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yuccalina

Author:yuccalina
自閉症の息子(14才)と、エンジニアの夫との3人暮らしのアラフィー主婦です。45才でヨガ指導者スクールを卒業し、現在地元で極々細やかな教室を開催。

一方、トランシルヴァニア(カロタセグ地方)の伝統刺繍、イーラーショシュのステッチを用いた雑貨『Yuccalina Erdő=ユッカリーナ・エルドゥ』の制作も行っています。

ミンネ・ギャラリーにて作品展示中。

ブログでは主にハンドメイド、ガーデニングに加え、10代から親しんできたロック音楽に、映画、本等について綴っています。

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ユッカリーナのヨガ的雑記帳


2012/02/02 13:15 yuccalina

坂本慎太郎から神聖かまってちゃん、ボ・ガンボスまで

ちょっと前にこのブログで坂本慎太郎の「君はそう決めた」を紹介したが、この「傷とともに踊る」も素敵な歌だわ。「君はそう決めた」と同系の音作り。軽快なギターのリフとか、イントロや間奏に入るフルートの音が60年代のサイケバンドみたいだなーとか、ま私が説明出来る事は殆ど無いんだが、何つーたって歌詞が良いんだ。小難しい言葉や、格好つけた言い回しが一切無いのが好きなのだ。



ああ 刻まれたままの傷とともに 
仕事したり 
遊んだり 
泣いたり

もう あきらめたい悲しみとともに
テレビ見たり
レコード探したり


傷を癒すのでなく、なめ合うのでもなく、「ともに踊る」ってのが良い。傷ついてたってテレビ見たり、お笑い見て笑ったりする訳で、そんな当たり前を歌ってくれるのが嬉しいのだ。昔読んだ相原コージの4コマ漫画を思い出した。失恋して打ちひしがれた女の子だって、空腹になればお腹が鳴ったり、「プ~」とオナラが出たりする事もあるんだよ、みたいなの。傷ついた自分を笑う事で強くなっていく人もいる。偶然だが、「世界は言葉で出来ている」(フジテレビ・火曜深夜)を見てたら、板尾創路が言ってたよ。

ユーモアを持つための第一段階は、
「この世はすべて冗談で出来ていると思うこと」&「常識を知ること」
だと思います。


「」内が板尾の言葉で、元になったフランソワーズ・サガンの言葉「自分自身を嘲笑うこと」よりも、「常識を知ること」が共感を呼んで最高得点をマークした。最初の「冗談で出来ている」についてはユーモアでもあるが、試練を乗り越える為の処世術にも思える。愛娘の突然死を経験した彼から発せられたからこその、重みを感じてしまった。そして、「常識」無くしてはユーモアでなくただの変な人でしかない。常識からあえて外れることでの楽しみが、彼のお笑いの基本なのね。

話がお笑いに逸れたついでに、以前紹介した又吉直樹の「第2図書係補佐」は、あまりガッツリ集中して読まずに、思いついた時にページを捲る的読み方をしてるんだが、先日野坂昭如の「エロ事師たち」のページで、又吉が長渕剛のファンだと知って、ちょっとガッカリしてしまった。町田康の本を取り上げてた事から、音楽も「メシ食うな」を愛聴してんのかなとか、ハナタラシやボアダムスも好きかな、とか勝手に想像していたからだ。各エピソードから垣間見える、彼の肥大してしまった過剰な自意識。それを「ややこしい」と自分自身で思いながら、そういう自分を抱えながら日々を過ごす又吉には、長渕剛はフツー過ぎるよーな、、。勝手な思い込みだけどさ。

逆に、オードリー若林正恭の口から「神聖かまってちゃん」の名前が出てきた時には、何か安心した。テレビのイメージと違ってダークサイドばかり強調している「オールナイトニッポン」での彼は、かつてのビートたけしをお手本にしてるのかもしれないが、ネガティヴ・パワー全開で妙にホッとしてしまったり。

で、神聖かまってちゃんの話。実を言うと私はつい最近まで、「かまってちゃん」を「かまてっちゃん」と勘違いしていた。かまてっちゃん?オカマのテッチャン=鉄道マニア?若しくは、カルーセル真紀(旧名・平原徹男)をリスペクトしてるバンドか?何故最初見た時に「かまてっちゃん」と読んでしまったのかと言うと、多分、カネテツデリカフーズのキャラクター「てっちゃん」のせいだろう。その昔、故・中島らもが「宝島」で連載していた「啓蒙かまぼこ新聞」というかねてつの広告ページが頭に残ってたんだろうねえ。字ヅラだけで「かまてっちゃん」に読めちゃったんだろうねえ。とにかく勝手な思い込みを持った状態のまま、YouTubeで聴いてみた「かまてっちゃん」じゃなくて「かまってちゃん」の「ロックンロールは鳴り止まないっ」。



YouTubeって凄いね。かねてつのCM動画も発見。


てっちゃん、てっちゃん、かねてっちゃん
竹輪と蒲鉾ちょうだいな~


話をかまてっちゃん、じゃなくて「神聖かまってちゃん」に戻そう。自傷や放尿などスキャンダラスなパフォーマンス(この辺は昔からの伝統を受け継いでるんかな?)の話からして、スターリン、町田町蔵から山塚アイ(ハナタラシ、ボアダムス)などの暴力的な音を想像していた私には、拍子抜けするくらいポップな曲だった。古臭い言い方すれば、「俺にかまうなよ」がロック的スタンスで、「かまって」という甘ちゃんに響くネーミングからしてもロックっぽくないしなー。でも、彼等が「これがロックだ」と言うならロックだと思う。ロックって、明石家さんまのモノマネみたいなもんで、言ったもん勝ちだと私は思ってるから。それだけ自由で良いと思うのだ。

