プロフィール

yuccalina

Author:yuccalina
自閉症の息子(14才)と、エンジニアの夫との3人暮らしのアラフィー主婦です。45才でヨガ指導者スクールを卒業し、現在地元で極々細やかな教室を開催。

一方、トランシルヴァニア(カロタセグ地方)の伝統刺繍、イーラーショシュのステッチを用いた雑貨『Yuccalina Erdő=ユッカリーナ・エルドゥ』の制作も行っています。

ミンネ・ギャラリーにて作品展示中。

ブログでは主にハンドメイド、ガーデニングに加え、10代から親しんできたロック音楽に、映画、本等について綴っています。

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ユッカリーナのヨガ的雑記帳


2015/02/23 08:10 yuccalina

『夢のカリフォルニア』にまつわるエトセトラ

BS-TBSで放送中(水曜午後11時~)の『SONG TO SOUL』は、ロックやポップスの名曲誕生のインサイドストーリーを紹介する素敵な音楽番組です。

SONG TO SOUL One piece of the eternity - 永遠の一曲 番組サイト

ナレーションに時々臭い台詞が入って、気になることもありますが、アーティスト本人や当時の関係者へのインタビューと、オリジナル歌詞及び日本語訳が紹介され、とても丁寧に作られている印象です。このブログでも10CCとフランキー・ヴァリを紹介しました。

私的青春のラヂオ「サウンドストリート」の思い出と「SONG TO SOUL~アイム・ノット・イン・ラヴ編」
フランキー・ヴァリとローリン・ヒルが「君の瞳に恋してる」

で、先週2月18日の放送はママス&パパスの『夢のカリフォルニア』(原題California Dreaming)でした。1965年、私が生まれた年のリリースですから、当然後追いで聴いた曲です。どこか物憂げなメロディを、男女4人の美しいハーモニーが彩っています。日本でも大変有名な曲ですが、番組では自分が知らなかったことが、沢山紹介されていましたので、気になったところを記録しておこう思います。

まず、当時はあの男女2人ずつのコーラスグループが珍しかったということ。女性がバックでなく、フロントで4人並び、顔を見合せながら歌うことに、とても意味があったんですね。これはやはり時代背景によるもの。ヒッピー・ムーヴメントにおける男女平等と、平和を愛するフラワーチルドレンの価値観を体現してる、とでも言いましょうか。女性が元モデルの美女、ミシェル・フィリップスと、ポッチャリさんのキャス・エリオットと言う、見た目のコントラストもインパクトがあった様です。



そこで、ちょっと変に思われるかもしれませんが、私はお笑いにおける人気の秘訣を思い浮かべたんです。コンビ仲が良さそうで、かつ、違った個性の組合せが、見る人を惹き付けると。オードリーが売れる様になったのは、漫才の途中で、若林の冷たいツッコミに対し、

春日「おまえ、それ本気で言ってるのか?」
若林「本気で言ってたら、二人でこんなに楽しく漫才できるかよ」

すると、二人顔を見合わせて
「へへーっ!」

と、笑う、有名なくだりがあるんですが、あれをやるようになってからネタがウケるようになった、と言われてるんですよね。

とか、話が逸れてスミマセンが、リーダーでソングライターのジョン・フィリップスが、『花のサンフランシスコ』の作者でもあるのも、今回初めて知りました。どんだけ西海岸好きなんだよー?と突っ込みたいとこですが、ミシェルがリアル、カリフォルニア・ガールだったんですね。 ニューヨークにやって来て、寒さに身も心も凍って、寂しく思っている妻の為に書いたのが、『夢のカリフォルニア』であり、2コーラス目の歌詞はミシェルがアイディアを出したとのこと。ニューヨークで生まれた曲と言うのは、確かに最初の歌詞が、「葉っぱはぜんぶ落ちて、空は灰色」と、冬の寒い日にカリフォルニアを夢見る内容から、頷けますね。

また、間奏にサックスでなくフルートのソロを入れたのも、新しい試みだったそうで、担当してたのはジャズの演奏家だそうです。確かにあの音色は、コーラスとのコントラストがあって、とても印象に残りますよね。

