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yuccalina

Author:yuccalina
自閉症の息子(14才)と、エンジニアの夫との3人暮らしのアラフィー主婦です。45才でヨガ指導者スクールを卒業し、現在地元で極々細やかな教室を開催。

一方、トランシルヴァニア(カロタセグ地方)の伝統刺繍、イーラーショシュのステッチを用いた雑貨『Yuccalina Erdő=ユッカリーナ・エルドゥ』の制作も行っています。

ミンネ・ギャラリーにて作品展示中。

ブログでは主にハンドメイド、ガーデニングに加え、10代から親しんできたロック音楽に、映画、本等について綴っています。

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ユッカリーナのヨガ的雑記帳


2015/11/26 13:50 yuccalina

『硫黄島の星条旗』とイーストウッド映画

クリント・イーストウッド監督の硫黄島プロジェクト2作品、『父親たちの星条旗』(記事はコチラ)と『硫黄島からの手紙』は、今年の夏にCSチャンネルで見ましたが、どちらも元になった本があるということで、間もなくこちら2冊を入手しました。両方ともAmazonで中古が安く売られていましたので。

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アメリカサイドが『硫黄島の星条旗』(左)で、日本側が『玉砕総指揮官の絵手紙』(右)となっております。

映画の順番通り、先ずは『硫黄島の星条旗』から読んでみました。

『硫黄島の星条旗』ジェイムズ・ブラッドリー他 Amazon.co.jp(商品詳細)
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映画では中々感情移入出来なかった部分を補うのに十分な内容で、国旗掲揚者6人のそれぞれの生立ち、少年時代のエピソードなどが語られます。なので、ピマ・インディアンのアイラが酒浸りになった理由も、これで納得出来た感じです。部族では「目立つことは悪しきこと」と教えられて育った彼が、国債ツアーで人前に立つことは苦痛だったのでしょう。また、軍曹マイク・ストランクが部下から尊敬される存在だったことや、海兵隊が厳しい訓練を経て、とても深い絆で結ばれていた様子は、映画の短い時間で表現するのは、難しかったんだなと思いました。本書では硫黄島にたどり着くまでの話に、かなりページを割いてましたので。

一つ難を言うならば、南京事件のくだりが、殆どアイリス・チャンの『ザ・レイプ・オブ・南京』(1997年)から得たような内容になってるところでしょうか。2000年の作品ですから、モロに影響を受けちゃったんでしょうね。

日本の軍隊はひと月足らずのうちに35万人に上る中国市民を殺戮した・・・・・(中略)・・・・・南京の日本兵は、のちに原爆が殺したよりも多くの人間を殺したのである。

”編集部注”として「原説とは異なる」と小さく書かれてたのが、唯一の救いでしょうか。今では人口の推移から35万は有りえないと認識されてる話が、堂々と史実のように書かれてるのにはやはり違和感が。

まあ、著者の父ジョン・ブラッドリー(映画の主人公)が、一番ショックを受けたのが、友人イギー(映画ではジェイミー・ベルが演じてた)の遺体がリンチされてボロボロ状態だったことだそうなので、著者が残虐で冷酷無比な日本兵を思い描くのも無理はないのかな。栗林忠道中将軍についての言及もありましたが、アメリカでの評価も高いのか、敬意を持って書いてたので、その辺にはちょっとギャップを感じました。著者は仕事で日本に住んだ経験もあり、日本人の礼儀正しさや優しさに触れていた分、父親の体験を受け入れるのに、苦しんだのかもしれません。日本に関する記述には、どうも気持ちが定まっていない、居心地の悪さが感じられたのです。ただ、ブラッドリーは歴史家でも作家でもなく、国旗掲揚者の一人の遺族として、記録を残そうとしただけなので、その辺りに多くを期待すべきでないのかもしれませんね。一方で、イーストウッド映画では、日本兵の残虐性はあまり強調してなかったので、配慮があったのかなと思いました。

しかし、この南京事件の部分だけを切り取って、本書を反日図書と決めつけるのも違ってると思います。映画と同様に、中心となっているのは、兵士達の記録ですから。

特に6人の海兵隊時代の写真が紹介されてたのは興味深かったです。帰還者の一人レイニー・ギャグノンは、映画でも色男の役でしたけど、ハッキリ言って演じた俳優(ジェシー・ブラッドフォード)よりも本物の写真の方が二枚目に見えました。彼は母一人子一人で育って、自分の判断で何かを決めたことがなかったそうです。映画では帰国後ヒーローになって、調子こいてる風に描かれてましたが、実際はちょっと違ってたみたいです。子供の頃は母の言いなりで、結婚後はヨメの尻に敷かれてたと。

国旗掲揚者達はたまたまそこ居合わせて、やるべきことをやっただけの、偶然の人々だったと、終始語られていますが、偶然にしろ勘違いにしろ、結果的に、あの写真がアメリカ国民に勇気と希望を与え、大赤字で困ってた国庫を救ったのは、紛れない事実。そういう意味では、ヒーローであるのかな、と思いました。


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