プロフィール

yuccalina

Author:yuccalina
自閉症の息子(14才)と、エンジニアの夫との3人暮らしのアラフィー主婦です。45才でヨガ指導者スクールを卒業し、現在地元で極々細やかな教室を開催。

一方、トランシルヴァニア(カロタセグ地方)の伝統刺繍、イーラーショシュのステッチを用いた雑貨『Yuccalina Erdő=ユッカリーナ・エルドゥ』の制作も行っています。

ミンネ・ギャラリーにて作品展示中。

ブログでは主にハンドメイド、ガーデニングに加え、10代から親しんできたロック音楽に、映画、本等について綴っています。

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ユッカリーナのヨガ的雑記帳


2015/12/08 10:17 yuccalina

シド・バレットは不思議王子~その(6)シド・バレット・ストーリーPART 1

シド・バレットのドキュメンタリービデオ『シド・バレット・ストーリー』を繰り返し見ていますが、到底一回では話をまとめられそうにないので、暫くこの話が続くことになりそう。

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ドキュメンタリー番組で定評のあるイギリス国営放送BBCが製作した2001年の作品です。この"不思議王子"シリーズではこれまで、シド・バレットをアスペルガー男子の星として捉え、あれこれ書いてきた訳ですが、それらは全て彼の作品からワタクシが感じたことでしかありません。しかし、このビデオには実際彼と関わった人々の口から、シドの様子が語られておりますので、そうしたインタビューから、興味深いところ、気になるところを、これから重箱の角をつつくように、紹介していきたいと思います。

で、これだけは最初に言っておきたい!

BBCはイギリスの自閉症協会や脳科学会(共感覚の研究者)と協力し、一人間としてのシド・バレット・ストーリーを完結させるべき!

って。はい、このビデオ、ピンク・フロイドの超有名曲『Shine On Your Crazy Diamond』で幕を明け、そして閉じる構成になっております。シドの事を歌ってる曲ですし、別に良いんですけど、まだ彼が健在だった時に、「シドは別の世界へ行っちまった、違う人間になってしまった」とロジャー・ウォーターズ以下口を揃えて悲しみに浸ってる姿に、私は違和感を持ってしまったのですね。果たしてシドは本当に狂っちまったのかどうか?疑問を差し挟まざるを得ないのは、彼の死後にお姉さんが

「彼の精神病は誇張されて伝えられた」

と言ってたからなんです。彼がアスペなら、子供の頃から変わってた筈で、家族からしたら、それを狂ってると言われちゃったら、とても悲しい話なのでは?お姉さんの言葉は、マスコミに対してだとずっと思ってましたが、このビデオ見てたら、もしやフロイドのメンバー達に言ってたんかい?と疑いたくなっちゃったと。ウォーターズは「彼の方が関わりたくないと言うから、そっとしておくしかない」と言ってたけど、あのアルバム『Wish You Were Here』(1975年発表)でシドを神格化してしまった張本人なら、やっぱ会うのは気拙いわよね。本当にシドはおかしくなってたんか?フロイドのメンバー達が口々にしたのは、レコーディングスタジオに現れた彼の姿に衝撃を受けたってことでして、

スキンヘッドでブクブク太ったシドを受け入れられなかった、つーだけで、どうやらそん時は会話もしなかった様子なのよね。

見た目の変貌だけで、違う人間になっちまったと拒絶されちゃったら、シドが会いたくないと思うのも仕方ないじゃん。メンバー達がどういう目で自分を見ていたのか、もしかしたらシドには分かってたかのかもしれない。

等といった思いが浮かび、私は頭に来てしまった。

いや、別に私はフロイドのメンバーを断罪しようと思ってる訳ではないんです。ただ、シドの変化を受け入れて、何かサポートは出来んかったのか、とても口惜しい。特にロジャー・ウォーターズは子供の頃からの長い付き合いだったと言うので、「あっちの人間」としてただ嘆くだけで良いのか?と思ってしまった。

まあ、それもこれも、お姉さんの「シドにはアスペルガー症候群と共感覚だったようだ」発言に端を発する訳ですがね。ドラッグの過剰摂取による、外からの力による変化でなく、シドが元々持ってた性質が表面に現れたのだとすると、別の対応策があった筈であると。この考え方がフェアでないもの分かりますし、変わり果てた外見にショックを受けたのも分かりますよ。でもでも、ただ変わってしまったとを嘆くだけで、シドを理解しようと努力してくれたのか?って、ちょっと疑問を感じちゃったんです。

