プロフィール

yuccalina

Author:yuccalina
自閉症の息子(14才)と、エンジニアの夫との3人暮らしのアラフィー主婦です。45才でヨガ指導者スクールを卒業し、現在地元で極々細やかな教室を開催。

一方、トランシルヴァニア(カロタセグ地方)の伝統刺繍、イーラーショシュのステッチを用いた雑貨『Yuccalina Erdő=ユッカリーナ・エルドゥ』の制作も行っています。

ミンネ・ギャラリーにて作品展示中。

ブログでは主にハンドメイド、ガーデニングに加え、10代から親しんできたロック音楽に、映画、本等について綴っています。

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ユッカリーナのヨガ的雑記帳


2016/03/03 14:23 yuccalina

『中東欧音楽の回路』からバレエリュス本2冊

『中東欧音楽の回路』を漸く読み終えました。この本については以前、浅田真央ちゃんの『素敵なあなた』からクレズマーの話をした時(コチラ)と、映画『カルテット!人生のオペラハウス』の記事(コチラ)でも触れていますので、興味のある方は合わせてどうぞ。

中東欧音楽の回路―ロマ・クレズマー・20世紀の前衛(Amazon co.jp. 商品詳細)

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大雑把にいえば、中東欧ロマ(ジプシー)やユダヤ人楽師達の話を中心に、音楽が越境していきながら、様々な民族音楽の要素が混じり合い、またクラッシック音楽、ジャズ、そしてミュージカルに多大なる影響を与えて行ったというお話です。

著者はクラッシックの専門家のようで、私は譜面で説明されても理解出来ないのが申し訳ない、と言う場面も多々ありましたが、興味深いお話の連続であり、最後まで楽しく読むことが出来ました。民族音楽にも造詣が深いようで、ブルガリアのズルナというラッパをフィーチャーした音楽と、武満徹の映画音楽『心中天網島』の類似性を指摘したり、ジョニー・デップの映画『耳に残るは君の歌声』に登場する音楽を、ロマとユダヤ人の越境音楽の歴史として総括していたりもしました。また、シャガールの絵画に見られるユダヤの音楽性の話等は、今後絵を見る時に参考にしたいです。

さて、折角付録でCDが付いてましたので、収録されていた曲を2つ紹介しておこうと思います。まずはルーマニア出身のヴァイオリニストで作曲家、ジョルジュ・エネスクのヴァイオリンソナタです。



クラッシックにはないジプシー音階を使ってるそうで、エネスクがモルドヴァ地方という、ロマ楽師の活動が盛んな地域で育ったことを重ねておりました。

そして1929年にニューヨークで録音されたという『ラビの踊り』。



冒頭でセリフが入ってますが、これもいわゆるイディッシュ語のミュージカルだったのでしょうかね。確か『素敵なあなた』もそこから生まれたヒット曲だったそうですが。

そしてCDには入ってないのですが、ジョルジュ・リゲティ(1923~2006)という現代音楽家については、インタヴューに結構なページを割いてまして、それが中々面白かったんです。彼はルーマニア時代のトランシルヴァニアで生まれた、ハンガリー語を母語とするユダヤ人なのです。リゲティのバックグラウンドそれ自体が越境音楽を現わしいる、ってことでしょうか。プダペシュトの音楽院にいた時代にハンガリー国籍を取得するも、再びルーマニアにやってきてブカレスト民族学研究所で働き始める。トランシルヴァニアの民俗音楽採集を行っていたそうです。伊東氏が持参したというハンガリー語のルーマニア地図を見ながら、話が弾むのには、私もワクワクしました。

・ わたしが生まれたのはディーチェーセントマールトンです。
・ 1949~50年頃トランシルヴァニアの村へ調査に出かけました。
・ 1950年初頭、カロタセグ地方のイナクテルケ、、、現地で聴いたものを採譜したんです。
・ セーク村の民謡はハンガリー民謡的な旋律なのですが、ルネッサンス風の和声を持つ、とても興味深いものです。


イナクテルケやセークと言った村の名前は私にとってとても馴染み深いものがあり、思わず前のめりになりました。特にイナクテルケは数日ですがホームステイをさせて頂いたことがある村です。下の写真は1995年12月に訪れた時のもの。

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ヤギが道を行きかうのどかな風景でありながら、家の屋根にはパラボラアンテナが付いていたりして、そうか、この頃から既にTVから情報いろんな情報が入ってたんだわ、と気が付きました。

と話が脱線しましたが、リゲティはブカレスト民族学研究所時代に採集した民謡のアレンジをし、「イナクテルケの歌」として、発表していたんですね。早速YouTubeでLigeti, Inaktelkeで検索してみました。

しかし、その名を冠した動画は見つからず、結果のトップに出てきたのがこちら。



残念ながらこれが『イナクテルケの歌』なのかどうかは確証がないのですが。もうひとつこちらの動画は、イナクテルケ村でヴァイオリン弾きのお爺さんにインタビューしてる映像に見入るリゲティ。



