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Author:yuccalina
自閉症の息子(14才)と、エンジニアの夫との3人暮らしのアラフィー主婦です。45才でヨガ指導者スクールを卒業し、現在地元で極々細やかな教室を開催。

一方、トランシルヴァニア(カロタセグ地方)の伝統刺繍、イーラーショシュのステッチを用いた雑貨『Yuccalina Erdő=ユッカリーナ・エルドゥ』の制作も行っています。

ミンネ・ギャラリーにて作品展示中。

ブログでは主にハンドメイド、ガーデニングに加え、10代から親しんできたロック音楽に、映画、本等について綴っています。

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ユッカリーナのヨガ的雑記帳


2014/05/29 08:30 yuccalina

ジャズエイジのパリで花開いたバレエリュス~魅惑のコスチューム展

先日ひょんな事(とわキムヨナの変な写真)から引っ張り出した20年代の本をパラパラ捲ってたら、ディアギレフとニジンスキーの名前が出てきてふと思い出したんです、ジャズエイジのパリに咲いた舞踊団、バレエ・リュスのこと。丁度「NHKバレエの饗宴」でも、バレエリュスの振付師でダンサーだったジョージ・バランシンの「スコッチ・シンフォニー」が気になっていましたし。まあ、あれは勿論バレエ・リュス以後の作品な訳ですが。

20s1.jpg

<ヴァーツラフ・ニジンスキーの踊り>
balletrusse5.jpg

<ディアギレフ(左)とストラヴィンスキー>
balletrusse6.jpg

<ピカソが描いた「パラード」の書割り>
balletrusse4.jpg
(以上、全て「現代思想・1920年代の光と影」より)

で、ネットで色々調べてみようっ!てしたら、いきなりこんなのヒットしたんです。

<レオン・パクスト「クレオパトラ」(奴隷あるいは踊り子の衣装)1918~1936年頃>
balletrusse2.jpg

<レオン・パクスト「シェヘラザード」(踊り子あるいはオダリスクの衣装)1915~1930年頃>
balletrusse1.jpg

2枚ともAFP BB Newsより



何と六本木の新国立美術館でバレエリュスの衣装展がまもなく開催されるそうです。
詳細は下記展覧会ホームページを参照。
balletrusse3.png
魅惑のコスチューム:バレエリュス展

何て良いタイミングなんでしょうっ!
そして、この衣装ってば可愛い過ぎません?
これでバレエ踊ってたんですか?
これはもうワタクシ見に行きますよ、きっと。

さて、これら衣装が一般的なクラッシックバレエのイメージと全然違うのは、もちろん演目の特異性もありましょうが、やはりバレエ・リュスがバレエ界に変革をもたらし、モダンバレエの基礎を作ったのと無関係ではありません。モノクロですが、先の本に載ってたニジンスキーの衣装もキッチュな感じですね。腰回りの装飾が若干違うかもしれませんが、上の展覧会の広告に使われてる衣装とほぼ同じ?あんな色だったんですねっ!ジャン・コクトー(当時20歳そこそこか?)が台本を書いた「青神」のようです。

で、こんな衣装着たニジンスキーは内股になったり、背中を丸めたりと、バレエの掟破りをして、賛否両論の荒を呼ぶバイセクシャル男No.1だった、ちゅー話でごさいます。型破りな振付けには型破りな衣装が必要なのは当然の成り行きということでしょうか。

プロデューサーで団長さんのディアギレフは、リムスキー・コルサコフに師事して音楽家を目指すも、才能無いのに気付いて音楽家よりプロデューサー&興行師として才能を発揮。ロシア革命によりパリへ脱出。「ロシアバレエ団」と名乗りつつ、ロシアで公演出来なかったのは、そういう時代だったから。ディアギレフ自身に音楽の才能はなくとも、才能を見抜く才能に長けていた為、ストラヴィンスキー、プロコフィエフ、サティ、ラヴェル、ドビュッシー作曲のバレエ作品の数々を世に送り出した訳です。

そして、ピカソが舞台美術を担当したり、ジャン・コクトーが台本を書いたり(共に「パラード」のこと)、当時のファッションとか芸術とか文学の中心に、バレエリュスがありました。様々なジャンルの才能を引き寄せる磁場となっていたのが、バレエ・リュスだったんてすね。そうそう、あのココ・シャネルも支援者の一人だったそうです。

ロシアが生んだゲージツ家達とそれを取り巻く人々の才能が結集し、あの時代のパリによって開花したのがバレエリュスという訳ですが、ジャン・コクトーで思い出して、書棚から別の本を引っ張り出してみました。

celine1_convert_20130305154303.jpg

balletrusse7.jpg

パリマッチ誌のインタビュー集「ライターズ・アット・ワーク」に、コクトーも載ってまして、バレエリュスに関してこんなこと話してましたよ。

私はよく思うのだが、もしディアギレフがパリに来なかったとしたら、あれほど多くのことは起こらなかったのではないか。彼は「パリは好きじゃない。だが、パリがなかったら、私の作品は舞台に乗らなかっただろう」と言った。全てが、遂に、あのストラヴィンスキーの「春の祭典」から始まったのだ。「春の祭典」はあらゆるものをひっくり返してしまった。

