プロフィール

yuccalina

Author:yuccalina
自閉症の息子(14才)と、エンジニアの夫との3人暮らしのアラフィー主婦です。45才でヨガ指導者スクールを卒業し、現在地元で極々細やかな教室を開催。

一方、トランシルヴァニア(カロタセグ地方)の伝統刺繍、イーラーショシュのステッチを用いた雑貨『Yuccalina Erdő=ユッカリーナ・エルドゥ』の制作も行っています。

ミンネ・ギャラリーにて作品展示中。

ブログでは主にハンドメイド、ガーデニングに加え、10代から親しんできたロック音楽に、映画、本等について綴っています。

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ユッカリーナのヨガ的雑記帳


2013/07/25 11:08 yuccalina

チャリTシャツと障害者アートの話

昨年、奈良美智さんの絵が可愛くて、思わず買ってしまったチャリTシャツ。特に24時間テレビの大々的サポーターって訳でもないんですが、今年も買っちゃいました。私はイオン系のスーパーで買い物することが多いので、どうしても目に入って来るんですよね。前回自分の分を買わなかった事を少し悔いたので、今年はSSとSの2枚購入。


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<ちなみに去年の奈良美智さんのはこちら>
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今年のデザインは、何とあの水玉の魔術師?草間彌生さんと、嵐の大野くんがコラボです。草間彌生のルイ・ヴィトンは買えないけど、チャリTシャツならね。でも、街中で着る根性ないので、ヨガの時に使うつもりです。

さて、このチャリTシャツですが、有名アーティストの協力が得られるのなら、障害者アーティストとのコラボとかしてくれたら良いのになと思います。

と言うのも、私は支援学校を通じて、きょうされん(共同作業所全国連絡会)という障害者作業所の連絡団体が企画販売してる商品を見て、もっと障害者アートが一般的に浸透してくれたら良いのにな、と思ったからです。欧米に比べると日本はまだまだ未成熟ではないかと思います。チャリティーだけでなく、作品として評価される場が、もっとあったら良いなと思うのです。きょうされんで商品化されたアートは、下記のホームページからご覧になれますので、興味のあるかたは是非どうぞ。
きょうされん

私は毎年タオル等を購入しています。下の写真は今年のもので、各々「夜空のヒトデ」 「モミノキ」というタイトルが付けられていました。中々ポップで可愛いデザインだと思います。

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そして、去年のはタイトルを忘れてしまいましたが、ピーマンとブドウを描いたものです。どれもタオル産業で有名な今治で作られたもので、厚手でしっかりとした作り。タオルとしてのクオリティも高いです。

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また、今年は新しく文房具セットがありましたので、購入してみました。

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タイトルは「不思議な動物」で、ノートとメモ帳、付箋紙のセットです。ダンナが職場で使おうかな、と付箋紙を取っていきました。

これらの商品は生産量が少ないため、どれも割高な値段ですが、大手のブランドやメーカーさんがコラボしてくれたら、もっとお求めやすく出来る筈だと思うんですよね。

ちなみに、かの草間彌生さんも若い頃から幻覚に悩まされ、精神疾患を負っていたチャレンジドな方です。そういう意味でも、チャリTシャツに相応しい人選だったと思います。ヴィトンとコラボした真っ赤な髪のおばちゃんの、バックグラウンドにあるものも、一緒に理解して頂きたいものです。


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2012/09/08 07:14 yuccalina

ロンドンパラリンピック男子競泳100平(知的障害)で金メダル

水泳の田中、世界新で金メダル「うれしいです」=パラリンピック
スポーツナビ 9月7日(金)3時7分配信

 ロンドンパラリンピック第9日は6日(現地時間)、オリンピックパークなどで競技が行われ、水泳男子100メートル平泳ぎ(知的障害)の田中康大(あかね園)が世界新記録となる1分6秒69で金メダルを獲得した。日本選手団の金メダルは3つ目。田中は同日午前に行われた予選でも1分07秒08の世界新記録を樹立し、それをさらに塗り替えた。