結構若そうなので、80年代くらいの映像か。お爺さんのお話は多分、ヴァイオリンの音が歓びや悲しみ、主への祈りなどを表現してるとかいう話をしていそうですが、確かではないので分かる方がいたら教えてくださいませ。

そして、トランシルヴァニア絡みでもう一つ、この本のハイライトと言えるのが、著者自身の旅です。1906~1918年、バルトーク・ベラは民族音楽を採集すべく、トランシルヴァニアの村々を訪問するのですが、その旅の一部を約100年後に再現するという試みです。バルトーク・ベラが『豚飼いの角笛』を録音したという、ヨッバージテルケ村を目指します。

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本に載っていた地図によれば、どうやら私もこの辺りをバスで通りすぎたことがあるかもしれません。フォルクロールツアーで、西のマロシュバーシャルヘイと、東のソヴァタを訪れたからです。ソヴァタは確か湖があって泳ぎました。海は近くないですが塩水だったかも?近くにサナトリウムみたいな施設があったと記憶しています。

と、話がそれましたが、そうか、当時は全く知らなかったけど、バルトークもあの辺の村を巡って音楽聴いてたんだ、と想像しながら読んで、大変興奮してしまったと。ちなみにヨッバージテルケ村は殆どがユニテリアン派ばかりの地域にあって、カトリックを信仰してるというのも興味深いです。歴史的な何かがあったんでしょうね。

そして、「バルトークが自分のお爺さんの家に留まった」と言う話は、”実際バルトークの記録と照らし合わせると眉唾もの”というのが、何だか微笑ましかったです。きっと、”昔々偉い音楽家先生がやってきた”のが自慢の村なのでしょう。

と言ったところで、ここから先は次に読む本の話です。この『中東欧音楽の回路』からの流れで決めましたよ。

やっぱり買っちゃった国書刊行会の『バレエリュスその魅力のすべて』(左)と、バレエリュスの花形ダンサーだったタマラ・カルサヴィナの自叙伝『劇場通り』(中)は予定外の購入でした。

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何故にバレエリュスなのかと言いますと、実は後に取っておいたのですが、『中東欧音楽の回路』の中に、ストラヴィンスキー作曲のバレエ『結婚』が登場してたのです。



ストラヴィンスキーはユダヤ系ではないそうですが、著者によればバレエリュスの『結婚』は、ユダヤの結婚式にみられる様式とかなり重なっているらしいんですね。嫁入りする前の新婦が嘆き悲しむ歌とか、道化(バドフン)が登場するとか。実際バレエの動画を見ても、私にはどこがユダヤ的なのか分かりませんが。

歌詞はピョートル・キレエフスキー(1808~1856)が採集したロシア民謡のコレクションを元に翻案したのだそうです。ユダヤ人楽師とロシア人楽師に交流があったのか、それともロシア人の村でもユダヤの楽師が入り込んで、影響を与えたのかもしれませんね。

それにしても、バレエリュスの振付けはやっぱり面白い。『春の祭典』で衝撃的な披露だったという内股コリオが、ここでも多用されておりますね。振付けたのはニジンスキーの妹、ブロニスラヴァ・ニジンスカ、衣装はナタリア・ゴンチャローヴァ。

そんな訳で、『バレエリュス・その魅力のすべて』ですが、怪しい魅力を醸し出すニジンスキーの”薔薇の精”が表紙となっております。この灰色っぽいブルーの色味が凄く良いっ!

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で、表紙の裏側は同じくニジンスキー”シェヘラザードの金の奴隷”、となっておりますです。

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山岸涼子先生の漫画『牧童の午後』は、この写真から描いたんでしょうねえ。その他、勿論モノクロではありますが写真が盛り沢山ですし、レオン・パクストの衣装デザイン画はカラーで掲載されてます。やっぱり買って良かったわあ。これからじっくり読んで行こうっと。

それと、カルサヴィナの『劇場通り』の方ですが、こちらは中古で安いのが出てたので購入しました。合わせて読むのも良いかなと。カルサヴィナの『火の鳥』はやっぱり美しいのお。無理な話ですが、これカラーで見たかったなあ。

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表紙は地味ですが、その裏側はこんな感じで良いですよ。

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コクトー、ピカソにニジンスキーと、素敵なイラストレーションになっております。

どちらも結構な厚さですので、いつになるか分かりませんが、読んだらまた紹介しますね。取りあえずラフカディオ・ハーンの『日本の面影』とパラレルで『バレエリュス・その魅力のすべて』を読み始めたところ。

まあ、そもそもバレエリュス自体が、様々な国籍のアーティスト達が関わり、演目も国際色が豊かだった訳ですから、音楽の越境という『中東欧音楽の回路』のテーマと重なるのは、当然なのかもしれませんね。

は~~っ、しかし、今回もすごい長文になってしもた~~!


