プロフィール

yuccalina

Author:yuccalina
自閉症の息子(14才)と、エンジニアの夫との3人暮らしのアラフィー主婦です。45才でヨガ指導者スクールを卒業し、現在地元で極々細やかな教室を開催。

一方、トランシルヴァニア(カロタセグ地方)の伝統刺繍、イーラーショシュのステッチを用いた雑貨『Yuccalina Erdő=ユッカリーナ・エルドゥ』の制作も行っています。

ミンネ・ギャラリーにて作品展示中。

ブログでは主にハンドメイド、ガーデニングに加え、10代から親しんできたロック音楽に、映画、本等について綴っています。

月別アーカイブ
リンク

ユッカリーナのヨガ的雑記帳


2015/10/20 08:45 yuccalina

『Dancing in the Street~R-E-S-P-E-C-T』後編~名言「愛しあってるか~い?」誕生秘話

BBCの音楽ドキュメンタリー、『Dancing in the Street』シリーズのソウル編『R-E-S-P-E-C-T』の後編です。前編(コチラ)では、モータウンの興隆について書きましたが、後半では話の中心がサザンソウルに移ります。

Dancing in the Street "R.E.S.P.E.C.T" - Amazon UK
51ZFW6Y20VL.jpg

サザンソウルの話は前回紹介した動画の2/4の、最後の方から始まってますが、ここでは残りの3/4と4/4を貼っておきますね。




私は90年代にこのビデオを見るまでは、モータウンとサザンソウルの違いも、ロクに分からなかったのですが、最初に出てきたルーファス・トーマスのド派手な”MEMPHIS”Tシャツを見た時、私は南部の何たるかが分かったような気がしたものです。

dits10.jpg

勿論サウンドも大違いですけど、見た目もかなり、、、なんですよね。モータウンは服装や髪型等、ルックスもファンキーになり過ぎない様、白人の聴衆を意識して、かなり上品にしてましたから。何せ、マナー講師まで雇ってましたからね。それに比べて、南部では、

dits11.jpg

と語るのは、スタックスレコードのアル・ベルですが、見た目もありのままを出してた感じですな。例えば、パーシー・スレッジなんかな、ルックス的には、モータウンでは絶対にスカウトされてなかっただろうなあ、とか思ってしまいましたが、モータウンが余りに洗練され過ぎで、人工的で物足りない、と思い始めたソウルファンにとって、南部の音はかなり刺激的だったのでありましょう。

番組ではメンフィスのスタックス(アトランティック傘下のインディーズ)と、アラバマ州の小さな町マッスルショールズにあるFAMEスタジオが紹介されています。アーティストは、ウィルソン・ピケット、パーシー・スレッジ、サム&デイヴ、オーティス・レディングにアレサ・フランクリン等。裏方であったスタックスのブッカーT&The MG'sも登場し、私はそこで初めて、ブルースブラザーズのギタリストとベーシストが、凄い人達だったと知ったのでした。FAMEのリック・ホールやスワンパーズの面々も出てきますが、映画『黄金のメロディ・マッスルショールズ』(記事はコチラ)の約20年前の姿ですから、かなり若いですね。

で、アレサ・フランクリンとのレコーディングの話も出てきますが、そちらは『黄金のメロディ』の方が詳しいですから、ここでは繰り返しません。今回ピックアップしたいのはオーティス・レディングです。



伝説となった1967年モンタレー・ポップ・フェスティヴァルでの出来事を、ブッカーT&The MG'sのメンバーや、フェスの主宰者でもあったジョン・フィリップス(元ママス&パパス)が語っています。

プロデューサーのジェリー・ウェクスラーも、当時はオーティスの参加に不安を抱いていました。それは、共演するロックバンド達が巨大なアンプを使用し、大音量で演奏する中、オーティスとブッカーT&The MG'sは霞んでしまうのでは?と危惧したからです。そしてThe MG'sのドナルド・ダック・ダンは、

「スーツ姿の俺達の前には、頭に花を飾ったフラワーチルドレンばかりで、、」

と、自分達が明らかに浮いてるのでは?と気付き、果たして観客に受け入れてもらえるのか、そりぁあ心配になっても当然ですよね。

しかし、予想に反して、聴衆は彼等を熱狂的に受け入れてくれました。オーティスのソウルフルでスケールの大きな歌声に、たちまち魅了されてしまった。ただ、総立ちになってしまったお陰で、会場の警備をしていた警察から、警告が出てしまいました。客を着席させなかったら、コンサートは即中止だと。

それを知った主宰者のフィリップスは、舞台のオーティスに伝えました。そこで、あの名言が生まれたのです。

dits13.jpg
dits14.jpg
dits15.jpg
dits16.jpg
dits17.jpg
dits18.jpg

We all love each other, right ?
皆、愛し合ってるかい?


