プロフィール

yuccalina

Author:yuccalina
自閉症の息子(14才)と、エンジニアの夫との3人暮らしのアラフィー主婦です。45才でヨガ指導者スクールを卒業し、現在地元で極々細やかな教室を開催。

一方、トランシルヴァニア(カロタセグ地方)の伝統刺繍、イーラーショシュのステッチを用いた雑貨『Yuccalina Erdő=ユッカリーナ・エルドゥ』の制作も行っています。

ミンネ・ギャラリーにて作品展示中。

ブログでは主にハンドメイド、ガーデニングに加え、10代から親しんできたロック音楽に、映画、本等について綴っています。

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ユッカリーナのヨガ的雑記帳


2012/12/24 15:20 yuccalina

「サンタクロースに間違いないっ!」~ブレイヴコンボとボブ・ディランの曲について

今日はクリスマスイヴですね。今年は、トモローが児童デイサービス施設での活動で作ってきた、紙製のクリスマスツリーも加わりました。ま、どこまで自分でやったのかは分からないのですが、彼の作品も段々と形になってるものが増えてきて、嬉しい限りです。

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さて、今回は手短に音楽の話。私が毎年クリスマスに聴いているアルバムは、「ブレイヴコンボクリスマス」It's X'MAS Manです。90年代のワールドミュージックムーヴメントに乗って、彼等は3度も来日していますが、一般的知名度は今も昔も知る人ぞ知る、なんでしょうね。これは日本で企画されたアルバムであります。

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その中でも軽快なポルカのリズムにのった「Must Be Santa」。欧米ではスタンダードな曲だそうですが、私はこのブレイヴバージョンしか知りません。そして、この曲は後年ボブ・ディランによってカヴァーされる記念すべき曲でもあります。ディラン自身が「ブレイヴコンボのバージョンに倣った」公言しています。詳しくは下のリンクを参照ください。

ボブ・ディランがブレイヴコンボの曲に影響された話(スミマセンが英語版です)

という訳で、ブレイヴコンボとボブ・ディラン、続けて紹介しましょう。

<ブレイヴのライヴはいつもダンスパーティーみたいになります>




ボブ・ディランの歌声がトム・ウェイツばりの嗄れ声になっていてビックリしてしまいましたが、アコーディオンをフィーチャーしてるとこが良いですね。ブレイヴのリーダーでヴォーカルのカール・フィンチはアコーディオンも弾くのですが、この曲ではギターを弾いています。またブレイヴバージョンの間奏に「アイヤ イヤサッサー」の掛け声が入るのは、沖縄民謡へのオマージュ。彼等は日本の歌ばかりカヴァーした「ブレイヴコンボのええじゃないか」というアルバムも発表しました。

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鈴木常吉さんを知ったのはブレイヴコンボを通してですが、ブレイヴを知ったのはドアーズの「People Are Strange」のカヴァーからだったり、とここでもいろんなものの繋がっていますね。全く変な話ですけど、今まで全く遠い存在だったディランが、ほんのちょっと近く感じてくるから不思議です。


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タグ: ブレイヴコンボ ワールドミュージック 鈴木常吉 クリスマス

テーマ:洋楽ロック - ジャンル:音楽

2012/09/25 14:20 yuccalina

鈴木常吉さんのこと~「深夜食堂」は知らなかったけれど

ここんとこ、回顧録的な音楽エントリーが続いております。最近はひとつの事から次々と数珠繋ぎに思い出す事が増えてきたのですが、昔聴いていた音楽を聴き直して、新しい発見があるのもまた楽しいことですね。今回も1990年代、ワールドミュージックが華やかなりし時代の話から入りますが、最近買ったCDの話でもあります。先日、故・篠田正己さんの話を書いていた時のこと、手元に残っていたDMハガキを見ていたら、またある人のことを思い出していました。