 スタート直後こそ混戦となったが、徐々にスピードを上げた田中は、50メートルを2位で通過した。終盤に入ると、「大きな泳ぎで泳いだ」と語るように、力強くグングン加速。2位以下を大きく引き離して、トップでゴールした。

「頑張りました。とてもうれしいです。いろいろな方が応援してくれましたし、みんなに(喜びを)伝えたい」。レースを終え、田中は弾けるような笑顔で喜びを語った。



田中康大選手、世界記録での金メダルおめでとうございます!田中選手は自閉症なのですね。私としてみたら、ロンドンまで長時間のフライトに耐える、というだけでも気の遠くなる話なのです。時差はどうやって理解したのかな?時計通りの時間に寝て起きる習慣がついていれば、時差ボケは比較的早く取れたのかも?等とあれこれ想像を巡らしてしまいました。そう言えば映画「海洋天堂」の、水に入るとイキイキする主人公の男の子を思い出しましたよ。NHKは彼のパラリンピックへの道のりを、追ってくれてなかったのかな?色々と知りたいですが、次の自閉症協会の会報でレポートがあるかもしれません。もし何か情報があれば、後日報告したいと思います。

レース後のインタヴューで開口一番「やったー!」と喜びを全身で表現する田中選手は、とても清々しかったです。そして、メダルセレモニーでのちょっと不安気な表情が映し出されたときは、「大丈夫?」とちょっぴり心配にもなりましたが、銀・銅メダルの各選手と肩を組み合う姿には、勇気づけられました。コミュニケーションが苦手な自閉症、体を触れられるのが苦手な人もいたりする訳ですが、和気あいあいとしてて、気持ちがホンワカしました。



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タグ: パラリンピック

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2012/08/05 06:02 yuccalina

「ロンドン五輪・男女メドレーリレー」と「日焼けにアロエヴェラ」の話

競泳リレー、男子が銀、女子も銅 ロンドン五輪

2012年08月05日 05:46

 【ロンドン共同】ロンドン五輪の競泳男子400メートルメドレーリレーで、入江陵介、北島康介、松田丈志、藤井拓郎が組んだ日本は3分31秒26で銀メダルを獲得した。 女子400メートルメドレーリレーも、寺川綾、鈴木聡美、加藤ゆか、上田春佳が組んだ日本が3分55秒73の日本新記録で銅メダルを獲得した。


ロンドンオリンピックの競泳はメドレーリレーで、男子が銀、女子が銅メダルと言う素晴らしい結果で終幕しました。表彰式を見ながら、男女ともに強くて美しい(しかもタイプがかぶってないのが凄い)子達の集まりだな~、とつくづく思いました。中でも寺川綾選手は、本当に美形ですよね。もうテレビ局の争奪戦が始まってるという噂ですね。勿論女子も良かったですが、私はやはり男子のレースには心を揺さぶられました。「北島康介選手を手ぶらで帰すわけにはいかん」的思いが結実したみたいでね。アメリカの平泳ぎが100mで北島選手に勝った同メタリスト、ブレンダン・ハンセン選手でしたが、北島が抜いてバトンタッチすると、その後にはバタフライの松田選手とフェルプス選手の対決があり、最後の自由形、唯一メダリストでない藤井選手はリードを守れるのか?とハラハラしたり、と3分半の間に様々なドラマを感じたのでありました。このドラマチックなレースと、表彰台で清々しい表情の選手達を見て、水泳を始める子供達がまた増えることでしょうね。


と、オリンピックの話はこれくらいにして、日常のゆる~い話をしましょう。トモちんは泳ぐレベルではありませんが、水に触れるのは大好きです。障害児の療育でよく水泳が取り入れられるのは、皮膚が水に触れることで、脳に良い刺激があると言われているからです。そんな訳で、夏といえばもっぱら水遊びが出来る公園で遊ぶ日が多いのですが、彼はいつも、始めから水に突進せずに、足だけ浸かってから慎重に慎重に、時間をかけてお尻をつけます。冷たくて気持ちは良い、と確認するまでに常に段階を踏んでいるみたいですね。昔は私が手を引いて水際までグイグイ引っ張ってったものですが、最近では様子を見て、出来るだけ手を出さないようにしています。

