プロフィール

yuccalina

Author:yuccalina
自閉症の息子(14才)と、エンジニアの夫との3人暮らしのアラフィー主婦です。45才でヨガ指導者スクールを卒業し、現在地元で極々細やかな教室を開催。

一方、トランシルヴァニア(カロタセグ地方)の伝統刺繍、イーラーショシュのステッチを用いた雑貨『Yuccalina Erdő=ユッカリーナ・エルドゥ』の制作も行っています。

ミンネ・ギャラリーにて作品展示中。

ブログでは主にハンドメイド、ガーデニングに加え、10代から親しんできたロック音楽に、映画、本等について綴っています。

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ユッカリーナのヨガ的雑記帳


2016/08/22 10:10 yuccalina

Whole Lotta LoveよりLotta Love、すなわちRobert PlantよりNeil Young (^o^;)

何年置きか、自分の中でニール・ヤング・ブームが定期的に訪れる。

とは言え、聴いてるのはやっぱり70年代のアルバムばっかです。

neilyoung_convert_20130312165918.jpg

マイブームの再来は、トモローのおもちゃ代わりに買ったギターがいつの間にか自分のおもちゃになってたのと関係しております。最近、二十歳の頃にテープを巻き戻しながら一所懸命にコピーした『Tell Me Why』や『Heart of Gold』の弾き語りなぞをしてるので、運転中はこれらのCDをかけながら、歌の練習に余念がない訳ですな、テヘッ(。-_-。)

ニールの曲はシンプルで初心者にも弾きやすいというのもあるけど、やっぱ声が高くて女子にも歌いやすいキーなのがポイント高いかもしれない。これは逆に言えば、男子はコピーし辛かったりするのだろうか?

どうかは分かりませんぐが、ニールの声はむさくるしくて目つきの悪いルックスと、凄くギャップがあると思う。高くてか細くて、音程も不安定だしなあ。高低差あり過ぎて耳がキ~~ンなる、のは、美青年でバリバリバリトンヴォイスのケヴィン・エアーズと良い勝負、つーか逆パターンであろうか。

しかし、私はこのニールの声が大好きなのっ!ついでに言っとくと、この70年代のルックスも大好き!



ちょっと前に、”可愛いは無敵!”という話を書いたのですがが、実を言うと私は『Rust Never Sleeps』のビデオや『ラストワルツ』でのニールを見て、マジ可愛いと思ってますた。なんか捨てられた子犬のように見えたんだよねえ。よく、男性が「女の言う”可愛い”の意味が分からん」と言うのを耳にしますが、

”可愛い”とわ、読んで字のごとく”愛することが可能”であること。

心が揺さぶられた時に思わず発するの。すべての女性がそうなのかは分からんけど、少なくとも私はそうだし、キモカワやウザカワなど、ちょっとネガティヴな言葉と組み合わせ出来るのは、その愛があるのかにかかっているのではなかろうか?

つ~~訳で、ニールが歌う愛の歌に、私はキュ~~ンとなるのは当然のことですわね。『Comes A Time』収録の『Lotta Love』が一番好きかな?



らららららっらら~ら~ う~う~~♪

うう~~胸が締め付けられる~~ぐるぢ~~

とか喜んでる私はヘンタイですがが、おやっ?Lotta Loveって似たようなタイトルのじぇんじぇん違う歌があったよな~?

レッド・ゼペリンの『Whole Lotta Love』ってさ~、ハードロックの金字塔的な歌なんでしょうけど、ロバート・プラントのキンキン声と、

ドヤドヤッ、セックスシンボルなオレってドヤさ~?

なヴィシュアルにはドン引きな私。そう言えば、中学生の時にヴァン・ヘイレンのデイヴ・リー・ロスを見た時も、何か気持ち悪くて嫌だったのを思い出したよ。

って、ファンの皆様には申し訳ないですが、ロバート・プラントの

がらほらろら♪

を聴いても、私の胸は全然キュンキュンせ~へんし、頭だけがガンガンするのよねっ!やめてけ~れ、ゲバゲバッ!