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その人の名は鈴木常吉さん。篠田さんが亡くなる前に企画されていた「おこぼれ演奏会」に名を連ねていました。上のハガキのライヴは結局どちらも行けなかったのですが、「つれれこ社中」というグループが気になっていたのでしょうか、コンポステラのDMと一緒に大事にとってありました。子供の頃から物持ちが悪く、何でもすぐ捨ててしまう性分の私が取っておいたのは、とても引っ掛かるものがあったのだと思います。

私が初めて彼の存在を知った時は、まだ鈴木常之と名乗っていました。伝説のバンドオーディション番組「いかすバンド天国」略してイカ天を見ていたなら、イカ天キング、セメントミキサーズのヴォーカリストとして記憶されている人も多いかと思います。

<これって遠藤賢司「東京ワッショイ」へのアンサーソングかな?>


しかし、私は当時この番組は数回しか見たことがなく、バンドの存在を知ったのは、後に彼等のアルバムをプロデュースした、Brave ComboのCarl Finchさんからの手紙でした。Carlとは個人的に交流がありましたので。そのアルバム「笑う身体」を以って、私はセメントミキサーズも好きになりました。日本にこんな楽しいバンドがおったんかーい?と、盛り上がってきた最中、バンド(常吉さんと茂木さんの2人だけだったかな?)はテレビCM(お菓子のだったような)にも登場しました。さらにスターダムを駆け上がるのか?と思ってたら、いつの間にやら解散。私が初めて、そして一度だけ見た常吉さんは、渋谷のクラブクアトロで「セメントラッパーズ」と称しソロライヴを行った時でした。それがちょうど20年前、1992年の1月。因みに半券を見てみたら、当時はまだ常之の名前でしたね。

正直な話、ライヴのどの曲が良かったとか、細かいことは殆ど覚えてはいません。ただ、非常に印象深かったのは、ステージがとても身近に感じられたことです。客に聴かせてやるぜと言うよりも、一緒に音楽を楽しもうという感じ。そして、よく覚えているのは曲間のMCで、「CMのギャラはアブク銭だから、アブクに使おうと思ってソープに行きました」とかゆーお話をしていた事です。しょーもないこと覚えてんなー、と思われるかもしれませんが、その話が本当かどうかは別にどうでも良いのです。私はその「しょせんは泡銭」と言ってしまう感覚にとても好感を抱いたのだと思います。後に自分がヨガを始めて再認識したことでもありますが、過去に囚われずに今を生きるとか、諸行無常を受け入れる清々しさを感じたのかもしれません。

、思い出話が長くなりましたが、そんなことを思い出しながら、YouTubeで「鈴木常吉」を検索、エンター!してみたら、出ましたー。しかも、結構最近の映像ですね。私はドラマを殆ど見ないので、「深夜食堂」も知らなかったのですが、挿入歌の「思ひで」(ファーストアルバム「ぜいご」に収録)、とても良いです。アイルランド民謡のカバーですが、しっかりとニッポンの味がします。常吉さんの歌声は、ぶっきら棒なようでいて透明感があります。強いて例えれば、俳優の森本レオさんのような、聞く人に安心感を与える声質だと思います。心の琴線に触れる、実に味わい深い響きを持っていますね。深夜に聴いたら涙が出ちゃうかもしれませんが、幸か不幸か私は夜更かしが苦手なので、今んとこはまだ泣いておりません。そして、ソロアルバムが2枚も出ていたのでした。どちらも、元コンポステラ、現ストラーダの、中尾勘二さんと関島岳郎さんが参加しています。

ぜいごぜいご
(2010/12/26)
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望郷望郷
(2010/10/24)
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<2010年6月27日「飯田ふぉの」での演奏>


私はロックとの出会いをキッカケに、様々な音楽を聴くようになって既に35年がたちます。一時は息子のことで頭が一杯で、あまり聴いてない時期もありましたが、ここ数年一息ついて再び意欲的に聴くようになったこの時期に、常吉さんの名前を思い出したのにも、何か縁を感じている私ですが、最近になってやっと自分が求めているものが分かってきました。結局のところ人間を感じたいのだなー、と。音楽を聴くのも、お笑いを見るのも、映画も本も、人間を求めてるんだなー。私にとっては、ピナ・バウシュの踊りに心を揺さぶられるのも、お笑いで腹筋が揺さぶられるのも同等なのです。