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タグ: ロマ トランシルヴァニア 東欧 クレズマー バレエ

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2015/12/21 15:10 yuccalina

『素敵なあなた』から『学生時代』と『美しき天然』を巡る越境音楽の話

浅田真央選手の今季ショートプログラム曲は『素敵なあなた』。



ジャズのスタンダードで有名らしいですが、私はジャズに疎く、曲についてよく知らなかったので、ちょっと調べてみることに。まず原題のBei Mir Bist Du Schonと言う、ドイツ語の様な字ヅラを見て、私のアンテナがビビビー、もしやイディッシュ語なのでは?と思い、作者のショロム・セクンダがあの『ドナドナ』も作ってたと知って、

やっぱりクレズマーだったんかーい?

と一気にテンションが上がっちゃった次第。クレズマーとわ簡単に説明すると、イディッシュ語(ドイツ語をベースにヘブライ語とスラブ系の語彙が混じった言語)を母語とするユダヤ人が、結婚式等で演奏する音楽。

なになに、ウィキペディアによると、セクンダは1894年ウクライナ出身で13歳で渡米、ってことはロシア革命期のポグロムを逃れてきた、映画『耳に残るは君の歌声』のお父さんと同じパターンですな。セクンダのwikiには幼少期の写真が使われてて、存命中に作曲家として脚光を浴びることはなかったことが伺え、それがまたクレズマーの物悲しい旋律と重なってしまいます。

んで、『素敵なあなた』は元々イディッシュ語のミュージカルの曲だったそうで、その後これまたユダヤ系のサミー・カーンが英語の歌詞を付けて、コーラスグループ、アンドリューシスターズの歌でレコーディングしアメリカでヒットしたと。で、更に面白いのは、サミー・カーンがレコーディングを考えるキッカケとなったのが、黒人デュオがこの曲をイディッシュ語で歌ってて、黒人の聴衆に受けてたから、と言うエピソードなんです。つまりそれは、黒人もイディッシュ語のミュージカル音楽を好んで聴いていたと。そう言やあ、レイ・チャールズも黒人の音楽じゃないカントリーも大好きだったと言ってたっけなー。そして、ユダヤ人も黒人歌手を意識していた。ウィキペディアのほんの数行の中に、私が興味津々の要素が詰まっていた訳です。

もう何度も書いてますが、アメリカ音楽における黒人とユダヤ人の関わりは、このブログの音楽記事の大きなテーマの一つなのでございます。

バート・バカラック
ジェリー・ゴフィン
キャロル・キング
ニール・セダカ
ニール・ダイアモンド

等々、黒人の歌手やコーラスグループに曲を提供してヒットを量産していたソングライターの殆どが、実はユダヤ系だったと知ったのは、結構最近でありますが、やはり、ジャズの時代にもやはり絡みがあったのね、とほくそえんだ訳です。

しかし、今回は黒人も云々の話は置いといて、クレズマーに焦点を当てて書こうと思います。何故かと言うと、最近こう言う本を買っちゃったんです。

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黒人とユダヤ人の音楽的関係を探る為には、ユダヤ人の音楽についてももっと知りたいなと思って買ってみたんです。まだ読んでる途中なんですが、ロシアを含め中欧、東欧の越境音楽、クレズマーやロマの音楽を巡る内容。楽譜が読めないワタクシは、音楽学的記述には今一ピンと来ないものの、興味深い話が盛り沢山。

その中で、ロシアやウクライナでのポグロムを逃れてアメリカに渡ったユダヤ人達が、ミュージカルや映画、そしてジャズの世界で活躍してった話も出てきました。先述のセクンダが、イディッシュ語のミュージカル曲を作っていた、と言うのは当時のニューヨークの住民は殆どユダヤ人であり、イディッシュ語が飛び交っていたんだろうな、と想像出来ますね。

と言うわけで、『素敵なあなた』のクレズマー版を、早速YouTubeで探してみました。こちらはフランスのバンドらしき、Groupe Klezmer Mariage Juif。



歌なしで短い演奏ですが、クラリネット、ヴァイオリン、アコーディオン、7弦ギターにベースと言う5人編成。

しかし、このスウィング感、何かジャンゴ・ラインハルトっぽくない?ジプシー・スウィングとイマイチ区別付かないなー、と思いつつ、ジプシー(ロマ)風バージョンも献策してみたら、こっちも色々ありますた。

カフェ・マヌーシュはイギリスを拠点に活躍するジプシージャズのバンドらしいです。



女性ヴォーカルが耳に心地良し。

そしてもう一つは、7弦ギター(V.Kolpalov)とヴァイオリン(A.Gips)のデュオ。練習風景を撮った映像らしく、ギターのコード演奏はテープを使ってるみたいですね。



ギタリストはルックスがロマっほいくて、名前はロシア風、ヴァイオリンのおじさんはユダヤ系?。有名なミュージシャンなのでしょうか?1分過ぎくらいから、ヴァイオリンがメロディラインを外れて、泣くようにうねったり、速弾きするのが、私的にはカフェ・マヌーシュよりもよりジプシーっぽく感じられます。かつて、みやこうせいの『カルパチアのミューズたち』の話でも触れましたが、東欧においてロマとユダヤ人の音楽家は一緒に活動することもあり、影響し合っていた話は、この『中東欧音楽の回路』にも出てきました。こうして聴き比べても、やはり通じるものがありますね。

