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yuccalina

Author:yuccalina
自閉症の息子(14才)と、エンジニアの夫との3人暮らしのアラフィー主婦です。45才でヨガ指導者スクールを卒業し、現在地元で極々細やかな教室を開催。

一方、トランシルヴァニア(カロタセグ地方)の伝統刺繍、イーラーショシュのステッチを用いた雑貨『Yuccalina Erdő=ユッカリーナ・エルドゥ』の制作も行っています。

ミンネ・ギャラリーにて作品展示中。

ブログでは主にハンドメイド、ガーデニングに加え、10代から親しんできたロック音楽に、映画、本等について綴っています。

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ユッカリーナのヨガ的雑記帳


2015/01/13 13:34 yuccalina

『最強のふたり』の本当のふたり

日本でも大ヒットしたフランス映画『最強のふたり』は、昨年CSの映画チャンネル、ムービープラスで見ました。首から下が全身麻痺で車椅子生活のブルジョワ、フランソワ・クリュゼ演じるフィリップと、彼に雇われたスラム出身の移民ドリス(オマール・シー)の友愛を描いたヒューマンドラマです。非常に有名かつ評判の高い作品ですし、日本での興行成績もフランス映画歴代No.1なんだとか。私が今更付け加えることはないかなあ、とも思ったのですが、モデルとなった二人のドキュメンタリーが、映画の前に放送されて、それがまた良かったんです。

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特に、フィリップさん本人の言葉がとても印象深かった。

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彼の言葉が映画の全てを物語ってると言えなくもないです。フィリップはアブデル(ドリスのモデルとなったアルジェリア出身の男性)がその美学を持っていると直感して、雇うことにしたのかもしれませんね。映画の中でドリスが食べてるお菓子をフィリップがくれと言うシーンがあるんですけど、ドリスは

「ダメ、これは健常者用だから」

とジョークを言ったりするところにも、「現状を受け入れる美学」を象徴してたのかもしれませんね。ドリスがフィリップと対等に向き合ってる証拠とも言えるでしょうから。

また、「人生で不条理に直面した時に生まれる楽観」とは、フランクルの『夜と霧』で語られていたユーモア、、、

ユーモアも自分を見失わないための武器だ。ユーモアとは、知られているように、ほんの数秒間でも、周囲から距離をとり、状況に打ちひしがれないために、人間という存在にそなわっているなにかなのだ。

にも通じるような気がします。フィリップとアブデルが日常を楽しんでいたのも、現状を受け入れ、楽観的に生きようとしてるからなんでしょうね。

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だからこそ、この映画にはポジティヴなパワーがあるのでしょう。

ちなみに、映画の最後にはこの本物の二人が写し出されました。アブデルはその後会社を興して成功、フィリップも再婚し別々に生活しているが、現在も交流は続いているとのこと。アブデルの役をアルジェリア系でなく黒人にしたのは、きっと、見た目にも移民と分かりやすくしたんでしょうね。そのお蔭で、フィリップの誕生パーティーのシーンでは、ドリス(オマール・シー)のカッコ良い踊りも見られた訳ですし、映画としては良かったんじゃないでしょうか。



同じフランス映画で障害者を主人公の『グレイト・デイズ』(こちらはフィクションですが)と同様に、見た後にとても元気になりました。それはもしかしたら、同情を誘うよりも現実と向き合う人々の美学を描いているからかもしれませんね。

そしてふと気がついたんですが、どうやら私は恋愛よりも友愛を描いた映画の方が好きみたいです。ホルヘ・ルイス・ボルヘスがどこかのエッセイかインタヴューで、「同じ人間関係でも、友情は恋愛よりも神秘的」と言ってた気がします。恋愛は肉体的な本能と直結してて分かりやすいから詰まらない、ってことなんでしょう。この『最強のふたり』を見たあとに、思い出した映画があります。それは『ドライビングmissデイジー』でして、公民権運動時代を舞台に、ユダヤ人の老婦人と黒人の運転手との交流を描いた作品でした。90年頃にテレビで見たと時でも、既に面白かったんですけど、現在BLUES Movie ProjectのDVDを見てることもあり、どこかで放送してくれんかしら?と願う今日この頃です。



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タグ: フランス

テーマ:フランス映画 - ジャンル:映画

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Comment
おっと、こんなドキュメンタリーがあったのですね。
『最強のふたり』は大変楽しませていただきました。

>それはもしかしたら、同情を誘うよりも現実と向き合う
>人々の美学を描いているからかもしれませんね。

それであの映画(最強のふたり)は、観ていていやらしさを
感じなかったのですね。
『グレイト・デイズ』はまだ観ていないので、予約リストに
入れておきたいと思います。
こんんばんは