ここで、話はさらに外れてちょっくらアーユルヴェーダの話をしましょう。この古来インドに伝わる生命の智恵(アーユス=生命、ヴェーダ=智恵・科学)において、自然は5つの要素から出来ていて、人間も自然の一部として同様にその五大元素でなりたっているとされています。それは、地・水・火・風・空(くう)。更に、それぞれを簡単に説明すれば、

地=骨や筋肉などの土台。形を構成し、重さや固さを作る。耐久力。
水=体液、汗、涙、血液。下に向かって流れる。なじむ力、柔軟性。
火=熱、体温、代謝、分泌、変化。消化力。
風=呼吸、渇き、動き、分散する。敏捷性。発想力。
空(くう)=腹腔、胸腔などの空間、可能性。

人間は皆、この五大元素から成り立ち、それらは活動の源でもあります。皆同じものを持っていますが、各々の比率が違う、個性とはそういう事です。例えば、火か多い人は活動的で情熱家だけど怒りっぽかったり、風が多い人は落ち着きがないけれど発想力が高いとか、地の多い人は安定感はあるが頑固だったり、それら5つが微妙にバランスしながら、人各々の体質と性格を形成し、それによって活動内容も違ってくるのです。以前「ホンマでっかTV」の中で、おおたわ史絵先生が「人間なんて大体がタンパク質と電気信号で出来てるんです」と発言して、明石家さんまやブラックマヨネーズの面々が「そんな言い方やめて~!」とクレームしてましたが、私的には、そのタンパク質や電気信号も上の五大元素で出来てると思えば、納得出来なくもないですね。その5つから出来てるという事は、非常に科学的でありながらも、情緒的にも捉えられるところが良いなと思います。

さて、何故こんな話を長々したのかと言うと、又吉直樹の「面白くない本なんてない、それは受けとる側の問題」発言(@アメトーク・読書芸人)の妥当性を示したかったからです。この又吉の言葉を、私はこれまでに何回引用したか分からないですが、上の五大元素の割合(=個性)によって、人が欲するものは各々であること。そして人によって生み出された本も、各々別の比率で同じ五大元素によって成り立っている。また人は経験を積み、年を取ることでそれらの割合に変化が生まれる。等々と言ったことを総合すれば、この世につまらない本など、存在しないのです。

とかゆー、論理を私はそのまま音楽に当てはめることが出来ます。20代後半で出会ったトランシルヴァニアのロマ音楽と踊りに、何故あれほど惹き付けられたのか。多分その中に人間の悲喜こもごもが込められていて、それらを受け取れる要素が私にあったと言うことのかな?と、うっすら理解し始めたこのタイミングで、20年振りに聴いたコンポステラが、何と心地良かったことでしょうか。時の流れが私の感覚に変化をもたらしたのでしょう。年を重ねて、増えた要素に「空」があります。若い頃は音がギッシリ詰まった派手なロックを好んだものですが、段々とブルーズの良さが分かるようになりました。装飾過多な服よりも、シンプルなものに袖を通したり、奇をてらった一発ギャグよりも、大阪のオッチャンを描く中川家の漫才が好きになったり、空間を感じるものが好きになるのは、それを自分で埋める楽しさが分かってきたからかもしれません。

鈴木常吉さんの音楽は、セメントミキサーズのそれよりも、より「空」を感じます。それは勿論、どちらが良い悪いの話ではありません。話があちこち迷子になってましたが、ここでやっと本筋に戻ってきました。と、安心させといて、ちょっとだけ再び外れますよ。「空」の概念は仏教の基礎になっていますが、詳しく知りたい人は是非とも笑い飯・哲夫さんの「えてこでも分かる般若心経」(紹介記事はこちら)を読みませう。「空」を簡単に説明しちゃいかんよなと思いつつも、「所詮この世は夢幻よ。だからこそ、一瞬一瞬を生きるのさ」みたいなもんと私は思っています。それはロマの音楽や踊りにも通じていますが、それを踏まえて聴いたとき、常吉さんの音楽にある寂寥感の中に、小さな炎が透けて見えるのでした。それはしっかりした、温もりが伝わってくる火のエネルギーなのです。