そして、番組の中で一番驚いたエピソードは、この曲が最初はバリー・マクガイアというシンガーの歌でレコーディングされ、ママス&パパスはバックコーラスだけだったことです。このマクガイア・バージョンは申し訳ないけど、イマイチですね。



声低すぎでしょ?しっくりしないと言うか、全然ドリーミーじゃないんですもん。

それから、番組冒頭で、モンタレー・ポップ・フェスティバルでのパフォーマンスが流れ、ジョン・フィリップスが企画したフェスだと紹介されて、私はそうだったのか!と膝を打ちました。何故かと言うと、かつてソウルミュージックのドキュメンタリーで、ジョン・フィリップスがモンタレーフェスにおけるオーティス・レディングの話をしていたからなんです。当時私は彼を、ただの共演者の一人だと思い込んでたので、何でこの人が語ってるのか、ピンと来なかった。グループ自体が時代を象徴する存在であり、大きな影響力を持っていたことも、私は知らなかったので、ソウルミュージックのドキュメンタリーにママス&パパスが出てくるのが、とても不思議だったんです。モンタレーではオーティスの他にも複数の黒人アーティストが参加し、ウッドストックやワイト島フェスの先を行っていました。黒人差別に反対するのも、ラヴ&ピース的活動の一つだった訳ですし。



さて、グループは人間関係の縺れもあり、68年に解散。番組では唯一存命のミシェル・フィリップスが語っていたのですが、売れてお金は手に入ったが、幸せではなかった。成功した為に、歌うべきことが無くなったと。なるほどと思いましたが、私は時代を象徴するグループとしての運命みたいなものを、感じずにはいられませんでした。

つまり、サマー・オブ・ラブの終焉と共に、グループも終わった。先述のモンタレー・ポップ・フェスティバル1967年の半年後に、オーティス・レディングが飛行機事故で亡くなり、暗い空気がたちこめ、明けて1968年の4月には、マーティン・ルーサー・キング牧師の暗殺、と言う暗いニュースが続きます。暗殺事件は人種間対立を激化させ、音楽の世界もまた、その緊張を反映した、より現実的なものが求められるようになったのです。

オーティスの「愛し合ってるかい?」に夢心地だった若者たちも、厳しい現実を前に頭に飾った花を取り去って、もっと拳を突き上げるような音楽に浸っていく、そんな時代の流れを知った上で聴く『夢のカリフォルニア』には、儚さや切なさを感じたりするのでした。

とはいうものの、全ては音楽史の中の話であり、自分の実体験ではありませんから、それ程感傷に浸ってはおりません。この曲で私が一番印象に残ってるのは、2本の映画なんです。それは、アメリカ映画『カリフォルニア・ドリーミング』(1979年)と、香港映画『恋する惑星』(1994年)。

まずは『カリフォルニア・ドリーミング』ですが、これは正にカリフォルニアの海を舞台にした青春映画で、シカゴからやってきた繊細な若者TT(ティーティー)の一夏の恋、確か初体験だったような、を描いた作品です。男子のロスト・ヴァージン・ストーリーは、青春映画の題材としてベタですし、特に名作とも思ってないのですが、私はこれを見て、主演のデニス・クリストファーが大好きになった、思い出深い映画なんです。テレビで見たので何年だったか、正確には覚えていないのですが、民放の○曜ロードショーで放送されてたので、そこそこ話題になった映画だったと思います。トレイラーには含まれてませんが、映画の中ではカリフォルニア・ガールズの ビキニから覗く胸に、夢心地なTTの映像のバックに、『夢のカリフォルニア』が流れていました。



私はそれまで男子の初体験映画って、余り見たくない世界だったんですけど、TTが寝る前に「あの娘がブラを外してくれますように」とお祈りする姿が、何だか可愛くてキューンとなってしまったのをよく覚えています。因みにデニス・クリストファーは、その後『ヤング・ジェネレーション』でも爽やかな若者を演じてましたが、1980年の『フェイド・トゥー・ブラック』で映画ヲタクのサイコパスを演じ、以降はカルト俳優街道を進んだりしたところも、私好みでありました。

