プロフィール

yuccalina

Author:yuccalina
自閉症の息子(14才)と、エンジニアの夫との3人暮らしのアラフィー主婦です。45才でヨガ指導者スクールを卒業し、現在地元で極々細やかな教室を開催。

一方、トランシルヴァニア(カロタセグ地方)の伝統刺繍、イーラーショシュのステッチを用いた雑貨『Yuccalina Erdő=ユッカリーナ・エルドゥ』の制作も行っています。

ミンネ・ギャラリーにて作品展示中。

ブログでは主にハンドメイド、ガーデニングに加え、10代から親しんできたロック音楽に、映画、本等について綴っています。

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ユッカリーナのヨガ的雑記帳


2017/01/12 09:30 yuccalina

シド・バレット評伝とディスりたい人達の話

去年読んで、ブログにどう書こうか、ずっと迷っていた本がこれ。

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Amazonで中古が安かったんで買っちゃった。DVD『シド・バレット・ストーリー』を先に見てたし、ナルホドナルホド、とすらすらと読めた感じですが、ショックな話も多いです。

情緒不安定からか、シドは歴代の彼女を殴ってたらしい。暴力はいかんよねえ。

それと、気になったんが、ケヴィン・エアーズが『O Wot A Dream』(1973年Bananamour収録)を歌った時の話として、

「シドとは会ったことないが、、」

と話したというくだりは、おやおや?

では1969年『Joy Of A Toy』時にあったとされるセッションは偽物なのかい?まあ、多分本にある発言が間違いか、ケヴィンの記憶違いってことすかね?

しかしですねっ!一番びっくらこいたのは、序文をこの人が書いてたことですっ!

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ジュリアン・コープ

また、お会いしましたわね。そういや、ジュリアンの自叙伝、まだ、じぇんじぇん読んでませんわあ。

とか思ってるそばから、最近、パティ・スミスの『M Train』も買っちゃったのよね。



そう言う訳で、

今年の抱負は、溜まってる本を読む

です。

最後にまたシド・バレット評伝に話を戻します。シドとは関係ない話ですがが、ロジャー・ウォーターズの父親がイタリアで戦死したという記述にも、おやおや?

「俺の父親は日本兵に殺された」

初来日のインタビューでの開口一番がこれ!

と言うのは渋谷陽一がラジオで言っとった。以来、

ロジャー・ウォーターズって見た目だけじゃなくて中身もブスっぽいな。

と思ってた私ですがが、さらに嫌いになりますたwww

イタリアで亡くなったのなら日本兵はありえませんねえ。多分恨む相手、ディスる相手として、

イタリア人<日本人

の方が都合が良いから、勝手に脳内変換したのでしょうか?

とか、どーでも良いことに突っ込んでごめんなさいね。

そう言えば、ジュリアンが日本贔屓の理由として、

「敗戦でボロボロになったのに、立ち直ったのが素晴らしい」と言ってましたが、彼がクラウト(ドイツ)・ロックのファンでもあったのは、そう言う意味もあるのでしょうか。ウォーターズとは世代が違うので、感覚も違うんでしょうねえ。昔見た『孤高の警部ジョージ・ジェントリー』というちょっと恥ずかしい邦題の刑事ドラマは、60年代のロンドンが舞台だったんですが、ドイツ人が嫌われ者として登場してたのを思い出します。

「戦争に負けた国の奴の方が金持ちなのが納得いかん」

とか恨まれていた。ちなみにジェントリーの亡妻はイタリア人だった、という設定でした。60年代はまだ戦争の影が色濃かったのでしょうか。ジョン・レノンとオノ・ヨーコにイギリス中がヒステリー反応を起こしたのも仕方ないのかなあ。

ちなみに、ジョンの最初の妻シンシアが

「ダンナを寝取ったのはヨーコではなく歌手のアルマ・コーガン」

にしたかったのも、ウォーターズと似たような心理を感じずにはいられませんぐ。日本人に負けたのではない!と言いたかったのか?まあ、ジョンにとってヨーコが特別な存在であることが面白くないので、ちょっとでも価値を下げたくて必死な感じ~~www