何やら観念的な話ばかりダラダラ書いてしまいました。ここまでで「思ひで」が良い!くらいしか常吉さんの音楽の事を書いてないですが、私には音楽的説明なぞ出来ません。私は私の中にあるものしか出すことは出来ないのですから。という訳でここは、お気に入りの曲をいくつか紹介して、あとは受けとる人の感性にまかせるだけです。私が受け取る音楽と、皆さんが受けとるそれとは必ずしも同じではないのです。

「望郷」に収録されている「トリちゃんの夢」はCDではスティールギターやリコーダー等でほんわかした音作りなのですが、こちらのシャンソンを思わせるアコーディオンでの弾き語りも良い雰囲気ですね。呟きっぷりがハマっています。

<2010年6月26日「犬山ふう」での演奏>


アコーディオンの弾き語りと言えば、私は須山公美子さんという大好きな歌い手さんがいるのですが、彼女についてはいずれまたの機会に書きたいと思います。アコーディオンと言えば、以前フランスのミュゼットのアルバムを紹介したことがありますが、シャンソン歌手はある物語を音楽に乗せて歌う「語り部」みたいなもの?と私は常々思っています。その語りを引き立てながら交わって行く音として、アコーディオンはギターに勝るとも劣らない、雄弁な楽器だと思います。常吉さんの弾くアコーディオンが歌と結びついて、ギターのそれとはまたちょっと違った世界が生まれる様子が、またハートに届いてきましたよ。

もう1曲は再び「ぜいご」から「石」です。下の動画は音響の状態がイマイチで聴き辛いかもしれませんが、お客さんの手拍子や歌声と混じりあう感じが、その場の空気を伝えてくれます。憂いを帯びた曲調はクレズマーを思わせますね。

鈴木常吉「望郷」九州ツアー(福岡編)>


ところで、私はYouTubeで常吉さんの動画を見ながら、「何だか高田渡さんっぽいなあー」と思っていたのですが、「望郷」のライナーノーツによれば、実際生前に交流があったそうです。そして、今回CDはAmazonでなく、鈴木常吉さんのホームページから直接購入したのですが、オマケで付けてさったシングルは、渡さんの「ヘイヘイブルース」のカバーでした。

<オマケで頂いたボーナスCDとサイン入り譜面>
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そうそう、CDを購入するのでしたら是非とも、下記ホームページにある「シャボン玉レコード」から買ってくださいね。
鈴木常吉さんのホームページ

現在、「ぜいご」「望郷」をまとめて買うと4200円に割引(銀行振込で手数料はかかりますが)の上、上記ボーナスCDとサイン入り「思ひで」の譜面を付けて貰えます。しかし、何よりも嬉しかったのは、申し込み時に書き添えた私のメッセージに対し、常吉さん本人からのお返事が返信メールに書き込まれていたことです。若しも彼の曲を聴いて、本人に直接伝えたいことがあったのなら、あなたの言葉を送ってみてはいかがでしょうか。

最後に、先日ロマの民謡Ederleziの記事で、日本のアーティストにカバーして欲しいなー、と書きましたが、常吉さんが歌ったら凄い事になりそうだなー、と勝手に想像してはほくそ笑んでいる私です。今回はアルバムの収録曲についての話を殆どしていませんが、今後、折を見てボチボチ紹介していきたいと思っております。


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タグ: 鈴木常吉 ワールドミュージック ブレイヴコンボ ロマ クレズマー ヨガ アーユルヴェーダ 又吉直樹