一方の『恋する惑星』は、クリストファー・ドイルの浮遊するようなカメラワークが独特で、音楽の使い方も印象深い作品。ヒロインのフェイ・ウォンが、片想いの巡査トニー・レオンの合鍵を偶然ゲットして、ストーカー紛いのことをする姿が、可愛くてキューンでした。



ベッドのカバーを換えながら、明らかに自分とは違う長い髪を見つけて「いやー!」と泣きそうになったり。そんな彼女が大好きな曲が『夢のカリフォルニア』で、バイト先の店で流れ、トニーの部屋のCDデッキにも、入れてしまう。

要するに、私の中での『夢のカリフォルニア』は、これらの作品の映像もオーバーラップして、様々な味わいを得ることが出来る、一曲で何倍にも美味しい作品なのです。そして、もしバリー・マクガイアの歌だったら、どちらの映画にも使われてなかったでしょうね。


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タグ: 60年代

テーマ:60年代から70年代のPOPs & ROCK - ジャンル:音楽

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Comment
この番組は録画はしてありますが、まだ見ていないので楽しみにしております。

さてさて、やっぱり男と女では目の付け所?が違いますね(笑)。

映画「カリフォルニア・ドリーミング」は、僕の場合、グリニス・オコナーしか覚えていません(笑)。
それと、イーグルスのホテル・カリフォルニアが発表された後の映画にも関わらず、アメリカ西海岸が東海岸よりも世界の中心みたいな内容だったので、へ~などと思いながら観た記憶があります。

「恋する惑星」の方は、フェイ・ウォンの「夢中人」の方が記憶に残っています。それと若かりし金城武は、これで知ったのかな?
有名なヒット曲でありながら
かなり硬質なサウンドだと思ってました。

ベスト盤を持ってるのですがほとんど聴いていなかったなあ。
今度聴いてみよう。


yuccalina さん、こんばんは^^
懐かしい曲ですね。
昔よく聴いたはずの音楽が結構古くて、生まれた頃リリースされていたりすることに最近になって気が付き、意外な感じがすることがあります。
この曲も、もう少しは後の時代の曲かと思っていました。
マクガイア・バージョンは初めて聴きました。
本当に意外なほど低い声ですね。
yuccalina さんは、この曲一曲でこんなに語れるなんて、いつものことながらスゴイなぁと思いました。
バリー・マクガイアのバージョンは初めて聞きますたわ。
バックコーラスの方に耳を傾けちゃう曲になってるニダねぇ。
ママス&パパスの歌声で、「やっぱ名曲だわ~!」と頷いた後にマクガイアのバージョン聞くと、ちょっとどんよりしちゃうニダ。低くていい声してるんですけど・・・yuccalina様が仰る様に、この曲には合わない声ニダな。

フェイ・ウォンの『恋する惑星』はウリも見ますたよ~。長身でショートヘアのフェイ・ウォンの雰囲気が可愛かったニダねぇ。
この曲の使い方も良かったと思うニダ。

男女4人のコーラスというと、もうちょっと後に出たABBAを思い出すんですが、ABBAも名曲が多いし、男女4人のコーラスってのはバランス的にいいのかもしれないですねぇ。
バニーマンさんへ

> さてさて、やっぱり男と女では目の付け所?が違いますね(笑)。

そうですね。やはりどちらも先に異性に目が行って、同性への評価は厳しくなりますから。当時も今も、グリニス・オコーナーはイマイチ魅力が分かりません。

> それと、イーグルスのホテル・カリフォルニアが発表された後の映画にも関わらず、アメリカ西海岸が東海岸よりも世界の中心みたいな内容だったので、へ~などと思いながら観た記憶があります。

確か同じ頃に『ビッグ・ウェンズデー』とか言うのがありませんでしたっけ?西海岸至上主義と言うよりは、サーフィンブームに乗っかった映画と、私は認識してました。

> 「恋する惑星」の方は、フェイ・ウォンの「夢中人」の方が記憶に残っています。それと若かりし金城武は、これで知ったのかな?