この言葉は、日本では忌野清志郎で有名なんでしょうが、いわゆる元ネタになるんでしょうね?この時のオーティスの神対応は、ラヴ&ピースを愛するフラワーチルドレンの心をくすぐったであろうことは、想像に難くないです。

しかし、その半年後、1967年12月10日、飛行機事故でオーティス・レディングは他界してしまいます。そして、年が明けて1968年4月4日には、マーティン・ルーサー・キング牧師が遊説中のメンフィスで暗殺されてしまう。これを境に、公民権運動もソウル音楽も、方向性を変えざるをえなくなりました。

黒人と白人とが微妙なバランス融合して成り立っていたソウル音楽の、ある意味楽観性が否定され、より黒人らしさを強調し主張していく、ジェイムズ・ブラウンを筆頭として、ファンクが台頭してくるのですが、それは、そのまま、白人との協力関係を持っていたキング牧師から、実力行使のブラックパンサー党という、公民権運動とも連動しているのですね。ブッカーT&The MG'sの面々は、南部のメンフィスにありながら、黒人用、白人用の店のどちらにも出入りしてて「ルールなんて無視してた」と言ってましたが、「キング師の暗殺事件で、状況が悪化してしまった」と語っていました。ここから、公民権運動にも黒人音楽にも、新しい試練が待ち受けているのです。

と言ったところで『Dancing in the Street』シリーズの次の巻は『Make It Funky』となっております。JBの他に、ギャンブル&ハフのフィリーソウル、Pファンク、スライ等が登場しますが、そのうちにまた紹介するつもりでおります。


お読み頂きありがとうございました。
↓宜しかったらポチお願い致しますm(__)m

blogram投票ボタン
関連記事
スポンサーサイト

タグ: ソウル

テーマ:Soul, R&B, Funk - ジャンル:音楽

スケートアメリカのこと | ホーム | ある秋の日に『夏をゆく人々』
Comment
>勿論サウンドも大違いですけど、見た目もかなり、、、なんですよね。

あー、そうなんですね。確かに分かりやすい写真です。
日本だと大阪と東京の違いみたいなものですかね(笑)。

>We all love each other, right ?

実はモンタレー・ポップ・フェスの映像も音源も観ても聞いていないので、今回そういう状況での発言だったのかと初めて理解しました。
この時にオーティスが言ったということしか知りませんでした。不勉強です・・・(^_^;)。
バニーマンさんへ

> >勿論サウンドも大違いですけど、見た目もかなり、、、なんですよね。
>
> あー、そうなんですね。確かに分かりやすい写真です。
> 日本だと大阪と東京の違いみたいなものですかね(笑)。


これ、スモーキー・ロビンソンは絶対に着ないでしょ?って思ったんです。いや、例えこういうの着てたとしても、ベリー・ゴーディー社長が絶対表に出さなかっただろうな、って。モータウンのイメージ戦略と真逆ですから。
私は大阪と東京の違い、と言うよりは、『大統領の執事の涙』を思い出しました。白人に好まれるように品よくスマートに。モータウンはある意味”よそゆきの顔”という感じ。

> >We all love each other, right ?
>
> 実はモンタレー・ポップ・フェスの映像も音源も観ても聞いていないので、今回そういう状況での発言だったのかと初めて理解しました。
> この時にオーティスが言ったということしか知りませんでした。不勉強です・・・(^_^;)。

私もこれを見るまでは知りませんでした。でも、VTRには着席させた場面は出てきませんので、ジョン・フィリップス証言の証拠は、残念ながら確認出来ておりませんです。


Trackback
この記事のトラックバックURL
http://notarinotariyoga.blog.fc2.com/tb.php/1267-60f0e77f
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
ご訪問ありがとうございます
最新記事
最新コメント
カテゴリ
検索フォーム
最新トラックバック
ユーザータグ
フリーエリア
RSSリンクの表示
Web page translation
QRコード
QR