テーマ:お気に入りアーティスト - ジャンル:音楽

2012/08/06 09:50 yuccalina

ロンドン五輪開会式で見た思い出のマイク・オールドフィールド

今朝もボルトが100mで2連覇だとか、内村航平が種目別ゆかで銀、フェンシング団体男子フルーレで銀、室伏が銅と、ロンドン・オリンピックはニュースだけでお腹一杯の状況が続いております。しかし、パティ・スミスの「バンガ」以来、音楽のエントリーがなかったので、今回はロンドン五輪絡みで英国ロックのお話を。

開会式でのスター登場で、ベッカムやミスター・ビーン(ローワン・アトキンソン)、ジェームス・ボンド(ダニエル・クレイグ)にポール・マッカートニーといった日本での一般的知名度は無くとも、ロックファンをどよめかせたのはマイク・オールドフィールドだったと思う。演奏された彼の代表的作品「チューブラー・ベルズ」は開会式後に売上が急上昇しているそうだ。ちなみに「ジョジョの奇妙な冒険」とは全く関係無い話ですので、悪しからず。

チューブラー・ベルズ(紙ジャケット仕様)チューブラー・ベルズ(紙ジャケット仕様)
(2004/07/22)
マイク・オールドフィールド

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例によって音楽的なことは余り語らないので、アルバムレビューはいつものように、ロックマニア・フレさんのブログからどうぞ。
Mike Oldfield - Tubular Bells 「ロック好きの行き着く先は・・・」

普段から音楽の話題では「プログレが苦手」と言ってる私だけど、マイクには特別な思い入れがある。高校時代は既にイギリスのインディーズ(ラフ・トレード、ファクトリー、4AD等)にも手を染めていた私だが、同時にプログレも聴いてた時期があった。それは、高校2年から3年にかけて、思いを寄せていた男子がプログレ好きだったとゆー、ヒッジョーに軟弱な理由からである。彼にマイク・オールドフィールドの当時のアルバム「ファイヴ・マイルズ・アウト」(1982年)をカセットテープにダビングしてもらったところ、彼が来日公演でこっそり録音(違法なので、良い子は真似しないように!)した「チューブラー・ベルズ」と「プラチナム」のテープもオマケで付けてくれたのだった。こうして、私はその後マイクの旧作も聴き、姉のサリー・オールドフィールドの「Water Bearer」や「Easy」も好きになり、その昔サリーとマイクのオールドフィールド姉弟が組んでいたデュオ、サリアンジーまでを聴くに至った。そー言えば、私が初めて行ったロキシー・ミュージックのコンサートも、その男子と一緒だったんだよなー。但し二人でじゃなかったけどね。結局、その子に告白する前に彼女が出来ちゃったんで、私は人知れず失恋し、以来「もうプログレなんて聴かないから~」と、疎遠になってったのだった。

ムムッ、そーか!それがプログレ嫌いの原因だったかも?って、笑っちゃうわー。と五輪でのマイクの演奏を見ながら、高校時代の1ページが脳裏を駆け巡って、懐かしいやら小っ恥ずかしいやら。

<ロンドン五輪開会式でのマイク>


<1973年のレコードはAB面で各1曲だった>


で、くだんの「チューブラー・ベルズ」だけど、映画「エクソシスト」に使用されてたのは、私は後で知った。映画はテレビでやってた気がするが、怖くて見てなかったんだな。そのお陰で「チューブラー・ベルズ」=怖い音楽というイメージは全く無いし、私にとってあのリフレインは曲の序章に過ぎないと思っている。トラッド色の強い部分も多いし、約26分という長尺の中で、緊張と弛緩が順に訪れる作りになっている気がする。つまり、あのリフレインで緊張感を高めていく前半はその後展開していく為のタメに感じるのだな。

1982年の来日公演は、東京でたった1回だけだったらしい。確か同じヴァージン・レコード所属で当時売り出し中だった男女混成バンド、ヒューマン・リーグのコンサートをさせる為の交換条件で、何とか1度だけコンサートをやってもらったんじゃないか、とか噂されていた気がする。それくらい、マイクのライヴは希少価値だったと。

今や巨大グループ企業となったヴァージンも、この「チューブラー・ベルズ」のヒットが無ければ今日の繁栄はなかったかもしれない。と思えば、この曲は歴史的にも深い意味を持つ。ビートルズと並んで、オリンピック開会式で披露されるに相応しい曲だと思う。