別にどっちが先でも構わんとです。肝腎なのは、ジョンが女性達にインスパイアされて書いた曲がどんなものなのか、です。そして、お生憎様、それを書き変えるに足るエピソードではなかった様です。
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タグ: シド・バレット ジュリアン・コープ ケヴィン・エアーズ 60年代

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2015/12/08 10:17 yuccalina

シド・バレットは不思議王子~その(6)シド・バレット・ストーリーPART 1

シド・バレットのドキュメンタリービデオ『シド・バレット・ストーリー』を繰り返し見ていますが、到底一回では話をまとめられそうにないので、暫くこの話が続くことになりそう。

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ドキュメンタリー番組で定評のあるイギリス国営放送BBCが製作した2001年の作品です。この"不思議王子"シリーズではこれまで、シド・バレットをアスペルガー男子の星として捉え、あれこれ書いてきた訳ですが、それらは全て彼の作品からワタクシが感じたことでしかありません。しかし、このビデオには実際彼と関わった人々の口から、シドの様子が語られておりますので、そうしたインタビューから、興味深いところ、気になるところを、これから重箱の角をつつくように、紹介していきたいと思います。

で、これだけは最初に言っておきたい!

BBCはイギリスの自閉症協会や脳科学会(共感覚の研究者)と協力し、一人間としてのシド・バレット・ストーリーを完結させるべき!

って。はい、このビデオ、ピンク・フロイドの超有名曲『Shine On Your Crazy Diamond』で幕を明け、そして閉じる構成になっております。シドの事を歌ってる曲ですし、別に良いんですけど、まだ彼が健在だった時に、「シドは別の世界へ行っちまった、違う人間になってしまった」とロジャー・ウォーターズ以下口を揃えて悲しみに浸ってる姿に、私は違和感を持ってしまったのですね。果たしてシドは本当に狂っちまったのかどうか?疑問を差し挟まざるを得ないのは、彼の死後にお姉さんが

「彼の精神病は誇張されて伝えられた」

と言ってたからなんです。彼がアスペなら、子供の頃から変わってた筈で、家族からしたら、それを狂ってると言われちゃったら、とても悲しい話なのでは?お姉さんの言葉は、マスコミに対してだとずっと思ってましたが、このビデオ見てたら、もしやフロイドのメンバー達に言ってたんかい?と疑いたくなっちゃったと。ウォーターズは「彼の方が関わりたくないと言うから、そっとしておくしかない」と言ってたけど、あのアルバム『Wish You Were Here』(1975年発表)でシドを神格化してしまった張本人なら、やっぱ会うのは気拙いわよね。本当にシドはおかしくなってたんか?フロイドのメンバー達が口々にしたのは、レコーディングスタジオに現れた彼の姿に衝撃を受けたってことでして、

スキンヘッドでブクブク太ったシドを受け入れられなかった、つーだけで、どうやらそん時は会話もしなかった様子なのよね。

見た目の変貌だけで、違う人間になっちまったと拒絶されちゃったら、シドが会いたくないと思うのも仕方ないじゃん。メンバー達がどういう目で自分を見ていたのか、もしかしたらシドには分かってたかのかもしれない。

等といった思いが浮かび、私は頭に来てしまった。

いや、別に私はフロイドのメンバーを断罪しようと思ってる訳ではないんです。ただ、シドの変化を受け入れて、何かサポートは出来んかったのか、とても口惜しい。特にロジャー・ウォーターズは子供の頃からの長い付き合いだったと言うので、「あっちの人間」としてただ嘆くだけで良いのか?と思ってしまった。

まあ、それもこれも、お姉さんの「シドにはアスペルガー症候群と共感覚だったようだ」発言に端を発する訳ですがね。ドラッグの過剰摂取による、外からの力による変化でなく、シドが元々持ってた性質が表面に現れたのだとすると、別の対応策があった筈であると。この考え方がフェアでないもの分かりますし、変わり果てた外見にショックを受けたのも分かりますよ。でもでも、ただ変わってしまったとを嘆くだけで、シドを理解しようと努力してくれたのか?って、ちょっと疑問を感じちゃったんです。