<下は水着ですが、上はいつも下着かTシャツを着せています>
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<チョー気持ちいい顔?>
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<帽子にもだんだん慣れてきました>
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さて、基本的に子供には日焼け止めは塗っていませんが、明らかに日焼けした時は、アロエベラの葉肉で応急処置します。度々紹介してる「アンドリュー・ワイル博士のナチュラルメディスン」にも、日焼けや火傷に有効なハーブとして載ってます。

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ワイル博士のナチュラル・メディスンワイル博士のナチュラル・メディスン
(1993/06)
アンドルー ワイル

商品詳細を見る


葉を根本の部分から取り、トゲトゲの部分を先に削ぎ落としてから、葉の皮を剥くと透明のゼリー状の中身が出てくるので、それを肌に塗るだけです。私も一緒に腕や脚に塗ってみました。ヌルヌルがちょっと気持ち悪いと言う人もいるかもしれませんが、乾けばサラッとしています。私的にはヒンヤリして気持ち良かったです。アロエベラは、一家に一鉢あると便利かもしれませんよ。


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2012/07/30 08:18 yuccalina

「ロンドン五輪・男子平泳ぎ100m」から「キッズヨガ」と「悩むが花」

取り敢えずオリンピックの話から。100m平泳ぎの北島康介選手、残念な結果でしたが、想定内でもありました。本来なら彼が出て来れないくらい、若い世代が強くなってて欲しかった気がします。と世代交代を望みつつも、私的にはアメリカのブレンダン・ハンセン選手の銅メダルにちょっと感動しました。アテネ、北京と北島のライバルだった筈のハンセンに対して、マスコミの言及が余り無かったんで、尚更私は応援してたのです。一時は引退とも言われた彼が、100m平のアメリカ代表に入り(ちなみに200mは落選)、オリンピックでも8位ギリギリで決勝に残った時に、何となく予感がありました。奇しくも北島の隣のコースで、3位に滑り込んだハンセン。北島に勝っての銅メダルは、彼なりにアテネ・北京のリベンジになったかもしれません。世間はもっとハンセンを褒めたってくださいっ!

と、前置きはこれくらいにして、本題です。この夏とうとう私も「キッズ・ヨガ始めました」。とは言うものの、AMEMIYAの「冷し中華始めました」の様な、愛と涙と笑いのドラマがある訳ではありません。これから何かが起きるかどうかもわかりません。それでも、キッズヨガ始めました。

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以前、「Yoga for Children with Autism Spectrum Disorders」という、アメリカの一自閉症児の母が書いたヨガの本を紹介した事がありますが、私も指導者コースを修了して以来、子供にどうやって教えようか、自分なりに勉強をしてきました。上の画像は、自分で作ってみた資料の一部ですが、先の自閉症児向けの本ともう1冊、同じくアメリカの書籍ですが「The Yoga Adventure For Children」を参考にしています。

Yoga for Children With Autism Spectrum Disorders: A Step-by-step Guide for Parents And CaregiversYoga for Children With Autism Spectrum Disorders: A Step-by-step Guide for Parents And Caregivers
(2006/05/15)
Dion E. Betts、Stacey W. Betts 他

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The Yoga Adventure for Children: Playing, Dancing, Moving, Breathing, Relaxing (Smartfun Books)The Yoga Adventure for Children: Playing, Dancing, Moving, Breathing, Relaxing (Smartfun Books)
(2007/06/04)
Helen Purperhart