さて、ここで、サリー・オールドフィールドとサリアンジーの曲も紹介しておこ。今思うと「Water Bearer」というアルバムは、サリーの美しい歌声と共に音作りもヒーリング音楽的であり、後のワールドミュージックにも通じる世界だと思う。フレさんのレヴューはこちら、
Sally Oldfield - Water Bearer 「ロック好きの行き着く先は・・・」

<サリーのアルバム「Water Bearer」の曲は全部好き>


それもその筈と言おうか、オールドフィールド姉弟のデビューだったサリアンジーが、ブリティッシュトラッドをベースとした音楽であり、唯一のアルバム「Children of the Sun」はワールドミュージックの流れでブリティッシュトラッドが再評価される中、日本でCD化されたと記憶する。後年殆ど歌わなくなったマイクのヴォーカルが聴けるのも嬉しいが、私は彼のアコースティックギターの音色にグッとくるのだわ~。んで、こちらもフレさんのレヴューを貼らせて頂きます。
Sallyangie - Children of the Sun 「ロック好きの行き着く先は・・・」



そして、最後にオマケ。私はその後1990年頃に「チューブラー・ベルズ」と再会することになる。偶然にも?ワールドミュージック華やかなりし頃に、アメリカはテキサス出身のテックス・メックスバンド、ブレイヴコンボによるカバー「チューブラー・ジャグス」だ。「チューブラー・ベルズ」の有名な15拍子フレーズとグレンミラーで有名な「茶色の小瓶(リトル・ブラウン・ジャグ)」を組み合わせた、ズッコケだけどオシャレなショティッシュ・ダンス音楽に仕上がっておる。おふざけでなく、常に真面目に楽しいダンス音楽を生み出す彼等は、他にもドアーズの「ピープル・アー・ストレンジ」のポルカ・バージョンなど秀逸なカバー曲が多いが、この「チューブラー・ジャグズ」も私は好意的に迎えたのであった。振り返ってみれば、プログレは苦手と言いつつワールドミュージックとプログレってかなり接点があったんだなあ、と思う。ブレイヴコンボと同時期に頭角を現した3Mustaphas3(スリー・ムスタファズ・スリー)というグループの中心人物がキャメルのメンバーだと知ったのも大分後だったけど、結局先入観持たずになんでも聴いてみるのが一番ってことね。



こうして、今では音楽の中に繋がりを探すのが大好きな私も、高校時代はトンガッてて常に人と違うものを追い求めてたかもね。くだんの私が好いていた男子は、5才年上の大学生で、私は彼の聴いてる音楽を理解出来る自分は凄いと思ってる、超カンチガイ女子高生だった。ま、それが若さと言えなくもないが、学校なんて大嫌いで、しょっ中授業をサボって全然楽しくなかった時代も、音楽を通してみれば、そんなに悪くなかったかも、と思えるから不思議だ。やっぱり音楽には力があるんだなー、と再確認した。私は毎晩の様に「チューブラー・ベルズ」を聴きながら、眠りに落ちていた時期を思い出し、YouTubeにあるマイクの動画をそっとお気に入りに加えたのだった。


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タグ: イギリス ワールドミュージック ブレイヴコンボ

テーマ:'70年から'80年の洋楽 - ジャンル:音楽

2011/09/16 09:02 yuccalina

高橋大輔くんが選んだ曲と、アコーディオン音楽の話

先日、小塚崇彦くんの選曲が良いなー、という話をしたが、選曲といえば、やっぱ高橋大輔くん(以下、大ちゃん)の話もしない訳にはいかんだろう。と言う訳で、フィギュアど素人の私が、あくまで音楽好き&ダンス好き目線で、大ちゃんの選曲で気になったところをお話したいと思う。先に言っとくと、私は彼のDVDは持ってるが、本や雑誌の類いは一切読んでないので、明らかな事実誤認があれば、是非ともご指摘くださいませー。ヨロシク。

