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yuccalina

Author:yuccalina
自閉症の息子(14才)と、エンジニアの夫との3人暮らしのアラフィー主婦です。45才でヨガ指導者スクールを卒業し、現在地元で極々細やかな教室を開催。

一方、トランシルヴァニア(カロタセグ地方)の伝統刺繍、イーラーショシュのステッチを用いた雑貨『Yuccalina Erdő=ユッカリーナ・エルドゥ』の制作も行っています。

ミンネ・ギャラリーにて作品展示中。

ブログでは主にハンドメイド、ガーデニングに加え、10代から親しんできたロック音楽に、映画、本等について綴っています。

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ユッカリーナのヨガ的雑記帳


2011/09/08 09:15 yuccalina

「ホンネ日和」―細野晴臣×いとうせいこう

私的には、既にマスターピースの1つである細野晴臣の「HoSoNoVa」(記事はこちら)。先週日曜の深夜、「ホンネ日和」(TBS 24時~)という番組で、いとうせいこうと語り合う細野さんを見た。

実はライナーノーツにあった「この年になって自分が出来ること、それはポップスのルーツの伝承だろう」という細野さんの言葉から、とてもボルヘス的なものを感じていた私だが、番組を見終えて、それは確信に変わった。「自分の音楽が、昔の人がやってきた事を受け継いでいるだけ」「その伝統の中に少しだけ参加させてもらって、つぎにバトンを渡す様な感覚」正にボルヘスが語っていた文学への思いとオーバーラップして、本当に嬉しくなってしまったのだ。ボルヘスは自分が「文学という過去から受け継がれ、未来へと続く一冊の本の一部を書いたに過ぎない」みたいな事言ってたんだよね。そしてその根底には、ボルヘス自身が読んできた先達の作品への敬意があった。ここで、私の好きなボルヘスのお言葉を1つ紹介したい。

古い書物を読むということは、それが書かれた日から現在までに経過したすべての時間を読むようなものである。
(ボルヘス・オラル「書物」より)



実はこの言葉、以前の記事(こちら)でパクらせて頂きました。「伝統的な食品を食べる、というのはその歴史をも味わうこと」なぞと、偉そうなこと書いてました。と、話が少々それたが、それって音楽の世界にあっても同じことじゃないかしら。カヴァー曲には、先達への敬意とともに、時間の流れと、それまでに受けてきた多くの人々からの愛情が詰め込まれているが故の、深みがあるのでは、と私は思うのだ。


ところで、YouTubeに「HoSoNoVa」のSamplerがあったので、良かったらどうぞ。曲順は以下のとおり。

1.Ramona
2.Smile
3.悲しみのラッキースター
4.Rosemary, Teatree
5.ただいま
6.Lonesome Road Movie
7.Walker's Blues
8.バナナ追分
9.Lazy Bones
10.Desert Blues
11.Kimona Girl
12.Love Me




そして、せいこうさんが学生時代聞いて衝撃を受けたという「はらいそ」は、私もその10数年後に聴いて魅了された、夢のようなサウンド。



「HoSoNoVa」は、古い曲のカヴァーとオリジナルの曲を、旧友達、若い世代取り混ぜて共演した為か、新鮮さと奥深さを同時に感じるが、はらいその「桟橋からあの異国の船に、飛び乗ってアディオス、フェアウェル」と逃亡した男が、その桟橋に帰ってくる、という自分へのアンサーソングの様な「ただいま」の作詞をしたのは、SAKEROCKの星野源。若い世代の歌詞によって、細野さんの30余年の時が繋げられたのは、とても意義深い事だと思う。

番組では「年を重ねる事」についても多く語られていたが、細野さんの書いた歌詞の中に「死」というワードが、サラッと出てくる。

着のみ着のまま きみはきみのまま
ぼくはぼくのまま ともかく歩くだけ

沈む心もち 昇る夢心地
ぎこちなくこのまま 死ぬまで生きるだけ
(Walker's Bluesより)


また、「Rosemary, Teatree」では、ネイティヴアメリカンの運動家、デニス・バンクスの著書で有名な言葉、「it’s a good day to die(死ぬには良い日だ)」が引用されているが、それは長年、自分と、音楽と向き合いながら、もがき続けてきたからこそ、辿り着いた境地なのではないかと思う。元々下の世代からリスペクトされてきた細野さんではあるけど、このアルバムによって、さらに痺れた人は少なくないだろうねえ。
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タグ: ボルヘス

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