「祭典」の初日の幕が下りてから、ディアギレフ、ニジンスキー、ストラヴィンスキーと一緒に辻馬車に乗ってブローニュの森へ行った晩のことを思い出すよ。「パラード」の最初のアイディアが浮かんだのは、あの時だった。


パリと言う街がゲージツに関して懐深そうなのは想像に足りますが、コクトーが語ったヘミングウェイの言葉も中々興味深かったです。

彼(ヘミングウェイ)はとても面白いことを話してくれた。彼はこう言ったんだ。「フランスはどうしょうもない。フランス人もどうしょうもない。それでも君はツイてるよ。アメリカでは作家は芸を仕込まれたオットセイだ。道化なんだよ。だが、ここフランスでは芸術家は一目も二目も置かれている。

ナルホド、あの時代、アメリカの文化人が大挙してパリに押し寄せた理由が、分かるような気がしました。

ところで、この「ライターズ~」という本は、以前セリーヌの話題(記事はコチラ)で一度取り上げたことがありますが、こうして、バレエリュスについての知識を少々得てコクトーを読み返したら、新しい発見があり、面白さが倍増でした。先の「現代思想」と共に25年前に買った時は、私もまだてんで無知で分からないことだらけでしたが、今後も繰り返しページを捲る時がくるかもしれません。

それにしても、ニジンスキーが「春の祭典」で内股で背中を丸めたことと、今日のコンテンポラリーダンスって、決して無関係ではないですよね。ジョージ・バランシンのお仕事も気になるところですし、その辺りも今後色々と見ていきたいです。

とか何とかグダグダ長く書いてしまいましたが、バレエリュスのコスチューム展は例えバレエに興味なくても、アート(特にピカソやマティスあたり)やファッションの好きな人、ロシアが好きな人、フランスが好きな人、多くの皆様に是非見て頂きたいです。


お読み頂きありがとうございました。
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タグ: フランス 20年代

テーマ:バレエ - ジャンル:学問・文化・芸術

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Comment
こんばんは。
バレエ・リュスの衣装可愛いですね。
ニジンスキーなんて名前しか知らなかったですが、ピカソ、マチス、ミロ等、多くのアーティストが関わったとのこと。とても、魅力的な時代だったんでしょうね。
yuccalina さん、こんばんは^^
素敵なコスチュームですね。
こうした衣装で踊るバレエがあったなんて、知りませんでした。
コスチューム展もですが、舞台も観てみたい気がしますね。

この頃の芸術家たちの交流にも憧れます。
シェヘラザードの衣装きれいだし可愛いですね  オレンジとピンクと紫とブルーと、、素人には考え付かない色合わせとデザイン こういうの考え付く人って感性がやはり違うんでしょうね
抹茶アイスさんへ
私もバレエを見始めて日は浅く、良く知ってる訳ではないのですが、この衣装展はとても魅かれるものがあります。時代の息吹が感じられそうでとても楽しみです。
Arianeさんへ

> 素敵なコスチュームですね。
> こうした衣装で踊るバレエがあったなんて、知りませんでした。
私もモノクロ写真をいくつか見たことがあっただけなので、実物の写真を見てビックリしたんです。
衣装やセットも復元して、舞台を再現したら面白そうです。

> この頃の芸術家たちの交流にも憧れます。
シュールレアリスム等、芸術運動の熱気が感じられる時代でもありますね。
ふぁる代さんへ
いつもありがとうございます。

> シェヘラザードの衣装きれいだし可愛いですね  オレンジとピンクと紫とブルーと、、素人には考え付かない色合わせとデザイン こういうの考え付く人って感性がやはり違うんでしょうね
確かに色の組み合わせとか斬新ですよね。
既存の形に捕らわれずに、自由な発想で作った感じがします。
こんにちは。
バレエリュスのコスチューム展観たくなりました!

ヘミングウエイの言葉を読んで、ウディ・アレン監督の
『ミッドナイト・イン・パリ』という映画を思い出しました。
1920年代のパリをこよなく愛する主人公が、
その時代にタイムスリップし、ヘミングウエイやピカソと
交流するという・・・
中々にロマンティックで、面白い映画でした^^
> こんにちは。
まーさんへ
ありがとうございます。

> バレエリュスのコスチューム展観たくなりました!
是非見に行ってくださいませ~!

> ヘミングウエイの言葉を読んで、ウディ・アレン監督の
> 『ミッドナイト・イン・パリ』という映画を思い出しました。
> 1920年代のパリをこよなく愛する主人公が、
> その時代にタイムスリップし、ヘミングウエイやピカソと
> 交流するという・・・
> 中々にロマンティックで、面白い映画でした^^
あの映画ご覧になったんですね。ウディ・アレンは古き良き時代を描くのが上手いですよね。30年代のアメリカを描いた「ギター弾きの恋」が大好きだったんですが、あれもジャズエイズの色を残していたのだなあ、と最近気が付きました。


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