そして、新大陸のディキシーランドジャズも、その延長線上にあるのでしょう。



弦楽器がバンジョーに変り、途中トランペット等のソロが入るのがジャズっぽいですが、スウィング感はクレズマーと変わってない気がします。私がこれを選んだ理由の一つに、途中『Puttin' On The Ritz』のフレーズが挟まれていたからです。はい、こちらも浅田真央ちゃんの使用曲(エキシビション)です。この曲を作ったアーヴィング・バーリン(1888~1989)もロシア(現ベラルーシ)出身のユダヤ系。作曲家としてはセクンダよりも成功した様で、『ホワイト・クリスマス』『ショーほど素敵な商売はない』等有名な曲も多数。

セクンダ、バーリン、そしてジョージ・ガーシュインもう同年代のユダヤ系作曲家ですが、こうしてみるとアメリカの音楽の土台は殆どユダヤ人が作った感じで、中東欧と繋がっていたんですね。そこから、ユダヤ人がアフリカ系の音楽的素質に気付いたことで、さらに豊かなものになって行ったのかも?

とか言う話を始めるとまた長くなるので、この辺にしておきますが、『中東欧音楽の回路』では、アメリカにクレズマーが渡って行ったのを”西回りルート”と呼び、もう一つ”東回りルート”を紹介していたんです。

ええ、その象徴が、この記事のタイトルにもなってる『学生時代』と『美しき天然』でして、ロシア~満州~上海~東京とユダヤの楽師が流れたのではないかと。満州の特にハルピンには、ロシア革命後に貴族のお抱え楽師が極東へ逃れて、ヨーロッパ音楽の種を蒔いた。クラッシックもポピュラーも、日本における西洋音楽は、満州経由で伝わったものの影響がとても大きかったんだそうです。日本人がクレズマーを聴いた時に、どこか懐かしく響くのは、いつの間にか日本の音楽に溶け込んでいたからかもしれませんね。

『学生時代』はペギー葉山のと言うよりは、私は学校の音楽の授業で習いました。どこか哀愁を帯びた旋律。確かにクレズマーっぽいです。今回YouTubeでクレズマー風カバーがないか探してみたんですが、残念ながら見つかりませんでした。まささんという方が原由子バージョンのカバーをしてて、それが一番雰囲気が近かったので、紹介しますね。



で、本書によれば、『学生時代』を作曲した平岡精二はジャズ・ミュージシャン。その叔父養一は木琴奏者で、アメリカで音楽修行し、ユダヤ系の音楽家ウラジーミル・ブレナーから指導を受けていた。『ロシアン・ジプシーメロディーズ』という曲の編曲をしていた。等と、クレズマーとの関わりがあったとか。『学生時代』はその平岡養一からの影響があるのではないか?

と、またまた私が大好きな話でテンション上がりますわ。

そして、もう一つ、私はサーカスの曲として認識していた『美しき天然』(または『天然の美』)は、ワルツ曲ですけど、確かに『ドナドナ』に近い雰囲気もありますねえ。こちらの曲は”くものすカルテット”というグループのが秀逸でした。



打楽器としてチンドンが使われてますね。そう言えば、チンドンって、ルーマニアのマラムレシュ地方のロマバンドが使ってる楽器と酷似してるんですよね。以前コチラの記事で紹介しましたので、興味のある方はどうぞ。

で、この”くものすカルテット”、これまでに何度も言及してきたサックス奏者、故・篠田正己さんと彼のバンド”コンポステラ”周辺の香りを感じまして、調べて見たらやっぱり関係してたみたい。コンポステラのメンバーだった中尾勘二さん(クラリネット)、関島岳郎さん(チューバ)のユニット”プチだおん”と共演している動画をハケーーン!曲はコンポステラのアルバム『一の知らせ』収録の『最初の記憶』(関島岳郎作曲)です。



この曲もきっと、大陸からやってきた音楽の影響の元に生まれた『美しき天然』や『学生時代』の流れを汲んでいるのでしょうね。

と言ったところで、かなり長尺になってしまいましたが、自分が心惹かれるメロディには、皆繋がりがあったと知って大興奮してしまったお話でした。この『中東欧音楽の回路』という本については、また色々と紹介して行きたいと思っております。



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タグ: 浅田真央 東欧 クレズマー ロマ ワールドミュージック

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2015/03/10 08:55 yuccalina

『カルパチアのミューズたち』その(7)最終回~バルトークとコダーイ

暫く更新が途絶えてましたが、写真家・エッセイストみやこうせい氏のCDブック『カルパチアのミューズたち~ルーマニア音楽誌』を紹介してきたシリーズです。前回では、ルーマニア国内に住むハンガリー系の音楽と踊りの話を続けると書いたのですが、これはいつか別の形で書こうと思います。予定を変更して、バルトークとコダーイの話を最終回にしたいと思います。本書からの引用は全て赤字で紹介いたします。

カルパチアのミューズたち―ルーマニア音楽誌 CDブックカルパチアのミューズたち―ルーマニア音楽誌 CDブック
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みや こうせい