なのよ、って重ね重ねファンの皆様ごめんなさいね~m(__)m


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タグ: ニール・ヤング 70年代

テーマ:60年代から70年代のPOPs & ROCK - ジャンル:音楽

2013/03/15 08:05 yuccalina

70年代ロックの話その(1)~フォーエヴァー・ニール・ヤング

久々に音楽の話題を。1970年代のロック話は、ニール・ヤングから始めることにしました。バッファロー・スプリングフィールドやファーストソロなど、彼の音楽活動は既に60年代から始まっていますが、やっぱりニール・ヤング70年代のアルバムが好きです。70年代限定のディスコグラフィー及び私が現在所有してるCDは下記の通り。

neilyoung_convert_20130312165918.jpg

1970年 アフター・ザ・ゴールド・ラッシュ After The Gold Rush
1972年 ハーヴェスト Harvest

1972年 過去への旅路 Journey Through the Past
1973年 時は消え去りて Time Fades Away
1974年 渚にて On The Beach
1975年 今宵その夜 Tonight's The Night
1975年 ズマ Zuma

1977年 アメリカン・スターズン・バーズ American Stars N' Bars
1978年 カムズ・ア・タイム Comes A Time
1979年 ラスト・ネヴァー・スリープス Rust Never Sleeps
1979年 ライヴ・ラスト Live Rust

(赤字が私の所有してるCD)

「アフター・ザ・ゴールド・ラッシュ」が1970年発表なので、厳密には70年代に入らないのかもしれませんが、その辺の細かいとこはスルー。1989年4月に来日(アルバム「フリーダム」の発売に合わせたツアーだったかも)した時は、私もNHKホールで見ましたよ。その時も盛り上がったのは、やはり70年代の曲だったと記憶しています。

IMG_convert_20130312175147.jpg

また、1993年「ミュージックマガジン」の投稿欄で採用の謝礼に貰ったテレフォンカード(上の画像)も大切に取ってあるし、ニール・ヤングへの思いは一過性のものでは終わりませんでした。今でも彼の曲を聴くことは多いです。実はつい最近も鈴木常吉さんの音楽を聴いて後で、急にニール・ヤングも聴きたくなりました。何故なんでしょうか?声が裏返ったり音程が不安定な歌唱がやけに心に残るこの感じ、似てなくもないのかしら?いや、多分それはどこか人間が透けて見えるような、飾らない剥き出しの音楽に、ブルーズやソウルと通じる何かを感じたのかもしれません。以前、ブラックマヨネーズ、吉田敬の話で引き合いに出したことがあるのですが、早川義夫の本に書かれた言葉が、頭を過ってきました。

「音楽は、うまさやへたさを伝えたいわけではない。」
早川義夫「たましいの場所」とブラックマヨネーズ吉田敬

詳しく知りたい方は是非上記エントリーをご覧頂くとして、私はそこで、お笑いの世界でも上手さしか感じられないのでは、物足りないと書きました。そして、ブラマヨ吉田が「漫才でもトークでも出したいのは自分の人間性」と言ってたのが、早川義夫みたいだなと思ったのでした。油断すると、直ぐに話がお笑いに逸れてすみません。それで、話はニール・ヤングでしたね。

そのヨレヨレな歌唱が頂点に達した「今宵その夜」から「メロウ・マイ・マインド」。酔っぱらって泣き崩れてるんか?とも思えるこの歌を白けて聴くも、涙腺崩壊で聴くもアナタ次第な訳ですが、私は勿論後者。



思えば、私が初めて聴いたニール・ヤングの曲は、ロキシーミュージックがカバーした「ライク・ア・ハリケーン」。ロキシーが1983年の来日公演でも演奏してました。当時は英国ロック至上主義っぽかった私でも、ニール・ヤングってアメリカ(本当はカナダ出身)のくせにカッコ良くね?と思う一方で、私が唯一認めてたアメリカもの、ニューヨークパンクのトム・ヴァーレインともどっか似てなくない?と言う取っ掛かりで、いつの間にかスッカリ虜になっていたのです。

