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Author:yuccalina
自閉症の息子(14才)と、エンジニアの夫との3人暮らしのアラフィー主婦です。45才でヨガ指導者スクールを卒業し、現在地元で極々細やかな教室を開催。

一方、トランシルヴァニア(カロタセグ地方)の伝統刺繍、イーラーショシュのステッチを用いた雑貨『Yuccalina Erdő=ユッカリーナ・エルドゥ』の制作も行っています。

ミンネ・ギャラリーにて作品展示中。

ブログでは主にハンドメイド、ガーデニングに加え、10代から親しんできたロック音楽に、映画、本等について綴っています。

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ユッカリーナのヨガ的雑記帳


2012/03/28 10:36 yuccalina

早川義夫「たましいの場所」とブラックマヨネース吉田敬

ブラマヨ吉田の一言「漫才でもトークでも、出したいのは人間性」を心に留めたまま、ある本を読んでいたら、そのままオーバーラップしてきて、妙な気分になった。その本とは早川義夫さんの「たましいの場所」。以前「アメトーーク・読書芸人」の記事で「ピース又吉を見てると早川義夫を思い出す」と私は書いたんだが、その後で購入したこの本の中に、こんな文があったのだ。

たましいの場所たましいの場所
(2002/07/01)
早川 義夫

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歌が生まれそうだった。自分の弱さを歌にしたかった。自分の醜さを歌にしたかった。自分のかっこ悪さを歌にしたかった。それしか歌にするものはない。(「ぼくがやろうとしていること」より)

等々、読んでいると、「音楽」をそのまま「漫才」に置き換えたら、ブラマヨ吉田が言いそうな気がしてきたのだわ。そして、早川義夫さんの「いつか」という歌も、素敵な言葉で溢れている。

<共演はアコーディオンHONZIとサックス梅津和時>


どんなに飾っても隠しきれない
心の底が見えてしまう
人は見えたとおりのものでしかない
弱い心が痛みを感じて
やさしさはそこから生まれてくるのだ
みにくさやいやらしさを素直にあらわせ
やさしさを歌おう
もっと見つめろ もっと歌え


元々好きだったブラマヨ吉田への興味がさらに深くなったキッカケは、「ブラマヨとゆかいな仲間たち」のゲストがパンクブーブーだった時(正確にはカットされたシーンを集めた回だが)に出た一言だ。それは、パンクの2人が「芸人としての花がない僕らに、“同じ花ナシ芸人”のブラマヨからアドバイスをもらいたい」という実に失礼な質問への答えだった。吉田曰く、

「メチャクチャごっつい葉っぱになったらええ」
無理して花になろうとするより、人の記憶に残るようなごっつい葉っぱで良いだろ、って話は、そのまま後日バカリズムに対して言った冒頭の「人間性を出したい」発言に繋がっていくんだが、パンクがその質問をした時に私は、「は?この人達何言ってんの?」と、ヒッジョーに違和感があった。ブラマヨと自分達を同列に「花がない」ってどーゆーこった?とね。

変な話だが、その時の違和感が何だったのかを、「たましいの場所」読んでたら分かってきたのだ。ちょっと長い引用だが、、

歌がうまいとか、演奏がうまいとか、踊りがうまいとかいうのは、本当は、良くないことなのではないだろうか。それは、歌がへた、演奏がへた、何々がへたというのと同じくらい、いや、もしかしたら、それ以上に、つまらないことではないだろうか。
もちろん、うまくたってかまわない。うまいに越したことはない。けれど、うまさを感じさせてしまっては、それだけに目がいってしまうのでは、失敗である。音楽は、うまさやへたさを伝えたいわけではないからだ。肝心なのは、何を歌おうとしているか、何を伝えようとしているかだ。その歌い手の、愛とか、願いとか、祈りのようなものが、感じられるかどうかだ。
(「音楽」より)