私が大ちゃんにはじめて興味を持ったのは、やはり07ー08シーズンのSP、「ヒッピホップ版白鳥の湖」なのだが、実はあの楽曲自体はスクラッチ音を入れただけの、安っぽいディスコサウンドにしか聴こえなかったし、衣装も全然ヒッピホップっぽくない、ひと昔のロックスターみてーだなー、と私は最初、かなり意地の悪い見方をしていた。後になって知ったが、当時大ちゃんはあまりやりたくなくて、モロゾフコーチがノリノリだった。とか言う話を、荒川静香さんとの対談でしてたので、「あー、あの曲も衣装も、モロゾフの趣味かい?」と思えば、かなり納得するわ。

と話が逸れたが、前半のジャンプ3つを終え、ステップに入ってからは一転「なにーこの子、ステップキレキレじゃーん!」と、全くあのスッカスカサウンドも衣装も気にならなくなってたんで、ホントーにビックリした。よく音楽との同調性とかいうけど、このプロに関しては、大ちゃんが音楽を支配してるんじゃないの?くらいに感じたものだ。

さらに驚いたんは、その年のエキシビション曲、ビョークの「バチェラレット」。私はシュガーキューブス時代から聴いてたけど、「お茶の間に出しちゃいかん音楽」だと思ってたからさー。取材陣を殴る暴力事件を何度も起こしたり、「ダンサー・イン・ザ・ダーク」(2001年)というチョー陰鬱な不条理劇映画に出てたエキセントリック姉さんの曲をやったりして、大丈夫なんか?と思いながら見てたが、ビョークの妖しいヴォーカルにそのままに、ジワーっと来るでー!の世界でしたわね。しかし、この曲を選んだのって、大ちゃん自身なの?後に選んだ曲「Eye」のCobaさんがビョークのツアーサポートしてた事もあるし、そーゆーつながりで愛聴してたのか、それとも振付の宮本賢二さんの趣味なのか、知ってる人がいたら教えて欲しいです。

で、話はいよいよCobaさんの「Eye」へ。この曲については、既に語り尽くされてるとは思うけど、やっぱケガの手術で、2年にまたがる長期の取り組みになった為か、兎に角密度が濃いーよね。最終的にオリンピックで一番良い演技が出来たってのも、「持ってる男」の証拠だわ。私にとってこのプログラムの肝は、静と動のコントラストと、腕全体を使った表現だ。一度ピタッとポーズを決めてから、動きに入るポイントが沢山あって、皆ハッとさせられるが、一番のハイライトは2:12辺り、リンク中央てガクッと崩れ落ちるような「オフ・バランス」をするところだ。ここでヒャーッと鳥肌が立った人も多いと思う。そして、腕の動きは、肩甲骨から肩、肘、手首、そして指の先までを大きく使い、神経が行き届いてた。ある時は力強く直線を描き、またある時はしなやかに弧を描くのだー。ここではバンクーバー五輪後、トリノワールドの動画(イタリア語版・字幕付)を紹介するけど、ファンの方はもう何回も見てるでしょうね。私も何十回見たか分からん。



そんで、解説者が冒頭に「ダイナミックで爆発力のある曲」と紹介するの。いやー、感じかたは人各々だなーと実感した。私にとってCobaの音楽は、洗練された上品なイメージが強いからね。その後、昨シーズンに大ちゃんがフリープロで使ったアストル・ピアソラ(アルゼンチン出身だけど、活動の場は主にパリだった)にしても、庶民的なアコーディオン音楽からは、ちょっと離れたヨーロッパの芸術的薫りがする音なんだよなー。