因みに「ライク・ア・ハリケーン」のスタジオ版が入った「アメリカン・スターズン・バーズ」は、レコードで持ってましたが、CDで買い直すの忘れていた模様。多分「ライヴ・ラスト」にライヴバージョンが入ってるんで、もういいやも思ったのかもしれません。あともう一枚買い足すならば、断然「Time Fades Away」なのですが、何故か現在は入手困難になっている模様。Amazonでは、約3万円の高値で出品されています。



このアルバム冒頭のタイトル曲は、カセットに落としては、テープが伸びちゃうくらいリピートして聴いたものです。今じゃYouTubeで簡単に聴けちゃいますけど、何故かこれはCDで欲しいんですよね。

「テル・ミー・ホワイ」「ハート・オブ・ゴールド」「カムズ・ア・タイム」等といったアコースティック曲は、私も密かにギターでコピーして、歌ってたりしてました。後にトム・ヴァーレインと同じエレキ、フェンダー社のジャズマスターを買った時は、「マーキー・ムーン」とかと一緒に、アルバム「ズマ」の曲をコピー。A面一曲目の「ドント・クライ・ノー・ティアーズ」がお気に入りでした。



こうしてみると、やっぱりニール・ヤングの音楽とは、昔からずーっと仲良しだった気がします。マーティン・スコセッシ監督の「ラスト・ワルツ」も見たし、ビデオ版「ラスト・ネヴァー・スリープス」も見ました。

<映画「ラスト・ワルツ」より「ヘルプレス」>


人と視線を合わせられない彼は、やはり発達障害傾向の御仁だと思うのですが、自身がてんかんを持っていること公表しています。また、障害のある子供がいて、義援活動をしていることは後になって知りました。ですから、私自身が自閉症児の母となった時には、妙な縁を感じてし待ったものです。やはり、元々何か自分と通じるものを感じて、惹かれたのかもしれません。因みにバッファロー・スプリングフィールド、CSN&Yの仲間であったスティーヴン・スティルスにはアスペルガー症候群の息子がいて、ビデオドキュメンタリーに親子で出演してるそうです。

ところで、私より下の世代になると、グランジのアーティスト達がリスペクトしてることで、ニール・ヤングに興味を持った人達が多いみたいですね。私はその真逆でニール・ヤングを通してグランジを知ったパターンです。ソニック・ユース等が参加したトリビュートアルバム「Bridge」も聴きましたが、残念ながら、ニール・ヤング程夢中になったアーティストは見つかりませんでした。

Bridge: Tribute Neil YoungBridge: Tribute Neil Young
(1989/07/28)
Various Artists

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私にとってはいつまでも「ハート・オブ・ゴールド」を探し続けるニール・ヤングの歌が、心から離れていく事はないと思っています。この歌の歌詞は、今や私の人生のテーマソングと言って良いかもしれませんわ。



金色に輝く心を探し続けて、年を重ねていく

と歌っています。上の動画は1971年の映像ですが、ポケットからブルースハープを何本も取り出して確認する姿も、何だか和みますわ。20代のニールにとっては、若しかしたら愛する人に捧げた歌ラヴソングだったかもしれませんが、受け取る人によって様々な深い意味をもたらす素敵な歌だと思います。彼は今も現役ですが、私にとってはやはりこの頃のニールが一番好きなんですよね。んな訳でタイトルも、Forever Youngにしてみた次第です。


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タグ: ニール・ヤング トム・ヴァ―レイン 60年代 70年代

テーマ:70年代洋楽 - ジャンル:音楽

2012/06/30 09:10 yuccalina

パティ・スミスの新譜「バンガ」

どーでも良い話だが、私は最近髪を伸ばすことにした。昨秋から3か月くらいかけてこのブログで紹介したパティ・スミスの自叙伝「Just Kids」を読んでいるうちに、「“ドリーム・オブ・ライフ”の頃のパティと同じ髪型にしたい」と思うようになったからだ。