シドが元々変わった子であったのは、確かなようです。元ガールフレンドは、「靴ひもを結ばなかった」と言ってたな。足の甲を締め付けられるのが嫌いだったのかしら?また「毎日手紙をくれた」とも。規則的な行動をするアスぺの特徴と符合します。

それと、シドのドアルバムに参加したドラマー、ジェリー・シェリー(元ハンブル・パイ)は、「皆が言うほど彼はイカれてなかった。それを利用してたのを見たことがある。つまりイカれた振りをしてたような、、、」と発言してたのが興味深いところ。

そんな中でも一番興味を惹いたのは、デヴィッド・ギルモアが、『ドミノ』の録音について語った

「ギターはテープを逆回転にして録った」話。

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全ての人に当てはまる訳ではないですが、アスペの特異な能力の一つです。脳の情報処理の仕方が変ってるからだそうです。逆回して録音した1テイクは、そのままレコード化されたそうです。



そしてもう一つ目を引いたのは、自作の絵画を手にしたシドの姿。カラーでないのが残念ですが。

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人間の歯を強調したとおぼしき大胆な構図。

これを見て思い出したのは自閉症の東田直樹さんが本(記事はコチラ)で書いてたことです。

『飛び跳ねる思考・会話のできない自閉症の僕が考えていること』 東田直樹 Amazon.co.jp商品情報
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ものを見るとき最初に部分が目に飛び込んでくる。何か一点に心が奪われると、他が目に入らなくなるらしい。こうしたものの見え方、捉え方は、シドの書く歌詞を理解する上でも、非常に役立つ気がしますね。

また、東田さんは、眠る直前に天井を見てると、天井との距離が縮まって自分と一体化する感覚に陥るそうです。これは、自分の境界線を意識し辛いことから来てるのでしょう。

これを読んだ時に私は思わず「シド・バレットっぽいな~」と膝を打ったのは言うまでもありません。

さらに、東田さんはこう問いかけます。

人の行動は何を基準に異常だと決められるのでしょう?

確かにねえ。難しい問題です。シドの場合アスぺだけでなくお薬の作用も絡んでるので、中々難しいところですがが。

と、今回はこれくらいにしておきますね。東田さんの本にはシドを理解する上で役立ちそうな話が多々ありますので、今後も折に触れ引用していこうと思っております。

その(7)へ続く


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タグ: シド・バレット 自閉症

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2015/11/12 09:26 yuccalina

ケヴィン・エアーズの”のほほん”はマレーシア仕込み?

かつてこんな話をしました。

あの、シド・バレットでさえ、ブルースの影響を受けてるのだ。ウィリー・ディクソンが言った「ブルースがRoots(根っこ)で、他のものは皆Fruits(果実)なのだ」は正しいのだ。

というのは、どうやらケヴィン・エアーズにも当てはまるらしい。

と、最近気が付きますたわ。超お買い得な5枚組CDボックスを買ってもうたわ。だって1枚分のお値段なんですってよ、奥さん。これはもう買いでそ?

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なーーんて、スーパーマーケットじゃ、じぇったいに通じない話で1人盛り上がるヲタク主婦を笑わば笑え。

ええ、最近では、アルバム未収録だったシングルB面だの、ライヴだの、アウトテイクだの、と矢鱈レアなトラックを詰め込んだデラックスエディション(2枚組化が多いな)が流行りな訳ですが、これは5枚ともオリジナルなので、全て中身は40分程度でございます。当然、シド・バレットが参加してたといふ『Religous Experience』のレアトラックも入っておりませんぐ。紙ジャケも質が悪いし、印刷もよろしくないので、ジャケットの文字は50路の視力では見辛い。でも、そんなのじぇんじぇんかまへんライダーキーーック!

