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yuccalina

Author:yuccalina
自閉症の息子(14才)と、エンジニアの夫との3人暮らしのアラフィー主婦です。45才でヨガ指導者スクールを卒業し、現在地元で極々細やかな教室を開催。

一方、トランシルヴァニア(カロタセグ地方)の伝統刺繍、イーラーショシュのステッチを用いた雑貨『Yuccalina Erdő=ユッカリーナ・エルドゥ』の制作も行っています。

ミンネ・ギャラリーにて作品展示中。

ブログでは主にハンドメイド、ガーデニングに加え、10代から親しんできたロック音楽に、映画、本等について綴っています。

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ユッカリーナのヨガ的雑記帳


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2015/07/24 11:03 yuccalina

上田義彦写真展『A Life with Camera』~「今ここ」と対峙した空間

写真展へ行ってきました。竹芝のGallery 916にて『A Life with Camera Yoshihiko Ueda』です。展覧会に脚を運ぶのも、昨秋のバレエリュス展以来ですが、写真となるといつだったのか思い出せません。実は最近学生時代の知人に30年振りに再会し、それがきっかけで見に行くことになったのですが、この写真展では懐かしさと新鮮さが同居したひとときを味わうことが出来ました。

alwc1.jpg

カメラマン上田義彦氏がデビューしてから35年。有名なコマーシャル作品も含めた選りすぐりの写真たち。テーマも大きさも年代も様々、そして、カラー、モノクロを交え、天井の高い広々とした白壁に並べられたその姿もまた、一つの作品のようでした。静かな佇まいと、窓から入る適度な日差しと、とても居心地の良い空間でした。

ポートレイトの被写体に好きなアーティスト達が多いのも、私が懐かしさを感じる理由かもしれません。先のアンディ・ウォーホルに、ロバート・メイプルソープは、彼自身のポートレイトだけでなく、チューリップやカラーのアップ写真にオマージュを感じましたが、私が惹かれたのは何と言ってもこのパティ・スミス(中央)。

alwc2.jpg

ええ、そら自撮でなんちゃってパティ・スミスしてる人間ですから(見てみたいモノ好きな方はコチラからどうぞ)。

パティのポートレイトって、メイプルソープが撮った、肌の質感が彫刻みたいに透き通った写真に並ぶものは絶対に無い!とこれまでずっと思ってましたが、前言撤回いたします。上田作品はカラーでありながら、モノクロのような落ち着いたトーンで、パティの美しさと強さが伝わってきたんです。真っ直ぐな、曇りのない眼差しと、右手の表情が素敵です。パティって歌ってる時の手もカッコ良かったんだよなー、と思い出しましたよ。そうか、この右手でこのお手紙を書いてくれたのか?と、しばし妄想。

<その昔パティから頂いたカード>
patti8.jpg
<と封筒の表書き>
alwc6.jpg

Jの書き方がゲージツ的で良いわ~

とか思いつつ、ハッと気づけば、パティの写真に反射した、反対側の作品群の影が良い感じ。

パティ・スミスの中の上田義彦展?

alwc3.jpg

違う角度から、もう一枚。

alwc4.jpg

お客様が一人、写りこんじゃってますが、、。

それにしても、この空間の取り方がたまりません。日頃は、何でも所狭しと物が並べられたり、詰め込まれた風景ばかり見ているんだな、と気付かされましたわ。

私は写真の技術的なことは全く分からないのですが、キュレーターのハンス・ウルリッヒ・オブリストという方がこの展覧会に寄せて書かれてた文章の中に、とても腑に落ちる点があったので、最後に紹介しておきますね。

「上田義彦は断片を撮っているのに全体を表現しようとしている」

とあったんです。これって、実は人間の有り方そのものと重なっている!ヨガやアーユルヴェーダで説かれている『自己相似性(フラクタル)の法則』では、部分は全体、全体は部分、と言われているんです。

自己相似性の基本的要素は「今ここ」における意識、心、体、そして環境。「今ここ」にあるこれらの要素の状態は、すべての次元に通じている。だから、「今ここ」は現在でもあるし、将来でもあるし、過去でもあるのです。

例えば、人間の体は様々なパーツから、そして、さらに、細胞の一つ一つに細分化出来ますが、その断片は必ず全体と相似してると。そして過去も未来も今の断片に過ぎない。時間とは膨大な今の積み重ねであるという考え方です。

部分にフォーカスしながらも、その先のもっと大きな世界を写しだす写真は、その法則に適っている。というか、優れた芸術作品には必ず備わっているのかもしれませんね。そもそも

写真って正に「今ここと向き合う」ことで成り立ってるんだわ~!