<ちなみに、こんな感じね>
People_Have_the_Power_-_Patti_Smith.jpg

メキシコの画家フリーダ・カーロをリスペクトして髪を編んでいたパティをリスペクトして、真似しても良い年頃に、自分がなったような気がしたからだ。

という訳でパティの新譜「バンガ」の話。ブックレット付スペシャルエディションにするか、散々迷ったけれど、安さに負けて?輸入盤を買ってしまった。

<日本盤は8月8日発売予定>
バンガバンガ
(2012/08/08)
パティ・スミス

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リリース前から、話題は盛り沢山。昨年の7月に他界したエイミー・ワインハウスに捧げた歌「ディス・イズ・ザ・ガール」。ジョニー・デップのバースディソングで、彼も参加した「ナイン」。かつての恋人トム・ヴァーレインとの再会「エイプリルフール」。震災後の日本に祈りを捧げた歌「フジサン」。成長した子供達ジャクソン&ジェシーの参加に、初孫の為に書いた歌「セネカ」等々。



この場で一つ一つを細かく解説するつもりはないが、確信できるのは、彼女ほど常に「つながり」を意識して作品を作り上げているアーティストは、中々いないんじゃないだろうか。そう言う意味で、彼女は非常に女性的なアーティストと言える。それは、実を言うと、母親としての自分を全面に出した「ドリーム・オブ・ライフ」よりもずっと前から、彼女がアーティストになりたいと思っていた時分からずっと同じなのかもしれない。「Just Kids」を読んでいると、とにかく自分に影響を与えたあらゆるジャンルの作家達への敬意と、彼女がどう影響を受けていたのかが、こと細かく描かれていて、「自分のオリジナリティーの誇示」が殆ど感じられなかったのだ。しかし、不思議な事に、そんな彼女がこれまでに発表した様々なアーティストのカバーは、どれも違う曲ではないかと思えるくらいに、オリジナリティーを感じさせるんだな。それは、一つには、「一期一会の如く作品と真摯に向き合った結果」なのかもしれない。根拠はない。なんとなくそう思っただけだか、、。ちなみに、この「バンガ」ではニール・ヤングの「アフター・ザ・ゴールド・ラッシュ」がカバーされている。

「バンガ」に於けるつながりのアウトラインは、盟友レニー・ケイと共にした船旅であるようだが、ディテイルでは空間的つながり、時間的つながり、文学作品や映画とのつながり、そして勿論人と人とのつながりを感じさせる歌で溢れていると思う。そして、彼女の歌声は年齢と反比例するかのように、透明感が増している気がするのは私だけだろうか。まるで、余分なものを手放してスッキリした清浄さを感じてしまうのだ。

その中で一つだけ、エイミー・ワインハウスに捧げた歌について。1994年にエイミーと同じ27才でカート・コバーン(ニルヴァーナ)がこの世を去った時も、パティは彼に「アバウト・ア・ボーイ」という歌を捧げていたが、この「ディス・イズ・ザ・ガール」も慈愛に満ち溢れた美しい歌だ。失われた若き才能の鎮魂を自らの務めと心得ているかのようだ。



歌にはしていないとは思うが、かつてセックス・ピストルズのシド・ヴィシャスが21才で亡くなった時、パティは自分が知らないうちに、モンスターを生んでしまったのかも、と自らの責任を感じていたらしい。つながりを人一倍繊細に感じる彼女らしいエピソードなんじゃないだろうか。そんな彼女は「21才の若さでヘロインで命を落とすなんてクールじゃない!」と自滅してしまったシドを叱咤し、嘆き悲しんだ。そして、「私は生き続ける」と言い、65才の今も精力的に活動し続けている。パティの中には数多のアーティスト達が生き続けているが、彼女の音楽は彼女ならではのものである。そして、パティと同じ時代を生きている今に、私は只々感謝したいと思う。


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タグ: パティ・スミス ニール・ヤング トム・ヴァ―レイン

テーマ:洋楽ロック - ジャンル:音楽

2011/12/17 09:06 yuccalina

今夜決戦―ライク・ア・ハマカーン!