・・・・・・・・・・・

という訳で、ファーストから5枚目まで、真面目にレヴューする気は毛頭ないのですが、一応一通り聴いてみた。特に5枚目の『The Confessions of~』にはファンキー全開な楽曲がありビックラこいたです。

ってな話はまた後々にするとして、今回はファースト『Joy of a Toy』で気になったところをいくつか紹介いたしますです。

ブルース色、ってほどでもないが、ブルースハープがカッコいいラスト曲『All This Crazy Gift of Time』は、タイトルからしてシド・バレットのお友達感が強いですな。全く、素敵なんだから~!



しかし、ブルースの影響よりも、私にとって一番ショーゲキだったのは、『Oleh Oleh Bandu Bangdong』なんですよ。なぬっ?Wikipedia英語版によれば、マレーシア民謡に着想を得た曲となっ?



マレーシア音楽ちゅーたら、80年代に久保田麻琴とその元ヨメ、サンディー(スズキ)を即思い浮かべるワタクシですが、加えて70年代、芸能山城組がインドネシアのケチャを取り上げたのよりも早かったのね!と、ビックリだった訳です。

オレ・オレ(Oleh Oleh)とわ、

詐欺ではなくて、マレーシア語で「お土産」のことですよ。反復するワードが可愛いらしいのよねえ。ota ota(魚のすり身料理)、 gado gado(温野菜のピーナッツソースかけ)、jalan jalan(散歩)等々。

にしても、バンドン地方のお土産

って何なん?板東英二のお土産なら、うで卵で良さそうだがが、マレーシア民謡ってこんなアバンギャルドですたっけね?そもそも、元ネタとなってる民謡というの何だか判りませんぐ。しかーし、この曲聴いてると、マレーシアっちゅーよりは、お隣インドネシアのガムランを思い出すわよね。もしかしたらマレーシアにもガムランってあるのかしらん?不勉強ですみませんが、不協和音とポリリズムって、ガムランぽいよね~

東南アジアの陽気さよりも不協和音を強調した、かなり重たいサウンドになっておりますが、60年代末のサイケデリックとアバンギャルドな時代の空気にはマッチしてのかしらん?

そんで、YouTubeでGamelan, Bandongで検索したら、こんなん出てきましたわ。



バンドン地方ってマレーシアじゃなくてインドネシア?ま、そのあたりの違いは、イギリス人にとっては分かりにくかったのか?

で、ついでにマレーシア音楽をYouTubeで色々と漁ってたら、サンディーもカヴァーしてた『Seringgit Dua Kupang』の昔のやつが出てきたのです。これがオリジナルかも。元々映画音楽だったみたいですね。



そして、これを聴いてふと思ったのです。ケヴィンが多用してる能天気な”ウーラララ”スキャットって、もしやマレーシア音楽の影響でわないのかい?どーなんだい?

ケヴィンが怪しげな『Carribean Moon』だの『Take Me To Tahiti』だの言う歌を作ったのって、やはり幼少期に触れたマレーシア文化の影響が強いんじゃないかしらん。そう、彼の音楽に通じる大らかさ、のほほーーんの元は、マレーシアに違いありませんわよ、奥さんっ!

って、誰に言ってんだか知りませんがが。私はこの『Seringgit Dua Kupang』を聴いて確信し、ケヴィンへの親近感がより高まったのは言うまでもありません。ワタクシは30過ぎてから、住んだもたったの1年半という短い時間ではありましたが、マレーシアへの憧憬の思いが消えることはありませんので。

シド・バレットケヴィン・エアーズには相通じるものが色々とありそうですが、決定的な違いはケヴィンの南国育ち、にあるのかもしれませんぐ。イビサとかマヨルカとか南仏とかを好んだのは、やはり太陽の陽がないと寂しかったからなのかなあ。

なんつーことを『Joy of a Toy』を聴きながら、ふと思ったのでありました。


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タグ: ケヴィン・エアーズ シド・バレット

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2015/10/03 12:19 yuccalina

最初で最後の私のアイドルJulian Copeのこと~その(3)ケヴィン・エアーズ+シド・バレット=?