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参考までに、これまでのエントリーは以下の通りです。

その(1)と“カルパチアのマイノリティー達”~フツル、リポヴァン、レムコetc.
その(2)~オルテニアの悪魔払い?
その(3)~マレムレシュの踊り
その(4)~クレズマーを巡るマラムレシュのユダヤ人とロマ
その(5)~即興の叫び歌
その(6)~セーク村の結婚式と『ウルルン滞在記』他

実はこのシリーズと連動して書いているのが、マーティン・スコセッシ総指揮の『The BLUES Movie Project』です。ルーマニアのフォークロアとアメリカのブルースに、一帯何の関係があるのか、ピンと来ない人もいるかと思いますが、ユダヤのメロディクレズマーと、黒人のブルースが私の中で重なること。迫害を受けてきたゆえに、ユダヤ人がロマや黒人へのシンパシーを持っているのではないか、と言うのは上記”その(4)”において、既に言及しました。そして、今回強調したいのは、過去を記録することの重要性なんです。

マーティン・スコセッシが監督した『フィール・ライク・ゴーイング・ホーム』(紹介記事はコチラ)には、全米を訪ねてフォーク音楽を採集した、ジョンとアランのローマックス親子が登場していました。一方のバルトーク・ベラとコダーイ・ゾルタンは、トランシルヴァニア地方の民族音楽を採集保存したのです。

で、バルトークが民俗音楽から着想を得た曲と言えば、『ルーマニア民族舞曲』が一番有名ではないかと思うのですが、私は長い間、

ハンガリー人のバルトークがトランシルヴァニアの音楽から影響を受けた曲なら、ホントはルーマニア民族の舞曲でなく、ハンガリーなのでは?

と思っていました。その謎がこのみや氏の本で明らかになったんです。

トランシルヴァニアの農民による合唱曲や民謡の採集、分類、体系化にもっとも功績があったのは、ハンガリー出身のコダーイとバルトークである。バルトークは特に、マラムレシュへ的を定めてやって来た。・・・・コダーイとバルトークは、各々のフィールドワークの地域を分けた。前者はハンガリー北西部、後者は南東部へ民謡の採集に出かけた。携帯したのはエジソンの発明した蝋管蓄音機(フォノグラフ)である。二人は採集した音楽を持ち寄って聞き合い、選択し、結果、現来の土地に根ざす農民のごく素朴な音楽形式を発見し、世に蔓延していたジプシー音楽や、19世紀クラッシックなど、伝統に則る音楽形式を超克するきっかけをつかむことになった。

バルトークはルーマニア人が多く住む地域を担当していたので、勿論、農民達の民族アイデンティティーも理解した上での採集をしていたのでしょう。元々は「真のハンガリー音楽とは何か?」を追求する為に始めたそうですが、結果的には、ルーマニアを含め、様々な民族音楽に魅了されることになりました。それは、フィールドワークを通じて、異なる言語が隣り合う地域において、お互いに影響し合うフォークロアを目の当たりにし、自然と共に暮らす人々と数多く接することで、コスモポリタンに近付いたのでしょう。

動画は、クレズマーの回でも紹介したハンガリーのバンド、ムズィカーシュがオーケストラと共演したものと、



ルーマニアを代表するロマ・バンド、タラフ・ドゥ・ハイドゥークスです。



動画の最初でアコーディオン演奏してるのは、仮面舞踏会(ハチャトゥリアン)のロマ版オリジナルでしょうか?とても魅力的ですね。仮面舞踏会と言えば、即浅田真央ちゃんを思い出すワタクシですが、このバージョンならカラフルな花柄のジプシースカートに、髪にはスカーフを巻いて滑って欲しいにゃー、とか勝手に妄想してしまいました。

、、とか、また話が脱線してしまいそうですが、国境を持たないロマならではの、解釈というのが、民俗音楽を豊かにしてったのでは?とは想像に難くないです。

ハンガリー音楽のルーツを探し求めようとしたバルトークとコダーイは、村の音楽の採集、調査、作曲、演奏活動を通して、ナショナリズムや極端な愛国主義からなされる偏見や誹謗を退け、国境を超えて普遍を獲得した。その大きな契機の一つとなったのが、トランシルヴァニアの村の音楽であったことは、いくら強調しても足りない。二人の尽力で、ヨーロッパの知られざる辺境、マラムレシュやシク村の名が世に広まったのである。

先述のローマックス親子の息子アランは、後年アメリカを飛び出して世界各国の民俗音楽を採集し、音楽が人類の共通言語であると思い至ったこととも、通じるものがありますね。

さて、このようにバルトークとコダーイの採集&記録活動を讃える本を書かれているみや氏自身にも、私は同じ様な貢献を感じずにはいられませんわ。遠く離れた日本に、ルーマニアの美を伝えただけでなく、ルーマニア国内でも写真集を発表したそうです。

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そのお蔭で、小さな村にルーマニア国内から人々が詰めかける、自国の美を見直すキッカケになったとのことです。マラムレシュもシク(セーク)村も、写真集の発表された90年代とは変わってきてしまってるのは確かでしょうが、みや氏が写真と文章と、そしてCDに残した美しさは、失われることなく生き続けていくのではないかと思うのです。


