プロフィール

yuccalina

Author:yuccalina
自閉症の息子(14才)と、エンジニアの夫との3人暮らしのアラフィー主婦です。45才でヨガ指導者スクールを卒業し、現在地元で極々細やかな教室を開催。

一方、トランシルヴァニア(カロタセグ地方)の伝統刺繍、イーラーショシュのステッチを用いた雑貨『Yuccalina Erdő=ユッカリーナ・エルドゥ』の制作も行っています。

ミンネ・ギャラリーにて作品展示中。

ブログでは主にハンドメイド、ガーデニングに加え、10代から親しんできたロック音楽に、映画、本等について綴っています。

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ユッカリーナのヨガ的雑記帳


2015/05/25 08:05 yuccalina

神保町で会いませう(2)~ジプシー詩人を描いたポーランド映画『パプーシャの黒い瞳』

先日、神田神保町へ行った話(コチラ)の続きです。三省堂書店一階、いちのいちで『チェコの藍染展』を見た後は、徒歩で岩波ホールへ向かいました。

そこで見たのは、ジプシー(このブログでは通常ロマと書いてますが、今回は映画に合わせます)の女性詩人、ヴロニスラヴァ・ヴァイス(通称パプーシャ)を描いたポーランド映画『パプーシャの黒い瞳』です。

movie5.jpg



文字を持たないジプシーに生まれながらも、文字に惹かれてユダヤ人の女店主に読み書きを習った少女。以前、ルーマニアにおけるジプシーとユダヤ人の関わりについて書いたことがありますが、ポーランドにおいても、やはり両者は近しい存在であったようです。このユダヤ人店主とパプーシャの関係だけでなく、ジプシーの音楽活動の場所を提供していたのが、ユダヤ人商人であったことも窺わせるシーンがありました。また、ジプシーの老人が

「ヒトラーがジプシーとユダヤ人を迫害したのは、ドイツ人よりもクリエイティヴで才能豊かだから」

と語る場面もあり、同朋ではなくても、ユダヤ人を身近に感じていたのは確かな様です。

で、成長したパプーシャが出会ったのが、秘密警察に追われジプシーに紛れ込んで生活するガッジョ(よそ者)のイェジ。彼の前で、彼女が日常的に口にする言葉が、作家で詩人でもあるイェジには美しい詩に聞こえたのがことの始まり。彼はパプーシャに詩作を勧め、後に彼女の詩集とジプシー研究の本を出版。しかし、それが原因で「仲間を売った」とパプーシャは村八分になってしまうのです。

パプーシャが読み書きを勉強していた頃に印象的なシーンがありました。演奏会に言った貴族のお屋敷でのこと。新聞に見入る少女バプーシャを見た女性がこんな事を言ったんです。

文字を読めるジプシーなんて、変わった子だね。でも今は聡明な女の子は苦しむ世の中なのよ。

その後のパプーシャの運命を予言するような言葉。村八分にされた彼女が「こんなことなら文字なんて覚えるんじゃなかった」と嗚咽するシーンには、胸を締め付けられてしまいました。どんな世界でも、先駆となる者は叩かれる、ってことなんでしょうか。

映画は一定の時間軸でなく、70年代から20年代、40年代と変わった進み方をするのは、詩の世界の自由さと重なり、不思議な感覚がありました。そこに、ジプシーが奏でる印象的な音楽もあいまって、悲しくも美しい映画でありました。ジプシーの音楽家達が世界的に活躍するようになった昨今、パプーシャの事は彼等の間でどう認識されているのか、ちょっと気になるところです。


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タグ: 東欧 ロマ

テーマ:ヒューマン・人間ドラマ - ジャンル:映画

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Comment
こんばんは。
ジプシー文化にハマった人には、面白そうな映画ですね。
モノクロームの画面も雰囲気があります。
抹茶アイスさんへ

> ジプシー文化にハマった人には、面白そうな映画ですね。
> モノクロームの画面も雰囲気があります。

ジプシー音楽とか好きでしたらオススメです。
映像もとても綺麗です。


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