オムニバスで最初の話は金城武が主役だったのをスッカリ忘れてました。パイナップルの缶詰を食べまくってたやつですね。すっかりフェイ・ウォンとトニー・レオンだけの映画と思い込んでるとこがあります。もはや夢中人も、クランベリーズのオリジナルより、フェイ・ウォンの方がしっくり来ます。
面白半分さんへ

> 有名なヒット曲でありながら
> かなり硬質なサウンドだと思ってました。

音作りにもこだわりを感じますよね。マクガイア版は間奏がフルートでなくハーモニカですが、もう一つハマってない気がしました。フルート音はあの美しいメロディにピッタリだと思いました。

> ベスト盤を持ってるのですがほとんど聴いていなかったなあ。
> 今度聴いてみよう。

そうですか。ジョン・フィリップスは他にも良い曲を書いていそうですね。
Arianeさんへ

> 懐かしい曲ですね。
> 昔よく聴いたはずの音楽が結構古くて、生まれた頃リリースされていたりすることに最近になって気が付き、意外な感じがすることがあります。

懐かしいけれど、古臭さを感じさせない曲なのは、やはり斬新な試みをし、音作りもしっかり丁寧にしていたからだと思います。それはこの番組で紹介されてる殆どの曲に当てはまる様です。

> マクガイア・バージョンは初めて聴きました。
> 本当に意外なほど低い声ですね。

既にヒット曲を持つシンガーに歌わせるのは、商業的には妥当だったんでしょうけど、バックコーラスから完全に浮いてしまってますね。

> yuccalina さんは、この曲一曲でこんなに語れるなんて、いつものことながらスゴイなぁと思いました。

お褒め頂いて嬉しいですが、多分私は何でも関係性で覚えるタイプなので、何でも話始めると長くなってしまいます。逆に短く簡潔に、を課題にいつも書いてるんですが、どーしても欲張ってしまいがちです。
Mansikka様こんしお~!

> バリー・マクガイアのバージョンは初めて聞きますたわ。
> バックコーラスの方に耳を傾けちゃう曲になってるニダねぇ。
> ママス&パパスの歌声で、「やっぱ名曲だわ~!」と頷いた後にマクガイアのバージョン聞くと、ちょっとどんよりしちゃうニダ。低くていい声してるんですけど・・・yuccalina様が仰る様に、この曲には合わない声ニダな。

バックコーラスから完全に浮いてる気がします。ママス&パパスを聴いてから、聴き直すと、罰ゲームではないかと思えるくらい、、。あの低音を活かせる曲ではないですね。レコード会社の責任でしょう。

> フェイ・ウォンの『恋する惑星』はウリも見ますたよ~。長身でショートヘアのフェイ・ウォンの雰囲気が可愛かったニダねぇ。
> この曲の使い方も良かったと思うニダ。

バイト先のお店で、この曲を聴きながら踊る姿が可愛いですよね。フェイ・ウォンは同性からも好かれる女優ですし、私もあのベリーショートに憧れますたわ。

> 男女4人のコーラスというと、もうちょっと後に出たABBAを思い出すんですが、ABBAも名曲が多いし、男女4人のコーラスってのはバランス的にいいのかもしれないですねぇ。

男女4人は見た目に仲良しな感じで、イミジも良いですね。ABBAもそうですが、ママス&パパス以降、この組合せのグループが増えたと思います。
梅雨の黄昏時のBar、
よく冷えた湿度の高い 店の空気、
すぐ 緩くなるビール。
退屈と微睡みを 一瞬に引き裂く
【夢のカルフォルニア】のイントロ。
今想い出しても ゾクゾクするぜっ!
四の字硬目さんへ

> 梅雨の黄昏時のBar、
> よく冷えた湿度の高い 店の空気、
> すぐ 緩くなるビール。
> 退屈と微睡みを 一瞬に引き裂く
> 【夢のカルフォルニア】のイントロ。
> 今想い出しても ゾクゾクするぜっ!


あのイントロは確かに思い出を蘇らせるマジックを持っていますが、四の字硬目さんの場合は、空気感や香りなんかも感じているんですね。


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