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タグ: トランシルヴァニア 東欧 ロマ クレズマー

テーマ:ルーマニア - ジャンル:海外情報

2014/12/10 13:03 yuccalina

『カルパチアのミューズたち』その(4)~クレズマーを巡るマラムレシュのユダヤ人とロマ

その著書でルーマニア文化を広く日本に紹介している写真家でエッセイスト、みやこうせいさんのCDブック『カルパチアのミューズたち~ルーマニア音楽誌』から、気になる音楽やダンスを紹介している第4回です。前回「次回は叫び歌のストリガトゥーラについて書くつもり」としてましたが、予定を変更しクレズマーにします。後で書きますが、クレズマーとユダヤ人について、ちょっと思う所がありましてね。本書からの引用文はすべて赤字で表記します(下線はブログ主による)。

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クレズマーと言う東欧のユダヤ人音楽ついては、これまで音楽の話で度々書いてきたのですが、実はこの本を読むまでは、ルーマニアのクレズマーについて良く知らなかったんです。しかも、実は知らない内に聴いていた曲が結構沢山あったことも気が付きました。

それは、ハンガリーのムズィカーシュ(The Muzsikas)というバンドでして、私は何枚かCDも持っていたからなんです。彼等が(ここではマラムレシュを含む広義の)トランシルヴァニアの音楽をやってるとは理解していたものの、それがクレズマーだったとは露知らずでした。まあ、歌がハンガリー語で歌われてたこともあり、全く考えが及ばなかったのですが、ムズィカーシュのアルバムにはタイトルに「Jewish」とつくものもあったようですね。

Maramaros-Lost Jewish Music of TransylvaniaMaramaros-Lost Jewish Music of Transylvania
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Muzsikas

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私はかつて、みや氏の『ルーマニアの小さな村から』で、マラムレシュのユダヤ人について読んだことがあるのですが、クレズマーについてはこの本が初めてでした。

・・・・・ユダヤ人はルーマニアに、主に19世紀の半ば頃、ポーランドのガリシア地方からポグロムを逃れて大量に入ってきた。・・・・・クレズマーとはイディッシュ語で「音楽の入れ物」、あるいは「音楽の船」(このほうがふさわしい)との意味。クレズマー楽団はツィンバロン、コントラバス、フルート、クラリネット、ヴァイオリンと言った編成で、村や町などを巡回して、祭り、パーティー、結婚式、市の日に演奏した。楽団で重要な役割をはたすのはヴァイオリンで、楽師達はまことに闊達、即興の才に富んでいた。しかし、クレズマー音楽はロムの楽師によってもよく演奏され、互いに触発し合い現在に至ったことは銘記されてもよい。・・・・・北トランシルヴァニア、マラムレシュのクレズマー音楽は、ハンガリーのチャルダッシュの調子、ルーマニア農民の民謡の気配が濃厚に感じられて、興味深い。マラムレシュのクレズマー音楽は、近年プダペストのフォークアンサンブル「ムジィカーシュ」よって演奏され、アメリカでCDとなった。

1944年マラムレシュの町シゲットには1万人以上のユダヤ人が住んでいたが、戦後、強制収容所から戻ってこれたのは、数百人だったそうです。

マラムレシュのどんな僻村にも、ユダヤ人墓地がある。今は村の人が干し草と引き換えに墓地を管理している。時に忘れた頃、生き残りのユダヤ人が世界各地から来る。

さて、本書の付属CDに収められたクレズマーは「クルンプリKrumpli」という歌で、ハンガリー語でじゃがいもの意味です。残念ながらYouTubeで動画を見つけられませんでしたが、歌詞はこうです。

月曜じゃがいも、
火曜水曜じゃがいも、
木曜金曜じゃがいも、
土曜日曜じゃがいも
また、じゃがいも、
またまた、じゃがいも、
次の日曜もじゃがいも


貧乏で毎日じゃがいもばかり食べてる、もうウンザリじゃーー!という歌でしょうか。私は学校で習った「一週間」という歌を思い出しましたが、あれもクレズマーかしら?曲はちょっとコミカルで、クレズマー特有の憂いを帯びたメロディって感じじゃないんですけど。ともかくも、飢えはクレズマーの大きなテーマの一つだったのです。

パンや肉、魚、お菓子について短い歌をさあ、うたおう。
先生(ラビ)、どうしてなのか教えてください、
お金持ちのパンはふわふわしていて、貧乏人のは真っ黒でぱさぱさ。
先生、どうしてですか、
お金持ちに肉は七面鳥で、貧乏人にはひからびた肺です。
(中略)
先生、どうしてですか、
お金持ちには甘い果汁で、貧乏人には甘いことばだけ。


現在ではユダヤ人って、様々な分野で成功を収めてたり、商売上手な実業家のイメージが強いかもしれませんが、こうした歌を残したマレムレシュのユダヤ人には、農民も多く、靴屋とか洋服屋とか、あらゆる階級がいて、皆倹しい生活をしていたそうです。こんな歌詞もありました。

窓から吹きこんでくる雨はおれ達の涙、長靴は水もりしていて、冬が来る。あたたかい部屋はない。
何を話そうか、ろうそくも残り少ない、最後のろうそくがとけてしまう、何を話そう。
おれの時計の文字盤は黄色、音は息もたえだえ、いつも時間は遅れ、約束の場所に早くつく(時計があてにならなく、遅れてはならじと)。
だから、おれは早く年をとる。青春は飛び去り、別の世がやってくる・・・・・


ユダヤ人達は厳しい現実と向き合うべく、淡々と歌詞を綴っているようで、私はそこでふと思ったのです。

これって、まるでブルーズっぽくないですか?