シドが元々変わった子であったのは、確かなようです。元ガールフレンドは、「靴ひもを結ばなかった」と言ってたな。足の甲を締め付けられるのが嫌いだったのかしら?また「毎日手紙をくれた」とも。規則的な行動をするアスぺの特徴と符合します。

それと、シドのドアルバムに参加したドラマー、ジェリー・シェリー(元ハンブル・パイ)は、「皆が言うほど彼はイカれてなかった。それを利用してたのを見たことがある。つまりイカれた振りをしてたような、、、」と発言してたのが興味深いところ。

そんな中でも一番興味を惹いたのは、デヴィッド・ギルモアが、『ドミノ』の録音について語った

「ギターはテープを逆回転にして録った」話。

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全ての人に当てはまる訳ではないですが、アスペの特異な能力の一つです。脳の情報処理の仕方が変ってるからだそうです。逆回して録音した1テイクは、そのままレコード化されたそうです。



そしてもう一つ目を引いたのは、自作の絵画を手にしたシドの姿。カラーでないのが残念ですが。

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人間の歯を強調したとおぼしき大胆な構図。

これを見て思い出したのは自閉症の東田直樹さんが本(記事はコチラ)で書いてたことです。

『飛び跳ねる思考・会話のできない自閉症の僕が考えていること』 東田直樹 Amazon.co.jp商品情報
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ものを見るとき最初に部分が目に飛び込んでくる。何か一点に心が奪われると、他が目に入らなくなるらしい。こうしたものの見え方、捉え方は、シドの書く歌詞を理解する上でも、非常に役立つ気がしますね。

また、東田さんは、眠る直前に天井を見てると、天井との距離が縮まって自分と一体化する感覚に陥るそうです。これは、自分の境界線を意識し辛いことから来てるのでしょう。

これを読んだ時に私は思わず「シド・バレットっぽいな~」と膝を打ったのは言うまでもありません。

さらに、東田さんはこう問いかけます。

人の行動は何を基準に異常だと決められるのでしょう?

確かにねえ。難しい問題です。シドの場合アスぺだけでなくお薬の作用も絡んでるので、中々難しいところですがが。

と、今回はこれくらいにしておきますね。東田さんの本にはシドを理解する上で役立ちそうな話が多々ありますので、今後も折に触れ引用していこうと思っております。

その(7)へ続く


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タグ: シド・バレット 自閉症

テーマ:60年代から70年代のPOPs & ROCK - ジャンル:音楽

2015/07/13 08:45 yuccalina

新説「シド・バレットは不思議王子?」~その(6)「Apples and Oranges」は五感をフル活用して聴くぞ

自閉症の息子を持つユッカリーナが、独断と偏見でアスペ男子シド・バレットを語るシリーズですが、これまでの記事は以下の通り。

今、再びの新説「シド・バレットは不思議王子?」その(1)
その(2)~突然歌い出したり、曲調が変わったりの「Bike」
その(3)~サビ抜きかはたまたワサビの握りか?の「Baby Lemonade」
その(4)~彼女の為ならベタな曲も書くぞ!の「Here I Go」
その(5)~ブルースという根っこから生えたユニークな果実

今回のテーマ、実はちょっと前に『黄金のメロディ・マッスルショールズ』を見てて、思い出したんですね。ブルース、サザンソウル&ロックのメッカとなったレコーディングスタジオとシド・バレット、何の関係があるんじゃ?と疑問に思う方もいると思いますがが、FAMEスタジオの2代目リズムセクション、スワンパーズのメンバーがその後独立してマッスルショールズサウンドスタジオを開設し、幾多の大物アーティストと共演した思い出話の中に、こんなのがあったんですよ。

「ローラ・ニーロが"この音はオレンジ色っぽくして"とか言ってきて、面食らった」ってね。

音を色で例えるローラ・ニーロ、彼女も共感覚だったのかしら?って。そう、今回はアスペ男子と言うよりも、シド・バレットは共感覚だったらしい(遺族談)点に、スポットを当ててみたいと思います。過去の記事その(1)でも少し触れましたが、彼の共感覚が伺える例として、『Octopus』における、

Grasshoppers green herbarian band=バッタ色のハーバリアン・バンド

と言うフレーズ一つにしても、緑色のバッタとハーブの香りと味と手触りを想像し得る。つまり視覚と嗅覚、味覚、触覚を刺激する内容になっとる訳ですが、今回はタイトルからして一番親しみやすそうな『Apples and Oranges』について。歌詞は以下の通り。