さて、そんな見た目にも小奇麗な現代っ子は歌う、

僕はビートルズを借りた
セックス・ピストルズを借りた
ロックン・ロールというやつだ
しかし、
何が良いんだか
さっぱりわかりません


という歌詞には、「うわっ、並べちゃうんだ」と一瞬拒否反応が、、。ピストルズをリアルタイムで見てた私には、ビートルズと同列にするなんて考えられへんかったからだ。でも、それは全然重要な事ではない。思えば、今の20代にとってはビートルズもセックス・ピストルズも、同じイギリスの昔のロックンロールでしかないのだな。何せ、嵐のCM(au)で、シド・ヴィシャスの曲が平気で使用される時代だもの。ま、自分自身もジュリアン・コープの本を読みながら、裸のラリーズと布施明の曲を一緒にYouTubeで探したりしてた訳だし、似たようなもんかな。違うか?大切なのはビートルズだろうが、セックス・ピストルズだろうが、聴いて何かを感じた事と、それを今ここで伝えたい、歌いたい、奏でたいと思った、って事だ。それが私には十分に伝わってきた。

私はこの曲を必要としてる人達が沢山いるんだなと納得出来るし、共感するのと同じくらいかそれ以上に、嫌悪する人々もいるだろう。私にとっても、決して居心地の良い歌ではないし、毎朝聴きたいとは思わない。自ら無理ににじり寄って「共感するで」と言うのは嘘臭い気がするのだ。それでも、なんとなく「見守ってるで」くらいのスタンスで接して行きたいと思うのは、やはり、彼等が発達障害の傾向を持つ子達の気がするからだ。彼等のプロフィールさえろくに知らないけど、いじめられた経験から出来た歌とか考えると、やはりそっち方向に気が回ってしまうのだわ。音楽家に発達障害が多いのは、今に始まった事じゃない。以前シド・バレットの話でも触れたが、音楽家に神経を病む人間が多いのは、生まれつき繊細な脳神経の持ち主が多いから。彼等が生きて歌い続けられる世の中であってくれれば良いと思う。そして、出来たらFUJIWARAのギャグみたいに、「死ねっ!」と言われたら「生きるっ!」と返すくらいの野太さとユーモアを持ってくれたら良いなと思う。ちなみにセックス・ピストルズのジョニー・ロットンは、ローレンス・オリヴィエ演じる「リチャード3世」の仰々しい演技を意識して歌ってたらしいが、やっぱユーモアって大切よね。

と、あれこれ心配?しつつも、私は彼等のCDを買う事は無いだろうし、YouTubeで聴きまくる事もないだろう。こういった曲で英気を養えるのは、やはり若いエネルギーが有り余った人達だと思う。私は彼等のアルバムのタイトルにある「殺」や「死」といった文字は、出来るだけ使いたくないなー、という日々を送っているからね。それと、もう1つ付け加えておくと、やっぱり若林正恭にはこういう歌を歌って欲しい。彼にはパンク・ロックが似合うと、これまで何度も書いてきた。「ハトのおよめさん」も良かったけど、一度若林が歌う「神聖かまってちゃん」を何か聴いてみたいものだ。

そんなこんなでちょっと考えてみた。自分の20代のロックンロールアンセムって何だったっけ?ピストルズもパティ・スミスも初めて聴いた時の私はまだ12才と幼すぎた。20代の頃、ライヴハウスに通って夢中になっていたのはボ・ガンボスだったと思う。ヴォーカルのどんと(本名・久富隆司 1962~2000)はローザ・ルクセンブルク時代から見ていたが、今でもよく聴き返すのはボ・ガンボスのファーストアルバム。その中から「ダイナマイトに火をつけろ」を紹介したい。

ボ&ガンボボ&ガンボ
(2000/07/19)
BO GUMBOS

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会社づとめつまらねえ
試験勉強イライラするぜ
幸せは全部売り切れ
ハイ ごくろうさん!
だから心ある人よ
この世の真求める人よ
殺される前に ひとあばれするのさ
こんな社会につばを吐き
ダイナマイトに火をつけろ


アルバム発表の1989年、当時の私は24才。うわー、スゲーなこんな歌を口遊みながら、会社勤めしてたんか?エネルギー余ってたんだわね。今じゃ社会に唾を吐くなんてありえないっす。社会福祉のお世話になってる身ですもん。でも、不思議なもので40過ぎても歌えちゃう、ってか歌ってる自分は完全20代になっちゃってるわ。この解散コンサートの動画で、最初3分程はアドリブで歌ってるんだが、ボ・ガンボスの歌にはパワーがありすぎて、歌が現実になってしまった」と言うのは、同アルバムに収録された曲「目が覚めた」の事。まるで阪神淡路大震災を予言するよーな歌詞になってしまったんだが、この歌も含めどんとの歌の素晴らしさについては、また別の機会に紹介したいなと思う。しかし、いつにも増して取りとめのない話になってしもーたわ。
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タグ: 又吉直樹 オードリー 発達障害 ボ・ガンボス シド・バレット

テーマ:ロック - ジャンル:音楽

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Comment
どうもはじめまして。すごく面白い記事ですね。僕はかまってちゃんも坂本慎太郎も大好きなおそらく現代っ子です。(年齢的にはそのはずです(笑))エレキングという音楽サイトをご存知ですか?そこにもかまってちゃんと坂本慎太郎(ゆらゆら帝国)を結びつけている文章があったのですがそちらも大変面白い記事でした。興味がありましたら是非。
http://www.ele-king.net/
そっくさん、訪問&コメントありがとうございます。
エレキング見た事ないので今度覗いてみますね。


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