THE MANZAI 2011決勝は今晩7時からですよー。

私は朝っぱらから、ニール・ヤングの「ライク・ア・ハリケーン」聴いて盛り上がってま~す。勝手にハマカーンのテーマ曲にチョイス。ハマカーンでもハマケーンでもぴったり合うよ~。You are like a Hamaka-nだの、ゆ~あ~らいかはまけ~んだの歌って盛り上がってます。



サーキット戦ときは、まだ「はりけーんず」がいたんで、遠慮してましたが、もう解禁していいでしょう?

タグ: ハマカーン ニール・ヤング

テーマ:お笑い/バラエティ 全般 - ジャンル:テレビ・ラジオ

2011/11/07 07:24 yuccalina

パティ・スミスの自叙伝「Just Kids」その(2)

殿堂入りのロック・ミュージシャンであり詩人のパティ・スミスが、写真家の故ロバート・メイプルソープとの思い出を綴った自叙伝のパート2です(パート1はこちら)。気になったエピソードを取り上げて、ネタバレしますのでご注意ください。

Hotel Chelsea(以下「チェルシー」と略)の章が長尺だったので、途中で小休止することにした。かつて2人の住むアパートの近くで殺人事件があり、引っ越しを決意したが、行くあてもない。しかも病気のロバートを抱えながら、キャブに乗り込んだパティが咄嗟に口にしたのが「チェルシーまで」と。運良く、部屋を借りられることになる。

ここで簡単にチェルシーの解説。ニューヨークの歴史的建造物でありランドマークの1つで、様々なドラマの舞台となったホテル。ロックファンには、セックス・ピストルズのベーシスト、シド・ヴィシャスがガールフレンドのナンシー・スパンゲンと死に至ったした場所として有名であり、ジミ・ヘンドリックス、ジャニス・ジョプリン、ボブ・ディラン等々、ここに滞在した著名アーティストは数知れない。勿論、アンディ・ウォーホル絡みの人々、ジョン・ケイル、ニコ、イーディ・セドウィック等も多数。文学好きには、アーサー・C・クラークが「2001年宇宙の旅」を執筆した場所であり、滞在した作家は、マーク・トゥエイン、O・ヘンリーにビートニクの作家達、バロウズ、ギンズバーグ、ケルアックと、こちらも数知れない。

<The Hotel Chelsea>patti3_20111107081014.jpg


当時のパティにとってチェルシーは、アーティストのたまり場としてよりは、数々の作家達の住んだ歴史的な場所としての憧れが強かったようだ。ディラン・トーマス(ボブ・ディランの名前の元とも言われるウェールズの詩人)の名前が度々出てくる。

ビートニク詩人アレン・ギンズバーグと街で出会ったくだりでは、お金が足らなくてサンドウィッチを買えずにウロウロしてたパティに、スッとお金を出して奢ってくれたとか。しかし彼は「もしや君は女の子?」と彼女を美少年と間違えて、ナンパするつもりだった?というオチがあった。「サンドウィッチ返さなきゃいけない?」と気まずそうなパティに、そこは「ノー・プロブレム」と答えるギンズバーグ。そして2人は文学談義に入り、彼は「今ジャック・ケルアックに捧げる作品を書いてる」と語った。その後もパティは詩作についてギンズバーグからアドバイスを受けたりした。