Got a flip-top pack of cigarettes in her pocket
Feeling good at the top
Shopping in sharp shoes
Walking in the sunshine town feeling very cool*
But the butchers and the bakers in the supermarket stores**
Getting everything she wants from the supermarket stores
Apples and oranges
Apples and oranges

Cornering neatly she trips up sweetly
To meet the people
She's on time again
And then
I catch her by the eye then I stop and have to think
What a funny thing to do 'cause I'm feeling very pink***
Apples and oranges
Apples and oranges

I love she
She loves me
See you
See you

Thought you might to know
I'm the lorry driver man
She's on the run
Down by the river side
feeding ducks by the afternoon tide
(quack quack)
****
Apples and oranges
Apples and oranges
Apples and oranges




「太陽の陽を浴びた町を歩きつつも涼しい」*と言ってるSunshineとCoolの対比は、そのままオレンジとリンゴのようでもあり、「ピンクな感じ」***とか、楽しい表現が沢山あって、面白いですね。リンゴとオレンジを買いに、スーパーマーケットへ行ったの?「お肉屋さん、パン屋さん」**も出てきますし、最後は川辺で「クワックワッ!」鳴くアヒルが登場****。こりは中々楽しいお買い物&お散歩の歌なのかいな?兎に角、可愛くて、私は大好きなんですわ。そして、この五感を刺激するような、言葉選びがまた好きなんだなーと思いました。

曲調はポップで明るいトーンにオレンジ色な的大らかさがある一方で、ノイジーなところは、ザラザラしたオレンジの皮の手触りのよう。甘いだけではない、フルーツの酸味と渋みのようでもある。私にはそう感じられたのでございます。ローラ・ニーロが言ってた、オレンジ色っぽい音とは、また違うのかもしれませんが。

この曲はチャートイン出来なかったものの、シングルカットされたのは、やはりシド自身がお気に入りの曲だったてことだと思います。こうして何十年後に愛情を持って聴いてるオバハンがここにおるよ~!と彼に言ってあげたいですね。

ところで、YouTubeを漁ってたら、アメリカでTV出演した時の動画を発見しました。



演奏後にちょこっとインタヴューがありますね。以前のエントリーで「シドが喋ってるところが見たい!」と書いたら、コメント欄で動画を教えてくれた方がいまして、それがこちら。



うーむ、どちらを見ても、シドの話し方や様子に、アスぺっぽい大きな特徴(例えば、早口だったり、体を矢鱈動かしたり等)は見られません。勿論、全ての人が同じ癖をもってる訳でもないですが、この頃はお薬のせいで、抑えられていた可能性もあるのかしら?

しかし、思えば共感覚って、サイケデリック・ムーヴメントにおいて、お薬使ってわざわざ得ようとしたものでもあるんですよね。つまり、本来五感の情報処理がちゃんと出来てた人が、薬の作用でその処理を混乱させて喜んでた、みたいなとこがありそう。サイケデリック・バンドに、チョコレート・ウォッチ・バンドやら、ストロベリー・アラーム・クロック等、食べ物と機械を組み合わせたネーミングが多いのはそのせいだと思います。では、遺族が言った通り、シドが元々共感覚であったとすれば、彼がドラッグによって得た感覚は、また違ったものだったのでありましょう。勿論、今となっては、それを確認する術はないですけどね。

と言ったところで、次回の予告となりますが、ワタクシ最近、やっとこさシドのDVDを入手致しました。

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何を今さらと言われるかな?ファンなら必須アイテムだったかしらね?兎に角、これからこれをじーーーーーっくりと見て、何か書こうと思っておりますので、その(7)は何か月後になるか、ちょっと分かりませんです。悪しからず。

いつか続く。


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タグ: 自閉症 発達障害 イギリス 60年代

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2014/09/20 16:08 yuccalina

新説「シド・バレットは不思議王子?」その(4)~彼女の為ならベタな曲も書くぞ!の「Here I Go」

不定期で連載しております。自閉症児の母ユッカリーナが勝手な思い込みで、アスペルガー男子シド・バレットの世界を読み解くシリーズの第4回です。過去の記事に興味のある方は以下もご参照くださいませ。

今、再びの新説「シド・バレットは不思議王子?」その(1)
その(2)~突然歌い出したり、曲調が変わったりの「Bike」
その(3)~サビ抜きかはたまたワサビの握りか?の「Baby Lemonade」

