。

movie1.jpg

ニコラス・ブラザーズのタップが目当ての人間にとっては、どちらも単純なラブストーリーのB級映画でして、家事をしながら流し見してしまいました。ケースの裏面を読めば、内容は大体分かりますしね。

movie3.jpg

銀嶺セレナーデ [DVD]銀嶺セレナーデ [DVD]
(2006/08/18)
ソニア・ヘニー、ジョン・ペイン 他

商品詳細を見る


「遥かなる」は以前紹介しましたが(記事はコチラ)、ブラジルの歌姫カルメン・ミランダが出てるのも見所。一方の「銀嶺」はグレン・ミラー・オーケストラの出演が、特筆すべきところなのかな?「イン・ザ・ムード」の演奏もありますよ。それともう1つ、主演女優のソニア・へニー(1912~1969)がオリンピック3連覇の元フィギュアスケーターで、チョコチョコスケートのシーンが入ってるのが興味を引きました。まあ、現在のフィギュアの技術と比べたら、かなり見劣りするのは明らかですが、これもフィギュアの歴史の1ページとして楽しめます。エンディングの正装した男女の群舞は、さしずめ氷上の舞踏会って感じですね。



ちなみに、このソニア・ヘニーという方は、ノルウェー出身なのですが、第2次大戦中にヒトラーと写真とったり、ナチス幹部との交流が合ったり。戦時中に母国への援助を一切せずに、米国への亡命者に対する援助依頼も断ったとか。そのくせ、金持ちの男との結婚離婚を繰り返したりとか、人間的にはクズの臭いがプンプンです。美女だけど性格ブスの疑惑アリアリでございます。しかし、母国からの亡命者援助を断った彼女が、この映画の中で難民役をしてるってのは、皮肉ですわね。

と、前置きはこれくらいにして、ニコラス・ブラザーズの話をしましょう。彼等の映画出演って、大抵がホテルのラウンジで行われるショータイムのシーンで、ストーリーとは全く関係ありません。それは、当時のアメリカでの黒人差別と関係しているのです。規制の緩い北部ではOKでも、南部で上映する時は彼等のダンスシーンは丸々カットされていたとか。

ったく、勿体ない話ですな。この「チャタヌガ・チュー・チュー」は、彼等と同じくコットンクラブで活躍していた歌手で女優のドロシー・ダンドリッジ(1922~1965)とのトリオです。「ストーミー・ウェザー」や「遥かなるアルゼンチン」でのパフォーマンスに比べると、若干おとなしめの感はあるものの、逆にキュートですね。相変わらずキレの良いステップを堪能出来ます。



そして、何よりも私が気になるのは、このドロシーとハロルド・ニコラス(弟で立ち位置は向かって左)が、この映画の公開後に結婚している、ってことなんです。映画公開が1941年で翌42年に結婚、43年に娘を授かりますが先天的に重い脳障害だったそうです。その後51年に離婚、なぞと言うヒストリーを思うと、この映画の頃の2人は、一番ラヴラヴで幸せだったのかもしれない?なんて感慨に耽ってしまうのでありました。ドロシーさん、とっても綺麗な方ですが、1954年に主演した「カルメン」で、黒人女優として初めて、アカデミー主演女優賞にノミネートされたそうです。同じアフリカ系女優としてハル・ベリーもリスペクトしているそうですよ。

さて、先のドキュメンタリーでは、ニコラス兄弟自身も含め、彼等をリスペクトする著名人へのインタヴューが入っておりました。MCハマー、グレゴリー・ハインズ、ミハイル・バリシニコフに混じって、キャブ・キャロウェーも登場していたんです。キャブ・キャロウェーとニコラス兄弟と言えば、「ストーミー・ウェザー」。もう既に紹介したことあるんですけど、やはりこれが彼等のNo.1ダンスではないかしら。



んー、もう何度見てもカッコイイ!ワクワクしますっ!前半のキャブもイケてますよね。私はその後映画「ブルース・ブラザーズ」で彼と再会するんです。

そう、「ミニー・ザ・ムーチャー」



ブルース・ブラザース ― コレクターズ・エディション [DVD]ブルース・ブラザース ― コレクターズ・エディション [DVD]
(2002/08/01)
ジョン・ベルーシ、ダン・エイクロイド 他

商品詳細を見る


ヴォーカルの2人、ジェイク&エルウッドの到着が遅れ、イライラする観客の前で喝采を浴びる、おジイエンターティナーです。いやー、しかし、このバックバンドがブッカ―T&MG'sの方々等、凄いラインナップだと知ったのは、もう少し後のことでありましたが、その話をすると長くなるので、また別の機会に致しましょう。

この曲、先シーズン、無良崇人選手がショートプログラムで使用してましたっけ。キャブおジイのパフォーマンスを見てる人間には、「まだまだ、ねちっこさが足らん!」と思ったものですわ。

と、話がフィギュアに戻ったところで、今回はこれにておしまひに致します。


お読み頂きありがとうございました。
↓良ろしかったらポチお願い致しますm(__)m

blogram投票ボタン

タグ: タップダンス HIDEBOH

テーマ:ダンス - ジャンル:学問・文化・芸術

ご訪問ありがとうございます
最新記事
最新コメント
カテゴリ
検索フォーム
最新トラックバック
ユーザータグ
フリーエリア
RSSリンクの表示
Web page translation
QRコード
QR