ワタクシの青春時代のアイドル、ジュリアン・コープのお話です。コアなファンの皆様から、意外と好評?で驚いているブログ主ですが、私もかつてはジュリアンを勝手に”地下アイドル”にしてた時期がありました。ロックが好きと言う人との会話で、好きなアーティストを聞かれても、ジュリアン・コープは絶対最初には出さない。イアン・マッカロク(エコー&ザ・バニーマン)やら、ロバート・スミス(キュアー)とか言って、取り敢えず様子見ですな。その食い付きを見て、大抵はジュリアンは地下に潜らせたままに終わるパターンですわ。まあ、サードアルバム『セイント・ジュリアン』でプチブレイクした後は、大分通りも良くなったんですけどね。

そんな時代に、セカンド『フライド』のイギリス盤に入っていたジュリアン亀のポスターを自室の壁に飾ってた話は、以前しましたが、当然私はシリアスにこれを、

イカれてるけどイカしてる

と、思って毎日眺めてた訳です。いや、今見てもそう思うわ~♪

中身もローファイで切ない感じのと、ハードでカッコイイのと、、まあ名曲が揃ってると思ってるのですが、ワタクシが一番好きなのは、『Me Singing』かな。



愛読してる『SAMARQAND淫美さんのブログでも「やたらにかっこ良くポップ」「歴史的名盤」と書かれておりますたわ。

Fried/Julian Cope 「SAMARQAND淫美ブログ」より

詳しくは上記のリンクをご覧いただくとして、このアルバムがシド・バレットを彷彿とさせる話は、当時から出ていて、85年初来日時のインタビューでも、ミュージック・マガジン(インタビュアーは小嶋さちほ)にその話題が出ていました。しかし、ジュリアンはその質問にあまり乗ってこなかった。

僕のアルバムを聴いてシド・バレットが思い浮かぶのは、それは英国的だからじゃないか。

で終わっちゃうのですね。ただ、好きな詩人やヒーローとして、シドの名前をあげてることが何度かありました(85年『宝島』と87年『DOLL』)ので、影響を受けてることは間違いない。ただし、当時のワタクシはまだシド・バレットに目覚めていませんでした。彼のソロアルバムを聴いたのは、多分その数年後だったと思います。ですからその共通性に気が付くのも遅かったんですわ。

と、ここでもう一人登場するのが、タイトルからも察しがつくでしょうか、ケヴィン・エアーズです。先日の記事(コチラ)でちょっと予告してましたね。そのコメント欄で、ケヴィンのファーストソロの曲で、シドが参加してたヴァージョンがあるとの情報を頂き、それがこちらの『Singin a Song in the Morning』です。



シド・バレットケヴィン・エアーズには交流があって、その類似性はこれまでに指摘されてきた模様。60年代後半のロンドン、サイケデリックムーヴメントの中心だったUFOクラブで、シドのピンク・フロイドとケヴィンのソフト・マシーンは、度々対バンしてたのですね。でも二人ともライヴァル意識ギラギラのタイプではありませんので、どんな感じだったのかしらん?と想像するのもまた楽し。

で、ケヴィンのファーストソロを聴いてて、ふと思ったんです。それは、

『JOY OF A TOY (おもちゃの歓び)』ケヴィン・エアーズ
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足すことの

『TERRAPIN (カメに捧ぐ歌) 』シド・バレット
(アルバム『THE MADCAP LAUGHS』収録

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イコール

『FRIED(フライド)』ジュリアン・コープ
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ではないのかい?そうだったんかい?
と思えるこのジャケット、やっぱサイコー♪

ま、Joy of a Toyがソフトマシーン時代の曲の続きであるのは、この際置いときまして、お三方の共通項として、子供っぽくて、無邪気で、自由なイメージの曲をあげてみますわね。

ジュリアンの『Mik Mak Mok』は『フライド』オリジナル盤には未収録(『Sunspots』EPのB面)でしたが、その後のリマスター盤(現在は2枚組デラックスエディションになっとるで!)には入っております。



みっくまっくもっくもっくもく、れろれろれろ~

これ本人も「童謡みたいなもの」とインタビュー(1985年『フールズメイト』)で言ってまして、更に明かされたのは、ティアドロップ・エクスプローズ以前の、かなり昔に書いた曲であること。