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現在母親向けにヨガ教室を開いている放課後デイサービスの施設で、いつかは子供達にも教えたい、とずっと思っていました。それには、まずキッズヨガの指導者コースを受けてから、と考えていたのですが、平日の昼間に受講できるクラスが殆どなく、ずっと実現出来ないままでいました。それならばいっそ、実際子供達と接しながら学んでいっても良いんじゃないかと思い立ったのです。池田清彦先生の本に「未来の為に今を我慢するより、今を心から楽しもう」的な話がありました。「もう少し暇になったらとか、お金が出来たら、〇〇したら、等と言い訳してるうちに時間だけがなくなります」と。つまり、立派なことは出来なくても、今自分の出来る範囲で、取り敢えずチャレンジしてみるのも良いんじゃないかと。幸いそのデイサービス施設では、子供2、3人に対し1人の割合で指導員が付いているので、私が全員に目を光らせてなくても、何とかなりそうでした。そして、所長さんとスタッフの方々の理解を得て、一昨日の土曜日に無事、初回を行うことが出来ました。

終えてみて、正直なところ、手応えはまだ全くありません。と言うか、取り敢えず嫌がって泣き出す子がいなかっただけでOK、くらいに思っています。全く輪に入って来ずに、一人遊びしている子供も何人かいましたが、たとえ健常児であっても、乗ってこない子供は多いと聞きますので、その点は全く気にしていません。逆に興味を持って近づいてきた子がいたのが、とても嬉しかったです。勿論、反省点も沢山あります。普段何気なくしている動きでも、障害児にとっては難しいことが多々あるので改善していきたいと思っています。例えば、両手の指を組んで繋ぐとか、両足の裏をくっつける合せき等、感覚過敏のある自閉症児は嫌がる様です。

さて、話は少し逸れますが、週刊文春で伊集院静さんが連載している「悩むが花」に興味深い話が書かれていました。

「人それぞれに読み方があって当然なのが読書だ」と、テーマは読書ですが、それ以外でも当てはまる話だと思いました。つまり、誰かが良いと言ってるから良書なのではない、自分なりの良き本と出逢うために読書をしなさい、という話。結果だけ先に求めるなという話。「すぐに役立つ本は、すぐに役に立たなくなる」、「手っ取り早く選んだ道は、手っ取り早く崩れる」と言うのは、池田清彦先生が常々語っている「マニュアル本、ハウツー本の不毛さ」と通じると思いました。

転じて、ヨガもきっと人それぞれなんだと思うのです。模範解答はありません。障害児達にも、それぞれの形があってしかるべきではないかと。そして、ヨガも結果を求めて行うものではありません。私が今大切にすべきことは、子供達に正確にポーズをとらせることではなく、同調運動が苦手な子達に、どうやって興味を持たせるかです。その為には、机に向かって勉強するよりも、直に子供達と触れ合うことが一番だな、と実感した一日でありました。直ぐに形にならなくても、これから、子供達と接しながら色々試していけたら良いなと思っています。


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タグ: ヨガ 池田清彦

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2012/06/11 13:17 yuccalina

東尾理子と松野明美の発言、そしてその先に垣間見えた科学と言う名のコントロール装置

普段ワイドショーも女性週刊誌も見ない私の元でさえ、東尾理子さんの話題は届いて来たので、やはり取り上げておきます。

既にご存知の方が多いと思いますが、大体のお話は、高齢出産女性に勧められる、胎児の障害の確率を判定する血液検査=クアトロ検査において、理子さんの赤ちゃんはダウン症の陽性反応が出て、その確率は82分の1であったこと。さらに確率を判断する為の羊水検査はしないことにした。という話を彼女が自身のブログに載せたことを発端に、ダウン症児の母親である松野明美さんがモノ申した、という事でした。

私は彼女達のどちらが正しいとか、間違ってるとか、言うつもりは毛頭ありませんが、双方ともに「自分が有名人であり、何かを代表している意識」が強いんだろうな、と思いました。理子さんは不妊治療を経て高齢出産に望む女性達の、松野さんはダウン症児の母親達の、ですね。私は正直なところ、理子さんのブログでの発表に違和感を感じましたが、と同時にそれに怒る松野さんもどうかなあ、と思ったのですが、それぞれの意見に共感する人達がいたのなら、言う価値はあったのでしょう。