とか思ったら、何だかすごくワクワクしてしまった。平静さを装いつつも、1人で大いに盛り上がってしまったのでした。

で、帰宅後、久しぶりに書棚からBT美術手帖を引っ張り出してみた。物持ちが悪く、結構物をポイポイ捨ててしまうワタクシにあって、手元に残っていたのは、アンディ・ウォーホル(1991年1月号)とロバート・メイプルソープ(1989年6月号)が表紙の、各々追悼特集号です。

alwc5.jpg

メイプルソープの訃報を知った当時24歳のユッカリーナは、何を血迷ったか、パティに「ロバートが亡くなって私も悲しいですが、貴女はもっと辛いでしょうね」みたいな手紙を送ってしまったのです。それに対し、心優しいパティが丁寧にお返事をくれたのが、先に紹介したカードなのでした。

てな具合で、上田義彦と関係無い話が多くなっちゃいましたけど、これからはもっと写真も見てみたいし、Gallery 916は本当に素敵な場所だったので、是非ともまた訪れたいなと思います。


お読み頂きありがとうございました。
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タグ: ヨガ パティ・スミス

テーマ:写真 - ジャンル:学問・文化・芸術

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Comment
このコメントは管理人のみ閲覧できます
写真と関係ない話でごめんなさいですが、パティの字ってきれいですね。アートみたい。
こんにちは。
なかなかアクティブですね、24歳のyuccalina(笑)。そして、またパティ・スミスの新たな一面に触れた思いです。ありがとうございます。
鍵コメ様
ありがとうごさきます。
伝わって良かったです。
抹茶アイスさんへ
> 写真と関係ない話でごめんなさいですが、パティの字ってきれいですね。アートみたい。
いえいえ、全然構いませんよ。確かに字も力強くてスタイリッシュですよね。
ticcaさんへ

> なかなかアクティブですね、24歳のyuccalina(笑)。そして、またパティ・スミスの新たな一面に触れた思いです。ありがとうございます。
若い頃の思い込み力って凄い、と我ながら思いました。そして、パティの素敵な一面が伝わったなら嬉しいです。
yuccalina さん、こんにちは^^
反対側の作品群の影が反射している、パティ・スミスさんの写真のお写真、素敵ですね^^

「今ここ」は現在でもあるし、将来でもあるし、過去でもある、というような事を、アウグスティヌスも言っています。
過去といっても、今思い浮かべている過去についての「記憶」だし、未来といっても、今思い浮かべている将来ついての「予期」だというような事です。
Arianeさんへ

> 反対側の作品群の影が反射している、パティ・スミスさんの写真のお写真、素敵ですね^^
ありがとうございます。お客様の影にも、今ここがあったんだなあ、とか思って載せてしまいました。

> 「今ここ」は現在でもあるし、将来でもあるし、過去でもある、というような事を、アウグスティヌスも言っています。
> 過去といっても、今思い浮かべている過去についての「記憶」だし、未来といっても、今思い浮かべている将来ついての「予期」だというような事です。

聖アウグスティヌスは、直接何か本を読んだ事はないのですが、ボルヘスが『時間』に関する講演(ボルヘス・オラル)で語ってたのを読んだことがあります。古代インドとは別の場所時代に、プラトン~プロティノス~聖アウグスティヌスが時間と向き合ってきた。「わたしは毎日死んでいる」という聖パウロの言葉が、非常にヨガ的だったり、、。サンスクリット語がラテン・ギリシア語系に属することを思えば、考え方が似ているのも全く不思議はない訳ですが。
このコメントは管理人のみ閲覧できます
鍵コメ様

ありがとうございます。別途、貴ブログに鍵コメでお返しさせて頂きますね。


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