同じインタビューで「クルーシャル・スリー時代の『Spacehopper』と言う曲を『セイント・ジュリアン』で録音した話」をしているので、どうやらこちらはクルーシャル・スリー時代のではないらしい。と言うことは、ピート・バーンズ(デッド・オア・アライヴ)と組んでいたザ・ミステリー・ガールズ時代なのか、その後、ピート・ワイリー、バッジー(バンシーズ)とのザ・ノヴァ・モブ、はたまたイアン・マッカロク&ウィル・サージェントと後のティアドロップスメンバーが揃ったシャロウ・マッドネス時代なのか?まあ、どちらも短命に終わったバンドなので、本人もどれだか分からない頃の作品なのかもしれませんぐ。

で、シドの曲は『Effervescing Elephant』を選んでみますた。"発泡性"象さんは、お薬による幻覚で発泡して見えたんじゃね?ともっぱらの噂ですがが。



牧歌的な雰囲気と脱力ヴォーカルのマッチングがハッとしてグーですわ。

そしてケヴィンの『Joy of a Toy』ですね~!こーゆー自由な感じ良いですね。



でも、ワタクシ、ケヴィンに関してはまだまだ新米刑事で、聴き込みが足らんのですから、あんまり偉そうなことは言えませんぐ。

そして、ジュリアン≒シド問題に関しては、もう一つ書いておきたいことがありますです。それは、

イントロなし&サビなし曲のショーゲキ!

でして、私はその件に関しては別途『シド・バレットは不思議王子?』シリーズで言及してたのですが、ジュリアンにも似たタイプの曲があるんですね。

元々イントロなしサビなしの曲って、ビートルズの『ヘルプ』に代表されますが、それ以前のエルヴィス・プレスリー、チャック・ベリーやリトル・リチャードの時代から、ロックンロールとして一般的な方法論でした。にも関わらず、私はピンク・フロイドの『バイク』を初めて聴いたときの衝撃は、忘れられません。そこでビートルズもロックンロールも全く思い浮かぶことはなかった。

で、ジュリアンの曲を聴いて結びつくのは、やはりビートルズでなく、シド・バレットなのかなと。85年の初来日公演で、私が一番痺れた曲はティアドロップ・エクスプローズの『Bouncing Babies』でした。



これ、シングルバージョンではイントロが少しあるのですが、アルバムだと前の『Brave Boys Keep Their Promises』がフェイドアウトした後に、いきなりヴォーカルで入ってて、でかなりドキーっとする曲なんです。ライヴでMCを挟まずにこの曲が始まると、ホント、ドキドキが止まらんのですよ。初来日時は、まだソロ作品も多くなかったので、ティアドロップ時代の曲を沢山やってくれましたが、この『Bouncing Babies』は本当にドキドキしました。

フロイドの『バイク』と比べると、ロックンロール感が強めではありますけどね。そう言えばもう一曲、『セイント・ジュリアン』収録の『Pulsar』も、かなりカッコイイ、イントロなしサビなし曲ですが、まあ、こちらはアルバム自体がロックンロール色が強い為、『Bouncing~』程のショーゲキ度はなかったかな。

一方、ジュリアン≒ケヴィン要素として浮上するのは、スキャットの多様でしょうか。先の『Joy of a Toy』でも、冒頭からLalala~♪が出てますが、ジュリアンはティアドロップ時代から、Bababa~♪又はBalala~♪が大好きで、上げてったら山ほどあります。数えたことはないのですが、スキャット率は多分3割くらいありそう。ここではティアドロップ・エクスプローズの『Culture Bunker』とファーストソロの『Greatness and Perfection of Love』を貼っておきますね。




『Culture Bunker』も初来日ん時に演ってくれました。そんで、『Greatness and Perfection~』の方は、PVがあったんですね。知らなかったわ~!亀の甲羅も似合うが、皮ジャンも似合うのう。

と言う具合に、ジュリアン~シド~ケヴィンのトライアングルで、『三角食べ』ならぬ『三角聴き』を楽しんでいる今日この頃でございます。

(いつか、その(4)へ続く。)