私はあらゆる表現活動において、技術的な上手さを全否定するつもりは全くないし、これから書くのはあくまでも私がお笑いに求めているものでしかない。人それぞれ求めるものが違って当たり前。そして、もしかしたら私の感受性が鈍くて、気が付いてないだけなのかもしれないが、私はパンクブーブーを見て、いつも大笑いしながらも何か物足りなさを感じていた。確かに彼等のネタは良くできている。ズレた喩えでボケたり、話の裏をかく展開、洒落の使い方やタイミングもバッチリ決まっているし、伏線を引いておいて後で繋げて、あっと言わせたり、と正真正銘の上手さだと思う。だのに、この2人をもっと知りたいなと思わせる要素が感じられなかったのだ。

パンクに足りないもの、それがもしや吉田の言う「人間性」なんじゃない?勿論、決して彼等に人間味がないと言ってる訳じゃないよ。ただ、ブラマヨの漫才も「上手い」と唸らされるが、それ以上に吉田と小杉がどういう人間なのかが浮き彫りになってくる内容だから、惹きつけられるんじゃないかなと。パンクの漫才は私も結構な回数を見ているが、正直、佐藤と黒瀬がどんな人なのか、あまり良く見えてこないのだ。逆にHi-Hiなんかは、それまで殆どテレビで見たことがなかったのに、昨年THE MANZAIのたった2本のネタだけで、「すぐテキトーな事を言う上田と、それを聞いてあげる面倒見の良さそうな岩崎」という2人のキャラクターがすんなり入ってきたんだよね。Hi-Hiの2人は漫才で見せる人間性をそのままに、バラエティで活躍し始めている。また、Hi-Hi同様活躍中の千鳥を見ていても、そんな雰囲気がある。そして、思えば、博多華丸大吉も「人間性重視型」のネタ作りかもしれない。大吉さんが言ってた「華丸が言いそうなセリフを並べて」「面白さに疑問を持たせないように、あまり練習しない」という彼等のやり方は、実は奥が深いのかもしれないな。

そこで、これは早川義夫さん自身のではなく、彼が好きだという画家、熊谷守一さんの言葉なのだが、、。

下品な人は下品な絵をかきなさい。
ばかな人はばかな絵をかきなさい。
下手な人は下手な絵をかきなさい。
(「お正月」より)

正に吉田の言う「人間性を出した漫才」と通じるんじゃないかな?結局「ごっつい葉っぱになる」には、自分をもっと曝け出せよってことなのかもしれない。そして私はパンクブーブーの2人にも、是非とも「ごっつく」なって欲しいと思うのだ。

って、何の話してたんか迷子になってしまいそうだが、早川さんの本をダシにブラマヨ吉田の素晴らしさを書きたかったのだ。そんで、最近パンクブーブーがあまりTVに出てないみたいで気になってたのだ。偶々私が彼等を見てないだけかな?とにかく、滑ってもいいから、それこそロンブー淳が言ってたみたいに「何でもいいから出してみる」姿を一度見てみたいと思うのだ。まー、私の感覚が全く的外れだったなら、どうしようもないんだけどね。

最後にもう1つ、「たましいの場所」から吉田っぽい一節を紹介して終わろうかな。タイトルの「動機は不純でいいんです」からして、似合いそうだね。早川義夫さんも音楽を始めた動機は「女の子にモテたかったから」だそうだが、、、。

だんだんと、音楽的に極めたいとか、独創的でありたいとか、自分を表現したいとか、真実を語りたいとかになっていく。

吉田は漫才で自分を表現したくなったのかな?真実を語りたいのかな?そして、続く文章は、

このセリフがかっこいいのではないかとか、あっと言わせたいとか、つい、そういった野心や作為が頭にちらつく。それを超えなくてはいけない。まだまだである。(「動機は不純でいいんです」より)

もしも、野心や作為を超えてお笑いが出来るようになったら、凄いことなんだろなー、とか。「たましいの場所」は私を妄想へと誘う、素敵な本なのであった。
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