さて、ここからちょっと2人の話から外れて、そのクアトロ検査や羊水検査について考えてみたいと思います。それは障害の有無を判定する検査な訳ですが、当たる確率は勿論絶対ではありません。私は普段ネットの掲示板など見たことがないのですが、今回の理子さんの件では、本当に嫌なものを見てしまいました。松野さんに対し、障害者やその家族を中傷する書き込みが多数あったのには、勿論胸が苦しくなりましたが、もっと怖いなと思ったのは、理子さんが羊水検査をしないことを咎めたりとか、お腹の子が障害児と分かってて産む親は無責任、みたいな書き込みがあったことです。

と、ここでまた出ますよ。池田清彦先生の本です。障害児云々の話題ではありませんが、致死性の遺伝病であるハンチントン病‐現在では原因が判明し遺伝子診断により発病の可能性が分かる病気‐のお話です。日本では症例が少ないようですが、私はイギリスのテレビドラマの中で知りました。欧米人に多い病気らしいです。詳しくは池田先生が引用されている「ウェクスラー家の選択」(アリス・ウェクスラー著・新潮社)をご覧ください。

1968年代のアメリカ、ウェクスラー家の母親が遺伝性のハンチントン病であることを、父親の口から2人の娘に告げられた。姉妹が発病する確率は2分の1。凄いことに、この家族は病気を解明し治療法を見つけようと、研究チームの中心となり、遂に病気の原因遺伝子を突き止める。しかし、ここから姉妹の苦悩が始まる。病気の治療法が依然として解明されなかったからだ。そこで、姉妹が遺伝子診断を受ける受けないの議論になるのです。

科学は常に真理は尊いというたてまえをとる。事実に目をつぶるのは愚昧であると言うわけだ。ハンチントン病の遺伝子診断が可能になったのは科学の進歩である。・・・・・・科学主義の権化のような人々が多いアメリカでは、遺伝子診断を受ける人は勇気があって聡明で、受けない人は臆病ものの能なしだ、という風潮になったとしても不思議はない。

「やがて消えゆく我が身なら」“不治の病を予測する”より

やがて消えゆく我が身なら (角川ソフィア文庫)やがて消えゆく我が身なら (角川ソフィア文庫)
(2008/05/24)
池田 清彦

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理子さんが羊水検査しないことを咎めてる人達と、ウェクスラー姉妹に遺伝子診断を迫ってた人達の考えには、根っこに同じようなものがある気がします。確実な知識と予測は当事者でない人々にとってはメリットなのでしょう。科学の進歩によって予測出来る障害や病気は、検査を受けて科学的事実に立脚した将来設計をすれば良い、と割り切っているのでしょう。しかし、このような、合理主義的意見を持つ人達も、もし自分が当事者でも同様の考えでいられるのでしょうか。それが出来るという人は、気が付いてないかもしれませんが、社会にとって非常にコントロールしやすい人間かもしれません。こういう人々が多数派になったら、この先、病気も障害もすべて科学によってコントロールされる時代が来るかもしれませんね。果たしてそのような社会が良い社会なのか、甚だ疑問ですけど。

当事者でない人々にとって、白黒つけることはメリットであるに違いない。・・・・・・たとえば、ハンチントン病を発症する可能性のある人々に対して、生命保険会社はどのように対処すべきか、という問題を考えればよい。・・・・・・物事はあいまいであるよりははっきりしている方が管理がし易い。確実な知識、確実な予測は科学の欲望であると同時に、社会の欲望でもあるのだ。

遺伝子診断をして発症予定の病気がわかることの行きつく先は、発病予定日を手帳に書きつけることができるようになるだろう。科学の進歩とはそういうことであり、科学の進歩を止める術がないことは歴史が証明しているわけだから、それはそれで仕方がないという他はない。問題は書きつけることができることと、実際書きつけることとの間には天地の違いがあることだ。科学の進歩は慶賀すべきことであるが、我々は科学がよしとするものに従う義務はない

「やがて消えゆく我が身なら」“不治の病を予測する”より



私は池田先生の「科学がよしとするものに従う義務はない」というこの一文を、強く心に刻んでおこうと思います。理子さんのこれ以上検査をしないという判断を批判する人達には、そこまで科学に身を任せる覚悟があるのか、問うてみたいところです。


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タグ: 池田清彦

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