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タグ: ジュリアン・コープ シド・バレット ケヴィン・エアーズ

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2015/05/22 08:11 yuccalina

新説「シド・バレットは不思議王子?」その(5)~ブルースという根っこから生えたユニークな果実

不定期で連載しております。自閉症児の母であるワタクシyuccalinaが、勝手にシド・バレット(って、サザンは関係ないですよ)をアスぺ男子認定し、その世界を読み解くシリーズの第5回です。過去の記事に興味のある方は以下もご参照くださいませ。

今、再びの新説「シド・バレットは不思議王子?」その(1)
その(2)~突然歌い出したり、曲調が変わったりの「Bike」
その(3)~サビ抜きかはたまたワサビの握りか?の「Baby Lemonade」
その(4)~彼女の為ならベタな曲も書くぞ!の「Here I Go」

前回の投稿が去年の9月ですから、半年以上空いてしまいました。その間、ワタクシが夢中になってたのがブルースです。マーティン・スコセッシ総指揮の『The BLUES Movie Project』にすっかり浸ってた訳ですが、そちらのレヴューも終了したところで、ふと思った訳です。

ウィリー・ディクソン曰く

ブルースがルーツ(根っこ)で、他は皆フルーツ(果実)だ。

で、ワタクシは思わず膝を叩いたのです。そう、ブルースと言う根っこからは、シド・バレットというユニークなフルーツも実った訳ですねっ!

まあ、これは有名な話なんで今さらとは思ったんですけど、そもそもピンク・フロイドというバンド名が、ピンク・アンダーソンとフロイド・カウンシルというブルーズメンから取ったという具合に、不思議王子シド・バレットにすら影響を与えた、と言うのがブルースの凄さだな、と実感した次第。ここでくだんの両ブルーズメンの曲を紹介しておきますね。どちらもピードモントと呼ばれる、アメリカ東海岸からアパラチア山脈の地域で生まれ、軽快でノリの良い曲が多いです。




フロイド・カウンシルと共演してるブラインド・ボーイ・フラーって、確かロリー・ギャラガーがカバーしてた『Pistol Slapper Blues』の人だよな、ってな話はまあ置いといて、私はかつて『ビートクラブ』を見た時も、後にプログレ族となられるアーティストの皆様が、ブルージーな音楽をやってたのを見て、驚いたものです。

さて、シドが作った『〇〇ブルース』というタイトルの曲はこの2つ。

Jugband Blues(ピンク・フロイドのセカンドアルバム『神秘 A Saucerful Of Secrets』に収録)と



Bob Dylan Blues(セカンド・ソロ『その名はバレット Barrett』のアウトテイク)です。



しかし、タイトルにブルースがつかなくても、実はどの曲もブルースっぽいのでは?と思えてきたワタクシ。『Baby Lemonade』のイントロもブルース調だったりしましたし。

そもそも、「突然の歌い出しや曲調の変化」等について、これまで書いてきましたしが、そのどれもが、決して小難しいと感じたり、長ったらしいと感じた事はありません。どれも組立自体はシンプルと思える。それは、若い頃に夢中になったブルースを独自の解釈で、自らのブルースを作り上げたからなのかも?と思えるんですね。ですから、例えばOctopusがOctopus Blues、Giggolo Au ntがGiggolo Aunt Bluesあったとしても、私には全く違和感がない。それは、ブルースの寛容性が成せる技でもあるのですが、、。
BBキングは「ブルースは人生を歌うもの」と言ってましたけど、シド・バレットも自分の人生を歌っていたと思える。そう言う点でも、彼の音楽は正にブルースそのもの。勿論、お薬の影響がゼロとは言いませんけど、決して奇を衒っていない、飾っていない、元々彼に備わってた世界を表現したものだと思うからです。

と言ったところで、今回はブルーズ三昧の影響か、今までとは多少毛色の違った内容になりましたが、シド・バレットの話はまだまだ続けるつもりです。
(いつか続く)


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タグ: シド・バレット R&B 60年代 発達障害

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