これが冒頭で書いた、思うところなんです。そう言えば、ムジィカーシュに「ブルース・フォー・トランシルヴァニア」というアルバムもあったし、故・篠田正己さんもカバーしていた曲「イディッシュ・ブルース」ってのもあったっけ?

Blues for TransylvaniaBlues for Transylvania
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ここから私は俄かに、ユダヤ人とブルーズの関わりに興味が沸いてきたのです。その辺りは別途、現在視聴中のDVD BOX「The Blues Movie Project」の話で詳しくしようかと思っているのですが、このような歌を歌うユダヤ人にとって、アメリカ黒人のブルーズは、きっと琴線に触れるものだったのではないかと。

みや氏はクレズマーについてこうも書いています。

貧しい、その日ぐらしのユダヤ人にとって切実なのは、実に食事なのである。金持ちでも何でもなく、将来も決して裕福になる保証のないユダヤ人の真摯な心情。しかもみずからの置かれた現状を見すえて戯画化する、あきらめの中にふときざす心のゆとり、ユーモアである

確か『ピアノ・ブルース』の中で、マディ・ウォーターズが「俺をブルーにさせるのは空腹と女」と言ってたのですが、歌の原動力とその姿勢において、クレズマーとブルーズは通じるものがあるんじゃないか、と思ったのです。

と、ここで話を戻しますが、先にも記した通り、マラムレシュのクレズマー音楽にはロマの楽師が関わっている、というのも興味深いところ。こちらに関しては、ムズィカーシュがロマのヴァイオリン奏者ゲオルゲ・コヴァチ(Gheorghe Covaci)と共演している動画がありました。



この動画は元々ハンガリーのテレビで放送された番組の一部のようでして、その全編らしきものもありました。



ゲオルゲおじいさんはルーマニア語しか話さないらしく、通訳が入ってますね。ムズィカーシュのメンバー達と楽しそうに演奏する姿が印象的。現在のルーマニアでかつてユダヤ人がハンガリー語で歌っていた音楽を、ハンガリー姓のロマのおじいさんが、ルーマニア語でハンガリーから来たミュージシャンに教えている、という構図が面白いなあと。

実を言うと、私はこれまでロマの苗字に関して疑問を持っていたのですが、本書でその謎が解けたんです。私はロマの苗字はその土地のマジョリティーに合わせて付けてると、勝手に思ってたのですが、実際は「ロマはハンガリー貴族の奴隷だった為、ご主人様の性を名乗ってた」のが受け継がれてるんだそうです。ですから、現在大多数がルーマニア人のマラムレシュにおいても、ロマは皆ハンガリー姓なんですね。但し綴りはKovacsiからCovaciとルーマニア風に変わっています。ゲオルゲというルーマニア人のファーストネーム(ハンガリー語だとジョルジ)に、ハンガリー姓のコヴァチが繋がるのは、マラムレシュがかつてオーストリア・ハンガリー帝国の一部だった象徴でもあるのです。

そして、ロマがユダヤ人の音楽クレズマーを継承していた、というのが、私にとって一番印象深いところ。同じように迫害されていた民族として共感するところがあったのか、それとも楽師としてシンプルに、素晴らしい音楽だと思ったから演奏し続けたのか、どちらにしても、良いものは伝わって行くものなんだなあ、と思ったのでありました。

マラムレシュのクレズマーを検索していたら、ニコラエ・コヴァチ(Nicholae Covaci)と言う楽師の動画も出てきました。コヴァチ姓のロマはとても多いそうですが、ゲオルゲおじいさんと親戚でしょうかね。



こちらはニューヨークからやってきたヴァイオリニスト、ジェイク・シュルマン・メントとの共演とクレジットがあります。

ところで、ムズィカーシュについては、今回色々調べていて、ジブリの「おもいでぽろぽろ」でカロタセグ地方の曲が使われていたとか、実は今年の5月に来日してたとか、情報が次々と出てきて、書きたいことはまだまだあるのですが、取りあえず、クレズマーのアルバム「The Rooster Is Crowing」が丸々YouTube聴ける動画がありました。直に貼付け不可になってましたので、リンクだけ貼っておきますね。

The Rooster Is Crowing - Hungarian Jewish Folk Music (Muzsikás)

