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yuccalina

Author:yuccalina
自閉症の息子(14才)と、エンジニアの夫との3人暮らしのアラフィー主婦です。45才でヨガ指導者スクールを卒業し、現在地元で極々細やかな教室を開催。

一方、トランシルヴァニア(カロタセグ地方)の伝統刺繍、イーラーショシュのステッチを用いた雑貨『Yuccalina Erdő=ユッカリーナ・エルドゥ』の制作も行っています。

ミンネ・ギャラリーにて作品展示中。

ブログでは主にハンドメイド、ガーデニングに加え、10代から親しんできたロック音楽に、映画、本等について綴っています。

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ユッカリーナのヨガ的雑記帳


2012/03/10 08:10 yuccalina

映画「ピナ」と「今日と明日の間で」 ‐ 踊ることは命のあかし

先週のことだが、ヨガのレッスンを終え午後帰宅してテレビを点けると、画面にはヴィム・ヴェンダース監督がいた。わが家は毎朝Eテレの子供番組を見てるので、チャンネルがそのままだったらしく「テレビでドイツ語」という番組でヴェンダース監督の新作「Pina‐ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち」を紹介していたのだ。2009年に他界したドイツの舞踏家ピナ・バウシュの世界を描くこの作品は、舞台芸術の世界と3Dを結びつけた事でも画期的と謳われている。番組では監督のインタビューもあり「この映画にはポジティヴなパワー、人を癒す力がある」と力説していたが、それは決して自画自賛ではなく、ピナの舞踏が持つ力の事を言ってるに違いない。これはもう、見るしかないでしょ。ドイツのフィギュアペア、ゾルコビー・サフチェンコ組が、今季のフリープログラムでこの映画を題材にしてる話は既(こちら)に書いた。今月末の世界フィギュアを前に、丁度良いタイミング。

久しぶりの映画館、且つ3D映画初体験がヴェンダース作品、と言うだけで妙に縁起が良い感じですわ。しかも、彼の作品を映画館で見るのも初めてだったりするのだ。「ベルリン天使の詩」「パリ・テキサス」「ブエナビスタ・ソシアル・クラブ」等々、すべてテレビかビテオだったんだなあ。同時代の小津チルドレンと呼ばれた監督さん達、ジム・ジャームッシュやアキ・カウリスマキなんかは結構映画館で見たのに、何でだったんだろう。



、、、と前置きが長くなってしまったが、昨日の金曜日、イトシアにある「ヒューマントラスト有楽町」1回目に見てきました。平日の午前中ということもあり、お客さんの入りは3割程度でしょうか。前方のブロックはガラ空きでした。

撮影の途中でピナの突然の死があり一時は完成が危ぶまれたが、舞踊団のダンサー達の熱望もあり完成に至ったそうだ。彼女の踊りは過去の舞台映像を別フレームに入れて挿入される形だが、全く違和感なく、溶け込んでいた。そして、ヴッパタール舞踊団のダンサー達はそれぞれに、生き生きとして舞い、ピナとその踊りへの思いを語っていく。

オープニング間もなく、土が敷き詰めされた舞台で繰り広げられる男女の郡舞に圧倒された。これはやはり映画館で3Dで見るべき映画だわ、と直ぐに確信した。目の前に迫ってくるダンサーの息づかいまで伝わってくるかのようで、舞台に水、土、岩といったものを持ち込み、視覚や触覚をさらに深める舞台のシーンは、やはり3Dがあってこその映像かもしれない。私がコンテンポラリーダンスを生で見たのは高々2回(アルヴィン・エイリーとパパタラフマラ)ではあるけれど、本物の舞台を見るのに劣らない臨場感を感じたのだった。

ピナ自身の「言葉でない何か特別なもので表現するのがダンス」とか、ダンサー達の「ピナは画家の様に舞台というカンバスに絵を描く」「喜び、怒り、孤独を体で表現する」言った言葉の数々は、見る者を自由にしてくれた。「意味だとか頭で理解しようとしないで良いんだよ。ただ感じれば良いんだよ」と。見てる方も感じるままに、笑いたい時は笑い、怖いときはおののき、泣きたかったら泣いていいんだよ、と。そしてヴェンダース監督の「ポジティヴな力を与える」という言葉はきっとそんなピナの懐の深さを表現しているのかもね。因みに監督は昨年末、東京国際映画祭で来日の際被災地の福島に立ち寄って、この映画の無料上映会を行ってくれたそうです。

さあこれで、今月末の世界フィギュアが益々楽しみになっちゃった。あんまりハードル上げて見ないようにしなきゃいかんけど、フィギュアスケートファンの方にも是非見て欲しい映画です。


さて、今回は映画2本立てっつーかダンス2本立て。先週の週刊文春「阿川対談」のゲストがダンサーの首藤康之さんだったのよ。実は私不覚にもこの対談を読むまで、彼のドキュメンタリー映画「今日と明日の間で」の事を知らなくて、歯軋りしちゃった。もう劇場公開終わってたのね、音楽が椎名林檎だって、キィーー!DVD化されたら絶対買うわー!出来る事なら首藤さんの舞いも3Dで見たいものよのう。



バレエやダンスに留まらない、表現者としての意欲的な彼の活動を追ったドキュメントであるようです。中村恩恵さんとのシーンとか、見てるだけでゾクゾクするし、俳優・浅野忠信さんとは映画で共演されてたんですよね。そして、今回の椎名林檎さん、何か首藤さんの回りには、いつも私好みの人が取り巻いてるみたい。

それと、くだんの阿川対談では、首藤さんの繊細で優しい物腰と、それでいてダンスへの、自分の軸となってるものへの揺るぎない強い思いが伝わってきて、何だかウットリしちゃいました。柔らかく、しなやかで、力強い、まるで彼の体と舞いを写し出している。心が体を表し、体が心を表しているような。まさに存在そのものが舞踊の様なんですね。
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タグ: コンテンポラリーダンス バレエ

テーマ:ヨーロッパ映画 - ジャンル:映画

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