さて、ここで大ちゃんの話はお仕舞い。こっから先はアコーディオン音楽の話をしたい。興味のある方は引き続きお付き合いください。



Cobaさん(当時は小林靖宏)のデビューCD「シチリアの月の下で」は、1991年、私がワールドミュージックど真ん中にハマってた時に、聴かせて頂きました。欧米では既にアコーディオンを前に出した音楽のブームは来てて、私もテックスメックス(テキサス・メキシコのミックス音楽)や、東欧を中心としたロマ(ジプシー)音楽、フランスのバンド、Les Negress Vertes(レ・ネグレス・ヴェルト)など、コンサートにも足を運んだものだ。そんな中で登場したCobaさんのイタリア仕込みの音楽は、何か都会的でお品がよろしくて、聴きながら思わずピョンピョン跳ねて踊りたくなるものではなかった。当時愛聴してた「Paris Musette」と同様、好きだけど心と体はあんま踊り出さないのよねー。逆に言えばその敷居の高い感じが、フィギュアスケートの世界にフィットしてるのかもしれない。私はCobaもピアソラも、フィギュアを通して、良さを再確認出来たところがあるのだ。

<TVやCMで使われる、おフランス的ワルツが満載だが、パソドブレも
Paris MusetteParis Musette
(2010/04/13)
Various Artists

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で、その心と体が踊り出したくなるアコーディオン音楽といえば、ヨーロッパならアイリッシュを中心としたケルテックサウンドと、中欧ハンガリーあたりから南下するロマの音楽なんだけど、どちらもアコーディオンよりも、ヴァイオリンが一歩前に出てる感が強いものが多いので、ここでは、北米大陸のものを上げてみたい。

自身がアコーディオン奏者であり、世界中の音楽をレパートリーにするバンドBrave ComboのリーダーCarl Finchが編集したコンピレーションCD「Legend of Accordion」は、様々なタイプのショーケースなっている。

Legends of AccordionLegends of Accordion
(1995/02/28)
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ブルース色が強いルイジアナのザティコの第一人者、Clifton Chenierもカッコエエし、最近レディガガもパロったAl Yankovicが「ラ・バンバ」を「ラ・ラザーニャー」とか歌ってんのも楽しい。その父ちゃんのFrank Yankovicも入ってます。そんな中で私が一番オススメするのは、テックスメックスのSteve Jordan。1992年、彼の来日公演も行きました。映像なしの音のみだけど、思わずじっとしていられなくなる、彼の音の跳ね具合を感じてみてね。



そしてCarl Finch自身の音楽も紹介したい。「Legend of Accordion」にもAwakeningって曲が収録されているGuy Klucevsekとアコーディオンでのデュエットをしている。Carlの作曲した「Prairie Dogs」は大平原に生きるプレーリードッグの愛らしい姿が目に浮かぶような、ほのぼのとした曲だ。



Guyはニューヨークのフリージャズや実験音楽と深く関わっているアーティストなんだが、アコーディオンを通じて、ジャンルを軽ーく越えてる感じが、何か嬉しいんだわー。ま、絵的にはかなりお地味な動画なんだけどさ。

最後に、ロマの演奏のものを紹介して終わりにしたい。旧ユーゴスラヴィアの映画「歌っているのは誰?」(原題Ko to tamo peva, 1980年)の挿入歌。調べりゃ分かるのかもしれんけど、歌ってるロマ2人の名前は不明。タバコを吹かしてる右の子は、明らかにまだ子供。舞台が第二次大戦中のお話なんだが、結構笑えるエピソード多数。映画はいきなりこの歌で幕を開け、あたかも「紙芝居が始まるよー!」的趣きがある。何か起きる度に、彼らが登場して歌い、最後は話の中心となる乗客たちを乗せたバスが爆撃を受けて、中から真っ黒けになった彼等が出てきて、再び同じを曲を歌う。「はい、これでおしまいー、チャンチャン」ってな具合だ。



アコーディオンと歌、そして口琴(ジューイッシュハープ)のみというシンプルな曲ながら、とても印象深い。歌の部分を全部集めて、英語の訳を付けてくれた人がいた。「俺って子供の頃からついてねえ」とか明るく歌い、「ファシストの猛獣が全てを破壊しやがった」と批判しつつも、最後は「新しい世界をつくろう」という楽観的なとこがロマっぽくて好きなのだー。

タグ: ロマ ワールドミュージック ブレイヴコンボ

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