これまでに、散々コード進行が変だの、歌詞の表現がワケ分からんだの書いてまいりましたが、今回はそんなクセの強いシドが書いた、余りらしくないベタでキャッチ―な曲「Here I Go」を紹介いたします。ファーストソロ「帽子が笑う・・・不気味に」に収録。



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ジャケット写真と言い、ビョーキな雰囲気をプンプン振りまく本アルバムにおいて、「Here I Go」はかなりの異色作ではないでしょうか。例によってイントロダクションの演奏はなく、いきなり語りから入りますが、コード進行が普通っぽいんです。歌詞の中でも「キャッチ―だろ~?」と言ってますが、以下はオリジナル歌詞と日本語訳です。

This is a story about a girl that I knew
She didn't like my songs and that made me feel blue
She said, "A big band is far better than you"

She don't rock 'n' roll, she don't like it
She don't do the stroll, well she don't do it right
Well every thing's wrong and my patience is gone
When I woke one morning and remembered this song
Kinda catchy

I hope that she will talk to me now and even allow me
To hold her hand and forget that old band

I strolled around to her pad
Her light was off and that's bad
Her sister said that my girl was gone
"But come inside boy, and play, play, play me a song"

I said, "Yeah" here I go
She's kinda cute don't you know
That after awhile of seeing her smile
I knew we could make it and make it in style?

So now I've got all I need
She and I are in love, we've agreed
She likes this song and my others too
So now you see my world is

'Cause of this tune what a boon this tune
I tell you soon we'll be lying in bed, happily wed
And I won't think of that girl and what she said

これは私が知っていた女の子のお話です
彼女は私の歌を好きではなかった、それで私は憂鬱になった
彼女は「あのビッグなバントの方があなたよりもずっと良いわ」と言った

彼女はロックンロールしない、彼女はそれを好きではない
彼女は散歩をしない、彼女はそれを正しくできない
さて、すべてが間違っていると私も我慢出来なくなってくる
私はある朝起きてこの歌を思い出した
ちょっとキャッチー

彼女が私に話しかけてくれますように
彼女の手を握らせてくれ、あのビッグなバンドを忘れてくれるように

私は彼女のパッドに周りの散歩
彼女のライトが消えた、それは残念だ
彼女の妹は彼女は去ったと言った
「でも、中へ入って、ボーイ。そして私に歌を演奏して」

私は 「うん」と言った。さあ、行こう。
彼女はちょっとかわいいです、あなたは知らない
しばらく彼女の笑顔を見た後
私たちはそれを作って、形にできると分かっていた?

だから今、私は必要なすべてを持っている
彼女と私は恋をし、私たちの気持ちは一致しました
彼女はこの曲が好きで、私の他の曲も好き
だから今見える私の世界は、、

この曲が原因で、この曲のお蔭で
すぐに私たちはベッドに横たわるだろう そしてしあわせな結婚
私はもうあの女の子のことも彼女が言ったことも考えはしまい


日本語の方は自動翻訳が余りに変だったので一部自分で訂正しましたが、間違ってるところがあったら是非教えてください。ってか国内盤に日本語訳付いてるなら、是非知りたいですわ。何のことか分からず、カタカナ英語のままにした部分もありますが、これって経験談なんでしょうかねえ?ビッグなバントとはビートルズのことかしら?

シド・バレットに向かって「あんたの曲は好きじゃない」とか言う女がいたのでしょうか?で、シドは彼女の気を引きたくて「キャッチ―な曲書いたるで~!」の結果がこれなの?そんで、彼女とは上手く行かなかったけど、その妹と相思相愛で結婚、って言う事実はないと思いますが、「この曲も他のも好き」と言ってくれる女性と出会ってハッピーエンド、というストーリーは良いですね。

とか思いつつ聴いていると、ますます可愛らしい曲に聴こえてきます。曲がポップな上に歌詞もキッチリと仕上がってるのは、やはり珍しいんではないでしょうか。

と言ったところで、今回引きだされた自閉症的考察は、

シド・バレットは自分が変わった人間だと自覚してた

と言うこと。自閉症に限らず、発達障害の人々には、周囲との違いに気が付き、頑張って合わせようとしてストレスをためてしまうパターンが多いらしいのですが、シドの場合はどうだったのかしら?と今更気を病んでも仕方ありませんが、変わってるところに興味を持ってくれたり、そのままで受け入れてくれる人がいることはとても大切です。