中にはロシア民謡の「カチューシャ」を思わせるメロディがあったりて興味深いです。ユダヤ人の移動と共に、音楽も伝わってるんだろうなあ。

と言ったところで、次回こそ、ストリガトゥーラ(叫び歌)のお話をしようと思います。


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タグ: クレズマー トランシルヴァニア 東欧 ロマ R&B

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2013/04/16 15:30 yuccalina

ビートクラブdeロックな話(1)~Sandie ShawとThe Troggs

ドイツの伝説的ロックTV「ビートクラブVol.2(1968~1970)」のDVDボックスセットを買ってしまいました。せっかくブログをやってる訳ですから、これから備忘録も兼ねて、気になるアーティストについてゆる~く書いていこうかと思っている次第。DVD8枚組に、1枚当たり番組3回分収録されて、全部で24回分あります。見るだけでも時間がかかってしまいますが、のんびりやっていきたいと思います。

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と言う訳で、時系列にそって、ディスク1-1、第36回放送分から。収録されている内容のは以下の通りですが、曲名が入ってないアーティストは、インタビューや紹介VTR等になります。

Disc 1-1 : Beat Club No.36(1968年)
Artist : Title
Vanitiy Fare : I Live For The Sun
The Merseys : Lovely Loretta
The Love Affair : A Day Without Love
The Grapefruit : C'mon Marianne
Harry Nilsson : Everybody's Talkin'
Dave Dee, Dozy, Beaky, Mick & Tich : Last Night In Soho
The Who : Magic Bus
David Garrick
Sandie Shaw : Those Were The Days*
The Easybeats : Hello, How Are You
The Troggs : Hip Hip Hooray*


で、今回取り上げたいのは、タイトルにある通りSandie ShawとThe Troggsです。

まずはSandie Shawから。私はThe Smithsがデビューした頃に、Rough Tradeレコードは勿論、イギリスのロックにバリバリハマってましたので、勿論、彼女の曲は聞いたことがあります。ただそのThe Smithsと共演してる女性アーティストが、60年代にどんな活躍をしてたのかは、全く知らずにいたので、今回、中々感慨深いものがあったのです。

<映像が何気にサイケ調です>


ファッション的には、既に70年代の雰囲気ですね。裾の大きく広がった、当時ラッパズボンと呼ばれていたパンツは、全盛期の山本リンダを思い出す?そうそう、後でThe Troggsんとこでも触れるつもりですが、これは1968年の放送なので、60年代70年代のファッションが混在してるのが面白いんですよね。音楽性においても、プログレやサイケロックの萌芽が見えたり。その辺りの話は追々していきたいと思ってますが。

で、この「Those Are The Days」曲には聞き覚えがありました。邦題は「悲しき天使」で、当時日本語バージョンもあったそうですが、65年生まれの私には、当然60年代の記憶ではありません。強く印象に残っているのは、90年頃に聴いたThe Wedding Presentというマンチェスター出身のバンドがやってた、パンク色の強いバージョンです。タイトルは「Davni Chasy」となっておりました。




余談ですが、マンチェスターのバンドで私が真っ先に思い出すのが、このThe Wedding Present。マンチェスターユナイテッドのレジェンド、ジョージ・ベスト選手を知ったのも、彼等のファーストアルバムからですから。

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と、話を戻しましょう。当時はアルバムタイトルが「Ukrainian John Peel Session」とあったので、ウクライナ民謡だと思ってましたが、今回Wikipediaで調べてみたところ、作詞コンスタンティン・ポドレフスキー、作曲ボリス・フォミーンと、作者がロシア人だからロシア民謡として伝えられたようです。しかし、Wikipediaにも記述されてる通り、私にはクレズマーと言われた方がしっくりします。フォミーンがユダヤ系なのかは確認できませんでしたが、哀愁を帯びたメロディは正にクレズマーを思わせます。何れにせよ、60年代クレズマー風の曲が世界的ヒットしてたのは、中々興味深いです。ちなみに、同曲のメアリーホプキン版は、ポール・マッカートニーのプロデュースだとか。

一方のThe Troggs。私は60年代ガレージバンドに凝っていた時に、アルバムを所有してましたが、動く姿を見たのは初めてでした。こちらもファッションが70年代に移ってますね。アルバムジャケットがモッズスーツ姿だった記憶があるので、ちょっと変な感じがしました。ちなみに一緒に収録されているThe Easybeatsもヴォーカル以外はスーツを脱いでいて、ウエスタンジャケットなど70年代を思わせるファッションに変化してたのが面白かったです。

<グループサウンズを思わせるポップな曲調です>


さて、The Troggsと言えば、後にジミヘンもカバーした「Wild Thing」が有名で、私の大好きなTelevisionやTom Verlaineがソロになってもレパートリーにしてた曲。70年代後半のパンクロックから、80年代のポストパンクシーンに多大なる影響を与えたそうで、Buzzcocksが「I Can't Control Myself」、REMが「Love Is All Aroung」をカバーしております。





といったところで、今回は御開きに。いつになるかは未定ですが、次回お会いしましょう。


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タグ: ワールドミュージック クレズマー イギリス 60年代 70年代

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