彼女はランボーやジュネを愛読してることから分かるが、フランス好きのアメリカ娘であった。安チケットをゲットして妹とパリ旅行の話も出てくるが、貧しいながらも、普段からファッションも「ヌーヴェルバーグ映画の女性」を意識していたらしい。彼女のお気に入りアイテムの中に、Mayakovsky Capというワードが度々出てくるが、何じゃそれ?旧ソ連出身の詩人・劇作家マヤコフスキーの名は知っていたものの、彼がキャップを被った写真は見たことないぞ。まさか名前のロゴ入キャップの訳ないよね。全然お洒落じゃないしー。と思って検索してみたら、ありましたー。多分このキャップっつーかカスケット帽みたいなのでしょう。これなら分かるわ。ブレヒトもこーゆーの被った写真は見たことありますです。

<マヤコフスキーとヨメのリーヤ>
patti3.jpg

また、ある時は知人のフォトグラファーのモデルとして、ジャンヌ・モローの様な黒のスリップ姿で、(当時は)吸いもしない煙草を燻らせるポーズをとったりした。ロックンローラーになってからのパティには、煙草が付き物っぽかったので、これまた意外な側面。お金がなかったのも理由だけど、パンク・ロッカーなら10代で吸ってそうだもの。

パティはスクリブナーに勤めながら、チェルシーでの様々な刺激を受けて、鋭気を養っているような状態で、日々の生活を楽しんでいるように見えるが、一方のロバートは、自分の目標に対して焦りが見え出していた。彼が目指すのはズバリ、アンディ・ウォーホル。彼へのツテが欲しくてパティと共にMax Kansas City(CBGBと並び、多くのアーティストを輩出したニューヨークの伝説的ライヴハウス)に通ったりするが、まだ接触はない。

<メイプルソープによるウォーホルのポートレイト:英国ナショナルポートレイトギャラリーの回顧展カタログより>
patti5.jpg

ロバートが同性愛に目覚めた時に、パティは「それは今まで文学の中にしか存在してなかったから、どう受け止めたら良いか戸惑った」と正直な気持ちを吐露しているが、彼に同性愛的な写真を撮るように勧めたのは彼女だったらしい。ロバートはお金がないのに、そっち向けの雑誌を買っては、大した写真が載ってなくてがっかりしたりしてたので、「それなら自分で自分の写真を撮ってみたらいい」と言い続けた、と。

<セルフポートレイト:英国ナショナルポートレイトギャラリーの回顧展カタログより>patti4.jpg

最後に、有名人が登場するエピソードをもう1つ。60年代に終わりを告げる頃、ブルースギタリストのジョニー・ウインターがレコード会社との契約成立を祝うパーティーがチェルシーであり、2人も出席する。ジョニーはロバートがデザインしたドクロのネックレスが気に入って買ってくれたりした。ロバートは幼い頃から女の子向けの「アクセサリー・キット」で遊ぶのが好きで、チェルシーに住んでからも、色々作っていたらしい。また、ドローイング、ペインティングでの装飾も好きで、ジミヘンやニール・ヤングのカヴァー曲を集めたパティのCD「Twelve」のジャケットになっているタンバリンもロバートの作品である。

トゥエルヴトゥエルヴ
(2007/04/18)
パティ・スミス

商品詳細を見る


ジョニー・ウインターのアルバムについては、毎度お世話になっておりますロックマニア「フレさん」のブログからどうぞ。
ロック好きの行く着く先は Johnny Winter - Johnny Winter

話を戻すと、そのジョニー・ウインターのパーティーでパティは生まれて初めて、ドラッグを体験した。ジョニー達が吸うジョイント(大麻)に巻かれて、「何が起きたのか分からず、鏡の国のアリスになった」ようで具合が悪くなったと。ここでも彼女の文学少女的な記述。「私は麻薬に関しては本で読んだ知識しかなかった」と。ゴーチエにアンリ・ミショーって、パティってばホントにおフランスが好きなんだからー。あと、トーマス・ド・クインシーはかの有名な「阿片服用者の告白」ですね。

といったところで今回はおしまい。

その(3)へ続く。

タグ: パティ・スミス NYパンク 60年代 ニール・ヤング

テーマ:洋書 - ジャンル:本・雑誌

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