歌の中では受け入れてくれる女の子が登場しましたが、実生活ではどうだったんでしょうかね。まあピンク・フロイドの面々はシドの特異性に敬意を持って接してくれていたと思いますけどね。だからこそ「炎~あなたがここにいてほしい」と言う名作が生まれたんだし。

それでは、また次回。
(いつか続く)


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タグ: シド・バレット 自閉症 発達障害

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2014/07/14 09:06 yuccalina

新説「シド・バレットは不思議王子?」その(3)~サビ抜きかはたまたワサビの握りか?の「Baby Lemonade」

自閉所児の母目線で、アスペルガー男子シド・バレットを見つめるシリーズの第3回です。前回の「Bike」編から短いインターバルで取り上げるのは「Baby Lemonade」という曲です。実は「Bike」と一緒に取り上げようかと思ってたんで、考えは大体固まっておりました。ちなみに初回と2回目は以下。

今、再びの新説「シド・バレットは不思議王子?」その(1)
新説「シド・バレットは不思議王子?」その(2)~突然歌い出したり、曲調が変わったりの「Bike」

前回書いたのは、シド・バレットの曲にはイントロが短かったり全くなかったりが多い、という話だったのですが、その対極として取り上げたいのが「Baby Lemonade」なんです。

最初のギターソロが、全く別の曲をくっ付けたみたいに浮いている、と言いましょうか。曲の中心へ導く雰囲気が全く無いのです。実はギターソロは別の曲で、その後に入るキーボードからがイントロ、と言っても良い様な感じ。

ってな訳で、実際曲を聴いて確認して頂きたいです。冒頭から0:40くらいまでギターソロ、その後キーボードが入り曲調が変ります。



これ、絶対後から付けたんでしょうねえ。

とか思ってたら、簡単に確認できましたわ。最近は旧譜に別テイクのボーナストラックを加えた「デラックスエディション」ってやつが流行ってますが、シド・バレットも御多分に漏れず出てました。そこにはやはりありましたよ、「Baby Lemonade」のテイク1バージョンです。

その名はバレット(SHM-CD/紙ジャケット)その名はバレット(SHM-CD/紙ジャケット)
(2014/07/23)
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ギターソロがすっぽり無いんです。で、口笛から入ってシドのアコースティックギターでスタート。こっちの方がしっくり来ると言いましょうか、シドらしい感じしますし、十分カッコイイじゃないですか?どういう経緯でああなったのか、知りたいですねえ。シドの思いつきでくっ付けたんでしょうか。

そして、もう一つ、私がこの曲を面白いと思うのは、同じメロディをずーっと繰り返してて、かなりシンプルな作りなとこです。まあ元々、シドの曲には、どこがサビなのか分からんものが多いのですが、これは、もっとも展開しない曲なのではないかしら?つまり、

サビ抜きの寿司なのか、それともワサビだけをてんこ盛りにした握りなのか?
どっちなんだよー?


と突っ込みたくなりますわ。

そして、歌詞についてもちょっとだけ言及しておきましょう。日本語は自動翻訳です。

Baby Lemonade (Barrett) 4:10

In the sad town
cold iron hands clap
the party of clowns outside
rain falls in gray far away
please, please, Baby Lemonade

In the evening sun going down
when the earth streams in, in the morning
send a cage through the post
make your name like a ghost
please, please, Baby Lemonade

I'm screaming, I met you this way
you're nice to me like ice
in the clock they sent through a washing machine
come around, make it soon, so alone...
please, please, Baby Lemonade

In the sad town
cold iron hands clap
the party of clowns outside
rain falls in gray far away
please, please, Baby Lemonade

In the evening sun going down
when the earth streams in, in the morning
send a cage through the post
make your name like a ghost
please, please, Baby Lemonade

悲しい町で
冷たい鉄の手拍手
外部のピエロのパーティ
雨は遠く灰色に落ちる
ベイビーレモネード、お願い、お願い

夕日がダウン中
地球は午前中に、内のストリームとき
ポストを通してケージを送る
幽霊のように自分の名前を作る
ベイビーレモネード、お願い、お願い

私は叫んだ、私はあなたにこのように会った
あなたは氷のように私に親切にしている
クロックは、それらは洗濯機を介して送信さ
これだけでは、すぐにそれを作る、集まってくる...
ベイビーレモネード、お願い、お願い