この映画私も拝見しました いい映画でしたね 人種差別とか障害者とか、、重いとか辛いとかなりがちなお話を 実にすてきなお話にしていますよね 皆多かれ少なかれ周りと違うところって持っていたりします それを否定したり差別したり、、悲しいことですね
私も体のことではないですが 離婚した途端そういう扱いを受けてそういうやつはこちらからもうごめんだ、、とおもったことあります

すこしづつ皆がやさしい気持ちがあれば皆うまくいくのにねーと思います
バニーマンさんへ

> おっと、こんなドキュメンタリーがあったのですね。
> 『最強のふたり』は大変楽しませていただきました。


後でWikipediaを読んだのですが、元々そのTVドキュメンタリーがキッカケで映画化されたみたいですね。

> >それはもしかしたら、同情を誘うよりも現実と向き合う
> >人々の美学を描いているからかもしれませんね。
>
> それであの映画(最強のふたり)は、観ていていやらしさを
> 感じなかったのですね。




> 『グレイト・デイズ』はまだ観ていないので、予約リストに
> 入れておきたいと思います。


『グレイト・デイズ』は親子愛ものでフィクションですが、フランスアルプスの美しい風景も楽しめて良かったです。一応レビューも書いてましたので、参考まで。

http://notarinotariyoga.blog.fc2.com/blog-entry-973.html
ふぁる代さんへ

> この映画私も拝見しました いい映画でしたね 人種差別とか障害者とか、、重いとか辛いとかなりがちなお話を 実にすてきなお話にしていますよね 皆多かれ少なかれ周りと違うところって持っていたりします それを否定したり差別したり、、悲しいことですね
> 私も体のことではないですが 離婚した途端そういう扱いを受けてそういうやつはこちらからもうごめんだ、、とおもったことあります


ちょっとした違いや差で人を別ける、と言う意識は誰にでも有り得ることなのかもしれませんが、それと同時に違いがあっても、理解しあったり、何かを共有することが出来る、そんなところに勇気やあたたかいものを感じた映画でした。

> すこしづつ皆がやさしい気持ちがあれば皆うまくいくのにねーと思います

そうですね。現状を受け入れられる人は、きっと気持ちにゆとりがあるからこそ、優しくなれるのかもしれませんね。
こんにちは。
「不条理とは、我々を楽観へと導くてがかり」とは、私などは容易に想像することもできないような境地ですが、うちの主人は、そういうような事を言っています。主人の父は、私が主人と知り合う前に他界してしまいましたが、ALS でした。主人の父も希望を失わない人だったようですし、そういう経験を通じて主人も他の家族も、簡単に「尊厳死」とか「安楽死」とか言う事には、反対しています。

恋愛よりも友愛を描いたものの方が好きだというご意見には、私も全く共感します。
自分自身、恋愛より友情に憧れましたが、心の底から響き合うようなものを持っている相手が異性だったりすると、どこか恋愛的な要素が入ってきて、難しい場合もありますね。
結局、結婚を決めると同時に会えなくなってしまって、悲しい想いをしたことがありました。
Arianeさんへ

> 「不条理とは、我々を楽観へと導くてがかり」とは、私などは容易に想像することもできないような境地ですが、うちの主人は、そういうような事を言っています。主人の父は、私が主人と知り合う前に他界してしまいましたが、ALS でした。主人の父も希望を失わない人だったようですし、そういう経験を通じて主人も他の家族も、簡単に「尊厳死」とか「安楽死」とか言う事には、反対しています。


私もそこまで達観出来てはいませんが、与えられた運命として現状を受け入れたら、毎日悲しい辛いと思って生きてるよりは、ほんの少しでも楽しみを見つけたくなるのではないかと思います。受け取り方にその人それぞれの美学があるのかも。不平不満しかない人には、品格が感じられませんから。

> 恋愛よりも友愛を描いたものの方が好きだというご意見には、私も全く共感します。
> 自分自身、恋愛より友情に憧れましたが、心の底から響き合うようなものを持っている相手が異性だったりすると、どこか恋愛的な要素が入ってきて、難しい場合もありますね。
> 結局、結婚を決めると同時に会えなくなってしまって、悲しい想いをしたことがありました。


異性でも同性でも、性的な結びつきになってしまうと、私はついつい、「心よりもホルモンのモンダイでは?」と冷めて見てしまうところがあります。友情、友愛には、性ホルモンのような科学的根拠がない分、神秘的に感じるのかもしれません。


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