悲しい町で
冷たい鉄の手拍手
外部のピエロのパーティ
雨は遠く灰色に落ちる
ベイビーレモネード、お願い、お願い

夕日がダウン中
地球は午前中に、内のストリームとき
ポストを通してケージを送る
幽霊のように自分の名前を作る
ベイビーレモネード、お願い、お願い


日本語にするとハチャメチャな感じしかしませんが、英語の方を見れば韻を踏むのが大好きなのが分かりますね。2コーラス目のpostとghostや、you're nice to me like iceとか。洒落や言葉遊びが好きなのもアスぺの特徴です。まあ、詩の世界で韻を踏むのは当たり前なんでしょうけど、その組み合わせの意外性を取りたてて意外と思わずに、フツーにやってのけるところが、アスぺ的ではないかと思う次第です。

と言ったところで、また次回。


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タグ: 発達障害 自閉症 シド・バレット

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2014/06/28 09:09 yuccalina

新説「シド・バレットは不思議王子?」その(2)~突然歌い出したり、曲調が変わったりの「Bike」

自閉症児の母であるブログ主が、今一番興味のあるアスペルガー男子、シド・バレットの世界を読み解こうと始めたシリーズ、その第2回です。シド・バレットについて書こうと思った経緯は、前回の記事(こちら)をお読み頂くとして、いきなり本題。

今回テーマは、

突然歌いだしたり、曲調が変ったり

です。その独特な歌詞については、今回はあえて触れないでおこうと思っています。

アスペルガー症候群を含め「自閉症あるある」で必ず出てくるのが、

周囲の状況とは関係なく唐突に喋り出す

でして、ウチの息子の場合は発語がありませんが、突然何かのメロディで鼻歌を歌い出すことはしょっ中です。自閉症の特性として、情報の処理が苦手、というのがありまして、目や耳から入ったデータに対し、その場その場で一々声に出して反応したりする事が多いそうです。また、声のトーンを変えるのが苦手だったり、過去の記憶も、突然頭にフッと思い浮かべば、当然反応してしまったり。周囲は、突然訳わからない事を大声で言ってるとなります。本人の中ではちゃんとした理由があるんでしょうけど、基本、理論よりも感覚で生きてるんだと思います。

で、私はシド・バレットの曲を聴いてると、ウド鈴木のフリートークのように、何が飛び出すのか分からないドキドキ感、ワクワク感があるのですが、それはやはり曲のオープニングにあると思うのです。何せイントロが短い曲ばっかりなんですもん。歌い出しをカウントするためにやってる?つーくらい2~8カウント位で終わっちゃう。まあ、シドのソロアルバムは殆ど彼の弾き語りが中心で、アレンジを入れてない感じなので仕方ないのかな?とも思うんですけど、ピンク・フロイド時代の曲も、余りイントロは重視してないみたい?まともに付いてるのは「See Emily Play」くらいでしょう。

夜明けの口笛吹き夜明けの口笛吹き
(2011/09/28)
ピンク・フロイド、ロジャー・ウォーターズ 他

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そして、イントロダクションゼロで、いきなり歌いだすのが「Bike」です。余り抑揚を付けずに、一本調子な感じにもアスぺ感が滲み出てますね。



もう一つこの曲が面白いのは、歌い終わりから、曲調が全く変わってアウトロ?になるとこでしょうか。イントロないのにアウトロには凝ってみる?なにやら混沌とした雰囲気に、さっきまでルンルンで乗ってた「僕の自転車」を叩き壊してんじゃね?と不安になるか、はたまた、自転車で空飛んでったか?と想像するのも、聴いているアナタ次第。別に正解はございません。

ちなみにこの「Bike」と言う曲、以前に紹介した時もセットで貼ってたのが、P-Modelのよる名カバー、日本語版です。フロイド版とは違って、冒頭はカウントしてますし、アウトロは省略して、コンパクトにまとまってる感じですね。



で、話を戻すと、この「Bike」だけでも、私にはシド・バレットのアスぺっぽさが十分に感じられるのでございます。曲を上手く組み立てて構成しよう、という意図が感じられないのが、逆に好感持てたりしてね。

と言ったところで今回は話を一旦閉じます。実はもう1曲、「Baby Lemonade」についても、合わせて書こうか迷ったんです。こちらは、しっかりイントロが付いてる曲ですが、ちょっと変なんですよ。また、他にも色々と気付くことが出て来たので、別途書こうと思います。

それでは、また次回。


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タグ: 自閉症 発達障害 シド・バレット

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